【仏教と神道って何が違うの?】
私の日本史好き、日本文化好きを知った友達(中高生)からよく、
「お寺と神社って、何が違うの?」
と聞かれます。明確に違うのですが、そうはいっても一時期一緒になっていたこともあり、面倒くさいんですよね(笑)
というわけで今回は、基本的な違いと、もっと踏み込んだ話をしていきたい……と思います。「正しく」説明できる自信はありませんが、「わかりやすく」をテーマにします。興味を持っていただけたら、あとでご紹介する本を読むなど、「正しい」知識を知っていただけたら、と思います。
まず、基本から。
神社は、神道のお社です。
神道というのは、もともと日本に在った宗教のことで、信じるのは「神」です。
神道では、ありとあらゆるモノに、神が「宿る」と考えます。(私がよく書いている、「日本神話」とはこちらの事です。)
お寺は、仏教の建物です。
仏教というのは、インドで発生し、飛鳥時代に日本に伝わってきたもので、信じる(?)のは「仏」です。
仏というのは悟った(=この世の真実を知った)人の事です。主に、仏教の開祖ブッダ(ゴーダマ・シッダールタ)を指します。
つまり、言葉を選ばなければ、日本にとって仏教は「輸入品」なんです。
そして、ありとあらゆるモノに神が宿ると考えていた日本人は、そのうち神も仏も一緒に考えるようになりました(仏は、神の仮の姿だと考えたり、その逆だと考えたり)。これが、「神仏習合」ってやつですね。
また、作法的な違いを言うと、神社では柏手を打ち(手をパンパンすること)、お寺では静かに手を合わせます。「祝詞」は神道、「お経」は仏教です。
では、ほんの少し深い話をほんの少しします。
神と仏では、そもそも性質が違います。
神は、神です(なんだそれは)。人間ではないんです。亡くなって神になった人間も多々いますが。
そして、「物に依りて為る」ものです。言い方は正しくないですが、「物にとりつく」といったイメージでしょうか。
「宿る」ということです。「依り代」や、「御神体」といった言葉を聞いたことがありませんか? 神様は、何にもとりつかずに、一人ふよふよと漂うことができない……んです(語弊がある言い方です)。ですから、神様にお会いしたい人間は、「これにとりついてください」というものを用意します。それが依り代です。そして、神社でお祀りしている神様が宿るのが、そこの御神体というわけです。
一方、仏は、元・人間です。
修行をし、煩悩を滅し、真理を悟った人間が、仏になるのです。
ここから解説したいことはたくさんあるのですが……仏教に関しては、ぶつ切りにして説明するのが難しく、文字数が爆発してしまうので……どうしようかな……。六道とか、輪廻とか、宗派とか、仏像とか……。
というわけで!
ちょっと今回は基本的なことしか書けなかったので、そのうち、ちょこちょこと書いていきたいと思います。
ですが、正しくわかりやすく伝える自信がこれに関してはあまりないので、おすすめの本を紹介しますね。後になるほどマニアックです。
●暮らしのしきたりと日本の神様 (三橋 健、平井 かおる) 双葉社
優しい文章で読みやすく、絵がすてきで、するすると頭に入ってきます。神話やしきたり、参拝の仕方などにまで触れていて、とても充実した内容です。神道の大体の内容は網羅されていると思います。
●マンガでわかる仏像: 仏像の世界がますます好きになる! (監修:三宅 久雄、編集:マンガでわかる仏像編集部) 誠文堂新光社
仏像についての本ですが、仏教の世界観が分かりやすく説明されています。というか、仏像は仏教の世界を表しているものなので、仏像を学んでしまえば仏教もわかるといったところでしょうか。一石二鳥な本だと思います。私はこれで、仏像に惚れました。
●神様たちと暮らす本 (鎌田 東二) PHP研究所
神道についての本です。文字数が少なくて読みやすく、分かりやすいです。入門編っぽくありながら、いろいろと勉強した後に見ても学びが多いです。
●人間・釈迦 心と人間シリーズ (高橋 信次) 三宝出版
釈迦の人生の小説(?)です。古い本なのでなかなか読みづらい……と思いきや、不思議と、頭に入ってくるのです。マニアックなので、ある程度こういった本になれてからのほうがいいかと思います。
ではまた(^^)/
わらび