普通二種免許 一発試験挑戦記⑧ | のすたのブログ

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2017年(平成29年)4月某日
技能試験3回目 合格

前回のあまりにも愚かな失敗から約1ヶ月。
あれから暇さえあれば練習してきた。
仕事や大学のため、試験車をストーキングすることは一度もできなかったが様々なルートから得たコースの情報を元にひたすら走り回った。

そしてやってきた試験当日。
朝8時前には試験場の駐車場に車を停め待機。

ここから試験開始までは今まで通りなので以下省略!(笑)

今日は私と40代ほどの男性の2人。私が1番目で男性が2番目。
2番さんは2回目のようだ。やはり受験回数が多い人ほど先に回されるのだろう。
前にも触れたが今までの一発試験は全て2回目で受かっていたため3回目の受験は初である。
それもあってか、走行順が1番になるのも初である。
更に緊張する。

そして今回の試験官も初めてお目にかかる。(気がする)
めっちゃ雰囲気が怖い。(失礼)
とにかく静かに、丁寧に話しておられるが、ドスが効いているというかなんというか。

そして試験車はプリウス。
うん、もう、しょうがない。
そもそもAT限定で受けている以上そうなる確率はあるのだ。それが嫌ならMTで受ければいい話である。(MTなら試験車はコンフォートのみ。※2017年4月現在)

そもそも普通二種の代表的な使い道としてもう一つ、運転代行がある。それこそ代行なんて自分の好みに関わらずいろんな種類の車を運転するのだ。車種に文句を言うのが御門違いである。(試験1回目の自分を思いましながら)

お決まりの儀式(シートベルト、ミラーと座席の調整、安全確認)をしていざ発進。
課題の種類、順番共にいつもと変わらず。もはや指示が無くても完璧に覚えている。(覚えるもなにも、かなり短い距離なので1回走ればもう忘れないだろう。)それほど単純な周り方である。
というか本当に課題が変わることがあるのだろうか。
他の方のブログ(府中受験)を拝見すると、右方向変換だったり、縦列だったりの経験談があることはあるが特定教習の時や他の受験者の方々からの情報は全部左方向変換→左鋭角である。最近は固定なのだろうか。

方向変換は少しギリギリになったが1回切り返してなんとかクリア。府中の場合、この方向変換スペースは二種でしか使用しないとかなんとか。確かにポケット前を通過するとほとんどスペースがない上に縁石に沿った障害物(目印になるようなもの)がないので意外と難易度が高い。
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コンフォートだったら楽々だったがプリウスではかなり怖かった。(笑)

そして鋭角。
前に押さえたポイントを踏まえていざ!
1回の切り返しで十分行けると思ったがこんなところで意地張ってもしょうがないし、減点もないため2回切り返しの安全策を取る。
試験官「では出口を右に出てください」
無事通過。ただ怖くてだいぶノロノロと通過してしまった。機敏な動きとはかけ離れていたと感じる。減点されていないとしても印象は悪かっただろう。

発着点に戻り試験官から免許証を一時返却され
「路上に出ます」
とのこと。ひとまず安心。

そして2番さんに交代して私は後部座席へ。2番さん鋭角で2回脱輪し試験終了。
路上に出るのが私1人になってしまった。
試験コースのレパートリー(?)は1つでも多く持っていたかったため残念である。

そして10分休憩の後いよいよ路上試験である。

本来大特、けん引を除く全技能試験では不正防止のため受験者、試験官の他に最低1人は後部座席に乗車することになっている。今回は私以外の受験者が残っていないため、他の試験官か誰かが同乗するものかと思っていたが誰も来ない。結局2人で出発。
試験車に乗っているのは怖そうな試験官と私の2人だけ。余計緊張して吐きそうなほど居心地が悪い。(笑)
バッチリ制服を着た警察官の運転する車に、自分ただ1人が乗ることなんて普通は中々経験することはないだろう。

まず試験官の運転で、前回と同じ多磨霊園を縦断する道の待避場のようなところへ行き交代。その道を北上し今回は左折して東八を西へ。ひたすら直進。60キロ道路なので元気良く加速する。
前原交番前交差点を過ぎてすぐの案内標識のポール(見た目電柱)に合わせて指示場所停車。
発進後、小金井南中西交差点の次の信号(ゼブンイレブンのすぐ手前)を左折。30キロ制限の細い道へ。すぐ突き当たり右折。そのまま小金井街道へ。
小金井街道を南下し、途中

「停車可能な位置で停車してください」

と言われ停車。指示された時、すぐ近くにバス停があったのでそれを10m以上通り過ぎてから停車した。

このあたりは事前にバス停や交差点の場所を頭に叩き込んでいたため問題なし。

そしてそのまま南下し府中の森公園信号を左折。

私が路上転回の練習をしまくっていた道である。(笑)

案の定、府中の森公園東信号を越えたところで
「次の信号までの間で転回してください」
と指示が。

思わずニヤッとする。

ここは結構狭い道であるにも関わらず、道路の中央に植え込みがある。転回できる場所はかなり限られているがそのぶん駐停車禁止場所に注意を払う必要はない。

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植え込みの切れ目のすぐ横で一旦左に合図を出し停まる。そして右合図を出してタイミングを伺う。自分のいる車線は後続車がいないが、対向車線を見ると車が数台走ってくるのが見える。
この時対向車と試験車の距離と速度がかなり微妙で、対向車が通過してから転回を開始しようと思ったが横から

「はい、状況が良ければ速やかに転回しますよー。」

と試験官の声。
状況がいいにも関わらず発進しなければ「発進手間取り」(特別減点)最悪「発進不能」となってしまう。
とっさに
「はいっ!」
と言って転回を開始。
ここ、実は切り返しが無くても楽々転回できてしまうのだが、それでは試験にならないと思い30センチほどのバックで切り返し転回。
もちろんバックする前に5点確認、切り返し終了後前進する時も5点確認。
かなり焦ってだいぶせかせかした運転になってしまった。
案の定対向車は停まってくれていた。試験官がハザードを出して対向車(後続車)に挨拶。

そして頭によぎるのは「直進車妨害」の文字。これは危険行為、つまり試験中止である。

万事休すかと思ったが試験官は淡々と
「次の信号左折です。」
と指示。

府中の森公園東信号を左折し府中の森公園と航空自衛隊府中基地の間の道を南下し突き当たり右折で府中の森芸術劇場方面へ。途中直前指示停車2回。細かい道をぐるぐるしてつい油断しがちだがコミュニティバスのバス停がちらほら。

ていうか、試験中止にはなってないのだろうか?
あるいは既に中止になっているが、1人だけだからお情けで残りのコース走らせてくれてるのか?(実際よくある)
と疑心暗鬼になる。

もうどれだけ走っただろうか。
試験コースはおおむね6キロである。
が、あまりの緊張で試験開始時にオドメーターを見るのを完全に忘れていた
だが課題は全てこなしたはずである。
そろそろ試験終了だろうか。(既に中止になってる可能性のほうが高いが)

そして府中の森公園西側の道路を北上していると
「交代するんで歩道の街路樹切れてるとこに停めてください」と試験官。
安全確認を完璧にこなし停車。駐車措置も完璧に。後方確認をして下車。
すると試験官が助手席から降りてくるなり車と縁石の間を指差す。

ものすごく斜めに停めていた。

試験官は不機嫌そうに
「あなた寄せて停める時結構斜めってるんですよ。後で理由を教えます。試験場戻るんで後ろ乗ってください」

・・・はい。

テンションだだ下がりで後部座席へ。

見た目は完全におまわりさんに連行されている図である。(笑)
パトカーで複数人おまわりさんが乗っているのが普通だが、申し訳程度に『警視庁』と書かれた真っ白なプリウスに2人っきり。
試験場までの道がとてつもなく長く感じる。

やがて試験場に到着し路上試験室で待つよう指示される。
たくさん椅子が並んでる部屋にただ1人。最悪な気分も相まって孤独感が半端ない。
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5分ほど待って試験官が来た。
「はいじゃーお疲れ様でしたー。まず路端停車ですけどー」
とお説教タイム。
どうも私は寄せかたに難があるようだ。

他にもハンドルの回し方、死角に対しての気の配り方などいくつもご指導を頂く。

今日もダメだったか…。

「・・・〜以上のことを今後意識してください。それではお待ちかねの結果ですが今日は合格予定ということで。」

※『合格予定』とは。試験で合格点を取ったとしても、試験前に重大な違反(刑事罰の対象となる違反。飲酒運転等)をしていたり、無免許運転をしていたことが発覚すると免許証が交付できない可能性があるために、こういった煮え切らないアナウンスをする試験官が大半である。もちろんそういった過去が無ければ普通に『合格』である。

えっ?!笑

理解が遅れる。

え?何?あれだけお説教されて合格なの?
と驚きつつ喜びが爆発しそうになったところで、ここからまた減点したところについてのお説教タ〜イム(笑)

まず衝撃を受けたのは、路上では特に減点していないとのこと。

ちなみに、路上転回の時は余裕さえあれば切り返しせずに行ってもいいとのことだった。それならあそこまであせる必要はなかったのだが・・・。(笑)
というか鋭角は絶対切り返ししなきゃいけないのに、路上転回はしなくていいとは思わなかった。
切り返しするたびに安全確認をしなきゃいけないものなのでできるならしないほうがいいが、逆に無理して突っ込んで補助ブレーキを踏まれたら元も子もない。今のところ、知ってるコースのうちスムーズに切り返し無しの転回ができるのは今回私が転回した所くらいだろうか。

そして例の路端停車については確かに斜めってはいたが減点するほどではなかったということ。
指示場所停車の停車位置については特に言及されなかった。
直前停車についてはよく状況を的確に判断して最短の停車可能場所にピタリと停めることができていたと評価して頂いた。

すいません。家が近いもんで走り回ってました。

そして、最大の減点は場内での方向変換だった。

最初にバックした時右側がギリギリになったので右ばかり見て下がり、結局前に出るまで一度も左を見なかったとのご指摘。
言われてみれば、見ていなかったかもしれない…。
試験場の場内コースである以上歩行者やら自転車やらがくるなどの危険が潜んでいることはまず無い。が、注意書きにあるように場内コースも『路上』であることを前提に試験を行う。当然、安全確認をしなければ減点になる。(もちろん教習所でも同じ。)
完全に油断していた証拠である。

二種免許なんだがらそういうところを疎かにしては・・・と『二種免許』とはなんたるかについてのお説教スタート。

運転が上手いとはただ車両の操作が上手いだけではなく、いかに的確に状況を判断し、安全・円滑な運転ができているかを言う。
一種免許しか持っていなくても運転が上手い人はいくらでもいるが二種免許を持つ者は上手くて当たり前。二種免許とはそういうものだ。・・・

少し前まで、二種免許は場内試験だけで取得することができたが今は違う。

二種免許にかかる責任の重さにあわせ、どんどん試験内容が厳しくなってきている。

試験車1台に対し受験者は最大3人。
今日路上は私1人だけだったので時間が浮きまくっている。

そのぶん試験官はありがたいお話をたくさんしてくださった。
ここまで有意義なお説教は生まれて初めてである。
・・・にしては採点が地味に甘いような。(笑)
左折の時明らかに寄せが足りなかったりハンドルを回しすぎてふらついたとこもあったような。(笑)
やはり見た目やしゃべり方が怖い人ほど採点が甘いという仮説は(ry

最後のアドバイスとしては
「緊張感を持つのはもちろんいいことですし、当然普段の運転より緊張するのは当たり前のことですが、あまりにも肩に力が入りすぎていましたよ。」
と苦笑いしながら言われる。
そればっかりは自分でもしょうがないと思うが、運転に支障が出るほどだったようだ。気をつけよう。

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最後に合格予定者表をもらう。
ここで一旦試験官とはお別れ。深々と頭を下げお礼を言い、3階38番技能試験課へ。

ここで合格予定者表と特定教習の修了証明書を提出する。対応して頂いたのはよくいる受付の人ではなく、まさかの1回目の試験官を担当していた人だった。
「おー、おめでとうございますー」
と相変わらずニコニコした表情で言われる。

私は特定教習を修了しているため、取得時講習が免除になる。つまり、今日新しい免許証が交付される。

なのであとの流れは以前一発試験を受けた時と同じ。
「あとはいつもどおりなので技能試験室で待っててくださーい」
ここの常連だとバレているのだろうか。この後の指示がかなり適当である。

2階の技能試験室で待機する。
しばらくすると再び試験官登場。
一番最初に提出した申請書が一旦返却され、記載事項に誤りがないか再度確認。確認後、試験官と一緒に交付手数料を支払いにいく。支払い終わった後暗証番号カードを用意し写真撮影。(暗証番号カードは新しく作っても前回の免許交付の際作ったものを持参してもどちらでもOK)撮影が終わると引き換え券が渡され、後は交付を待つのみ。

ここで試験官とはお別れである。
本当にありがとうございました。

文字にするとぱっぱと手続きが進んでいるように感じるが1つ1つの手続きの間にそこそこ待ち時間がある。

午前の技能試験合格者の交付予定は13時。手続きが全て終わったのが11時半ごろ。
結構時間があるので昼食を食べ武蔵野公園を散歩。ついでに外から試験場内部を敵情視察。(笑)

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だいぶ散ってしまったがまだまだ桜が綺麗に咲いている。

そして13時。
案内盤を見ると、まだ私の番号は交付されていないようだが案内のおばちゃんが近づいてきて
「午前の技能試験合格された方の免許はもうできてますよ」
と交付会場に通される。

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ああ・・・長かった・・・(泣)
『普二』と条件文の『旅客車』の文字に果てしない感動を覚える(笑)

そして、今回の試験に挑戦している期間中に道路交通法が改正され運転免許について大きな変更があった。
一番重要なのが『準中型免許』の新設である。
詳しくは割愛するが、改正前の普通免許と中型免許の中間の免許である。

これにより私が今まで持っていた普通免許が準中型(5トン限定)となった。しかし長い条件文である。(笑)
そもそも既に中型大型を持ってる私にはあまり関係ないが。(今後万が一視力、深視力検査に通らなかった時に、この条件文が残っていれば、一気に現行普通免許まで格下げにならず、準中型(5t限定)は保持することができる。)

そして、この準中型には二種がない。
法改正前の普通二種は中型二種(5t限定)となるとか。なんとも妙である。

もし仮に私が1回目の試験に合格し、法改正前に取得時講習を済ませ免許証を交付していたら免許は中型二種(5t限定)になっていたわけである。少しだけ損した気分。(笑)
そんなにすぐ取得時講習が受けられたとも思えないし。

しかしこの法改正、よくよく考えたら旧普通免許までを取得(取得後3年以上経過)していた人が、
法改正前に普通二種を取得しておく
法改正で中型二種(5t限定)になる
中型二種の限定解除をする(場内試験のみ)
 ↓
という流れで試験を受ければ、旧普通免許から中型仮免試験、路上試験無しで車両総重量11tまで運転可能な免許を手にできるということになったのだろうか。(あくまで素人の考察です。)
それはそれで損した気分である。笑

まあそれまで中型大型を取っていなければ、今の仕事には就けてはいないが。

免許証のICチップの情報を確認して全ての手続きが終了。

外へ出ると、1ヶ月前に不合格になった日と同じような、よく晴れた青空が広がっていた。

前回は心に刺さった青空だが、今日はとても清々しく映る。

正面を見ると客待ちのタクシーが並んでいた。
タクシーに妙な親近感が湧く。

不意にタクシーに乗ってみたくなった。
万が一落ちた時受験料を払えるように、8000円以上余裕がある。
よし。乗ろう。

「調布飛行場までお願いします。」

近くですみませんと前置きし、少しだけ散歩して帰ろうと自宅近くの調布飛行場まで乗ることにした。
何故かタクシーに乗ってるだけなのにすごく特別な気分である。(そもそも滅多にタクシーは乗らないが)
よほど私が嬉しそうな顔をしてたのか、運転手さんに

「免許取れたんですか?」

と聞かれる。
そこで普通二種を一発試験で取ったことを伝えると、運転手さんは人が変わったようにはしゃぎだす。
普通は公認教習所を卒業して学科試験に受かって免許もらうものだが、一発試験で普通二種とあらばタクシーの運ちゃんははしゃぐだろう。(笑)
しかもこの運転手さんも、過去に府中の一発試験で普通二種(当時)を取得されたそうな。ますます盛り上がる。

おまけにタクシー業界のいろんなことを話して頂いた。非常にためになるお話だった。
なんだかタクシーの世界にものすごく興味がわいた。

あっという間に調布飛行場に到着。大沢野川グラウンド(野川調節池)の前で降ろして頂く。(まさにこの場で路上転回を行う試験コースもある)

最後に運転手さんと握手を交わしてタクシーを見送った。

ここの通りもまだまだ綺麗な桜並木が続いている。
今日から私はプロドライバーのはしくれである。
晴れ晴れした気分で桜並木を歩く。

ふと物思いにふける。(笑)
他の今まで出会った受験者の方々は無事に合格できただろうか。
タクシーさんはそろそろ研修が終わる頃だろうか。

この免許に関してだけでも意外と多くの方々と出会った。
みんなが無事に免許を取得して、就職あるいは転職がうまくいくことを祈るばかりである。

なんて似合わないことを考えつつ、試験場に置き去りのまま忘れていた愛車のことを思い出したのであった。


普通二種免許 一発試験挑戦記〜完〜


本当の目標↓