うちの子は3歳の男の子ですが、常に母親から文句を言われ、叱られています。
まるでのび太君と、のび太君のママの関係を見ているかのようです。
ただ、母親(女親)が、男の子供を叱りたくなるのは、心理学的必然であるといわれています。
男の子には、「自分で操作をしたがる」「冒険が大好き」「何かにはまると、周囲が見えなくなる」といった特徴があります。
例えば何かのボタンを押したら、それによってフタが開いた、といった現象を自分で発見して理解してしまうと、何十回でもそのボタンを押してはフタを閉め、また押しては閉め、を繰り返します。そしてその間、ちょっとぐらい周囲から「やめなさい!」などと言われても全くその声は脳まで到達していません。
そういった、男の子の特徴というのは、多くの女性から見ると「理解しがたい」「常識外」といった形で映ることが多いと言われています。
人間、誰でも自分の常識の世界から逸脱しているものを見ると気分がよくないですし、イラッとしたりするものかと思います。
つまり、母親にとって、男の子供の行動というのは、端的に言ってしまえば「イラつく」場合が多いのです。
自分の子がイラつく行動をとれば、当然叱りたくもなるでしょうし、「それは常識の範囲を外れている」というように教えたくなるのは必然といえるかと思います。
ちなみに、男親から見て、男の子供の行動というのはあまりイラつかないものです。
なぜなら、その行動の根拠が納得できるからです。
もちろん、その男の子の行動が悪いことだったり、他人に迷惑をかけたりするようなことだったりするようであれば、叱る必要がありますが、「ああもう、何やってんだよ、このバカッタレが!あり得ないよ。。」的な気持ちにはなっていないものです。
どちらかといえば「それをやりたい気持ちもわかるけど、それはやっちゃあいけないんだよ」という気持ちである場合が多いかと思います。
いずれにしても、どうしても母親の方が、一緒にいる時間の長さも含めて、男の子供に対して小言を言ってしまう確率が高いようです。
そうであれば、普通に考えれば、男の子供は母親が怖い(いつ怒られるかと思ってビクビクしている)ような感じになり、どちらかといえば本人の気持ちをより本質的に分かってくれる父親の方が安心できそうなものですが、実際にはそうはならないのが現実かと思います。
うちの子の場合も、完全に母親が大好きです。
母親だけいれば、他に何もいらない、といわんばかりです。
怒られているのに、それでも、母親から離れようとしません。
なぜ、男の子は、どんなに叱られても怒られても、母親が大好きなのでしょうか。
自分が幼児だった時の記憶をたどると、やはり自分も母親にいつもいつも叱られていました。
自転車で保育園に送り迎えしてもらっていましたが、帰りの自転車で、よく後ろに乗った状態のまま、母が手を後ろに回してきてビッタンビッタンと怒りながら叩いてきて、ビービー泣いていた記憶がよみがえります。
ただ、当時、父親はあまり自分にかまってくれませんでした。
いや、かまってくれるときもありましたが、仕事がある日はまずかかわってくれませんでした。
一方、母親はどんな時でも自分にかかわってくれていました。
あの時の自分の深層心理を分析すると、おそらくですが、「母親はこの世で唯一最後の最後まで自分の味方になってくれる存在」だったのではないかと思います。たとえ世界中のすべての人が自分の敵になるようなことがあったとしても、それでも、母親だけは、自分の味方でいてくれる、そういう存在だったように思います。
なお、それは世界中の母親とその子供たちを見ても、同様かと思います。
例えば、不幸にして犯罪者になってしまった人も、その母親だけは、いつまでもその子を守ろうとしてくるものかと思います。
「最後に帰れるところ」、それが母親なのではないかと思います。
そういえば自分の母も、生前、自分が上京して一人暮らしを始めてから数十年、いつもいつも「つらくなったら帰っておいでよ」と言ってくれていました。
当時は今と違って世の中の景気も良く、まず職を失うといったリスクのなかった時代でしたが、それでも母は、電話するたびに必ず「困ったら帰っておいでよ」「いざとなったら仕事をやめて、いつだって帰ってきていいんだよ」と最後に言ってくれたものでした。
当時の自分はその本当の意味が分からず「帰る必要性が生じる可能性はほとんどない」というような冷たい返事をしていたと思います。申し訳なかったと、後悔しています。
きっと、うちの子にとっても同様に、母親が最後に帰る場所であり、世界中の誰よりも応援してくれる人であり、きっと唯一、心の底から安らげる存在なのでしょう。