実は昔は、「ゴルフ」というスポーツに対してはあまりいいイメージがありませんでした。
理由は、昔の「接待ゴルフ」の黒い側面が、必要以上に自分の中に悪いイメージを植え付けていたからだと思います。
随分昔のことですが、教師をやっていたころ、自分の所属していた課の中にはいわゆる「派閥」がありました。
ひとつは、純粋に学問としてのコンピューターサイエンスを追求する派閥で、学者肌の先生たちの集団でした。
そしてもうひとつは、どちらかというと不良中年系の派閥でした。全員たばこを吸い、多くの重要な意思決定のための話し合いは飲み屋で行われ、高級外車を所有することを重要なステータスとし、そして彼らの会話のほとんどはゴルフの話でした。
本当に毎日毎日ゴルフの話が聞こえてきて、当然、傘を逆さにしてゴルフのスイングをするといった光景もよく見られました。。
人間にはそれぞれ志向があり、そのように傾向が割れるのは自然なことだと思います。
ただ、問題だったと思うのは、主任・課長・部長といったいわゆる出世コースに進む人は、ほとんどがそのゴルフ派閥の人でした。(※注 当時の話です。その後状況はかなり変わったと聞いています)
当時、こんなことがありました。
ある、OSの研究に熱心な先生がいました。自分よりは年上でしたがまだ20代の男の先生でした。
自分もよく、その先生と夜遅くまで熱くOSの議論をしていました。
ところがある時、その先生が急きょ結婚することになりました。
詳細は書きませんが、相当悩んだ上での決断だったようです。
そしてその結婚を境に、なぜか突然ゴルフをはじめたのです。
以来自分とOSの議論をすることは皆無となり、それどころかまともに口も聞いてもらえなくなりました。もちろん何か気に障るようなことをした記憶はありませんでした。
そして彼はすっかり上記のゴルフ派閥の人間となり、(それまでお金には苦労していると聞いていたはずでしたが)ゴルフ場に行くために車を買いたいという話をよくその派閥の人たちとするようになりました。
当時の自分は、その研究熱心だった先生の情熱を、悪しきゴルフ派閥に吸い取られてしまったような印象を受けていました。
(※もちろん、自分の憶測が随分入っていることも否定できませんが)
・・他にもいろいろなことがそのゴルフ派閥の周辺で起こり、自分の中ではその人たちに対する印象がどんどん悪くなり、それに引きずられる形でゴルフに対するイメージも悪くなっていたように思います。
また、一般的に、ゴルフをやっていないとエクゼクティブの世界には入れないという風潮が今以上に強くあり、ハイレベルなビジネス上の重要な決断がなぜか接待ゴルフの中でなされていくということが起こっていたため、さらに一層ゴルフに対するイメージが悪くなっていたのでした。
しかし、近年自分の中で、一般社会人にとってのゴルフを、普通に純粋なスポーツとして認めざるを得ない状況になっています。
それは、主に今の会社でこれまで一緒に働いてきた人たちの中で、人間として一目置いている人や尊敬できる部分がある人、または仕事ができてかつ腹黒いところがあまり見えない人など、自分の中で大事な位置づけにある人たちが、結構趣味でゴルフをやっているのです。
正直なところ、教師時代には、上記のゴルフ派閥の人たちは人間的にもちょっとどうかと思う人が少なくなく、また仕事の面でもありきたりのサラリーマンの域を越えていない感じの人が多かったのですが、今の会社ではむしろ逆で、ゴルフを趣味にしている人は人間的にもできていて、仕事もできる人が多いような気がします。
また、一年くらい前からあの勝間和代さんもゴルフをはじめられたのですが、彼女のゴルフ上達のためのアプローチの仕方や科学的な考え方、現実社会とスポーツのメカニズムの対比などが、非常に共感できるところが多く、ゴルフ自体に対する印象も同時に好転させてくれています。
ではゴルフをはじめるつもりなのか、と思われるかも知れませんが、それはまずやらないと思います(笑)
理由は、第一に現在休日も含めて自分の自由な時間をまとまってとることはほとんどできないということと、第二にもしも時間が取れるようになってまたスポーツをやるなら、ゴルフ以外にもやりたいスポーツ・保留しているスポーツがあり、そっちに行くであろうということです。
それでも、今では「ゴルフが趣味である」という人に対して素直にそれは素晴らしことだと思えるようになったのは、大きな違いだと思います。