すみません、正直に言わせてもらうならば、自分は民主党への政権交代によって日本が歴史的に変わるとは思っていません。
もちろん、これから鳩山氏を中心に、我々が驚くような大ナタを振るうことは間違いないと思っています。
彼らの提示したマニフェストを、本気で達成するために、きっと大胆な行動を起こされることでしょう。
子ども手当の配布は、もちろん悪いことではないと思いますし、高速道路を無料にするのも決して安直なアイデアだとは思いません。
しかし、結局政治家のみなさんがどんなに新しい政策を作ったり、法律などで表面上の規律を作っても、変えることのできる対象は今我々に見えているものばかりです。
新しい技術を生み出すわけでも、新しい発明をするわけでもありません。
本当に、革命的に世の中を変えることができるのは、科学者や技術者だと、自分は思っています。
高速道路を無料化してどう運用するか、これから民主党のみなさんが中心になって考えていくのかも知れませんが、そもそも高速道路を実現するために生み出された数多くの技術がなければ、高速道路自体が存在しなかったわけですから、政策もマニフェストもあったものではありません。
・・これはさすがに論理の飛躍だと思いますが、とにかく政治家のみなさんが動かそうとしているあらゆるものは、科学者や技術者の作りだしたものが基盤になっているのは間違いないと思います。
GRAPEというシステムを作った、千葉大学の伊藤教授も、小さいころからそのようなことを考えていらっしゃったそうです。
彼はインタビューの中で、「歴史の本には政治家の名前が出ているけれども、実際に世の中を変えているのは、科学者なんです」とおっしゃっています。
もちろん現実には、世の中を変えていくためには、政治家が必要ですし、科学者・技術者も必要だと思います。
いくら科学者・技術者が優れた発明をしたとしても、運用が悪ければ世の中はうまく回らないでしょう。核融合の技術を実用化した科学者は本当に素晴らしいと思いますが、それによって作ることができてしまった核兵器を規制するのは政治家です。
どちらも必要ですし、どちらも素晴らしい存在だと思いますが、その大きな違いは、科学者や技術者は「全く新しいものを世の中に生み出していく仕事」であるのに対して、政治家は「今あるものをいかに運用していくか考える仕事」のように感じます。
だから、科学者や技術者は世の中の先駆者的な存在で、彼らがまず最初に歴史を変えるような発明や発見をして、政治家があとからそれを運用するためのルールを制定することで、世の中は変わり続けてきたのだと思います。