この本も、自分がこれまでの人生の最底辺にいたころに、ワラにもすがる思いで読んだ本です。
「運命は口ぐせで決まる」 このことは、すでに理解しているつもりでした。
前にこのブログの記事の中でも紹介したように、「その人の人生は、自分の深層心理が思い描いた通りに流れていく」という大原則があるようなのですが、そのことと「運命は口ぐせで決まる」ということは同じことを言っていると思います。
結局、口ぐせが深層心理に浸透し、深層心理で思い描いていることが、その人の人生を作っていくからです。
そのことは分かっているつもりでした。
しかし、それでもこの本は読む価値がありました。
なぜなら、この本は極めて実践的だったからです。
具体的にどうすれば、自分の人生を根本的に変えることができるのか、なぜ言葉が重要なのか、成功例はあるのか、非常に実践的に書かれています。
この本で書かれている興味深いことの一つに、
言葉というのは、言われた人よりも言った本人にご利益があるものです。
という一節があります。
たとえば、女性二人が会話をしているときに、AさんがBさんに対して「Bさん、きれいねえ」と言ったとすると、その「きれいねえ」という言葉は、実はAさんに、つまり言った方の人の脳に、より反応するのだそうです。
「きれいねえ」といったAさんの脳が、その「きれい」という言葉を読み取り、体に浸透させていくというのです。
つまり、「きれいねえ」と言われたBさんよりも、言ったAさんの方がきれいになってゆく、ということになります。
もちろん逆のことも言えます。
悪口を言っていると、その作用が本人に降りかかってくる、ということです。
悪口を言った瞬間は、表層心理はスッキリするので、つい我々は悪口を言ってしまいがちなのですが、その言葉は次第に本人の深層心理へと浸透し、その人の人生へと反映していく、ということになります。
トップクラスのスポーツ選手などは、相手の悪口など決して言いません。
彼らは他人をけなして勝利することを望んでいるのではなく、自分自身を高めることで頂点を目指そうとしているので、ライバルも褒めますし、そのほめた言葉が本人をさらに成長させていくのでしょう。
逆に、居酒屋などの隅で、政治家や会社の悪口ばかり言って、自分自身はなんの努力もしないで逃げてばかりいるような人が、大成功をおさめて未来を創っていくようになることはあり得ないでしょう。少なくとも悪口を言い続けている限りは。
だから、「いい事を言う」ことがいい人生を創る、ということになります。
意識していいことを言うのが難しいようであれば、積極的にいいものを見たり聞いたり参加したりするのがいいのかも知れません。
世界の一流スポーツ選手の最高のプレーをみたり、素晴らしい映画を気持のいい映画館で観たり、好きなジャンルの音楽の最高の演奏や歌声をいい環境で聞いたりすると、自然に「これは素晴らしい!」という言葉が自分自身の口から出ることでしょう。
そしてその言葉が、あなたの脳から深層心理へと浸透し、人生をよりよくしていくことに繋がるのだと思います。