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豚カツ

豚カツの特徴、歴史、レシピ、豚カツを使った料理、日本国外の豚カツ、とんかつ専門店などの紹介。

以下は調理の一例[31]。

・「トンカツ用」として売られているスライスされた豚肉を使う。脂身は好みの量を残して切り落とす。筋切り、塩コショウする。
・小麦粉をまぶして軽くはたき落し、溶き卵にくぐらせ、パン粉をつける。
・天ぷら鍋に揚げ油を満たし、160~170℃という比較的低温で10分ほど揚げる。衣をカリっとした食感とするために、最後の1分間だけ火を強くする。
・数cm幅に切り、ソースを添えて提供する。

家庭向け料理書のレシピ(岡田哲の調べによる[32])

・1895年(明治28年)、バターで炒め焼きするカツレツのレシピが載る。
・1904年(明治37年)、豚の薄切り肉を使用した「豚の肉フライ」のレシピが載る。リンゴソースをかけて食べる。
・1910年(明治43年)、「魚の切身位」の厚さの「豚肉のカツレツ」のレシピが載る。三杯酢をかけて食べる。
・1915年(大正4年)、二分(約0.6cm)の厚さの「ポークカツレツ」のレシピが載る。橙をかけて食べる。
・1922年(大正11年)、「牛肉のカツレツ」のレシピの中で、刻みキャベツと、ウスターソースの文字が初めて登場する。
・1926年(大正15年)、「ポークカツレツ」のレシピの中で、キャベツの千切りを添えるとある。
・1930年(昭和5年)、「豚肉カツレツ」のレシピが登場。
・1942年(昭和17年)、「ポークカツレツ」(「とんかつ」と併記された)のレシピが登場。
・1959年(昭和34年)、「豚(とん)カツ」の表記が登場。以後しばらくこの表記が主流となる。肉の厚さは1cm?1.5cmとなり、少量の油で炒め揚げる手法は廃れる。
・1974年(昭和49年)、このころから「とんカツ」の表記が広まっている。

参照元:Wikipedia「豚カツ
フランチャイズチェーン店など、豚カツ専門店は多い。それら専門店は、茶碗飯・味噌汁・生キャベツの繊切りをセットにした和定食のスタイルで提供する。

とんかつ専門店で、しじみ汁を供する例が多いことは、シジミが脂を分解するメチオニンやタウリンといった酵素を含む意味で理にかなっている[27]。また栄養管理士の太田由美は、とんかつにキャベツの千切りを付け合せるのは、消化吸収を助け、胃を炎症から守るビタミンUを摂取できて合理的だとしている[28]。

東京には豚カツ専門店が多く、チェーン店も多い[29]。この理由として、ビルテナントにおける簡単な肉料理店としては豚カツ専門店が入りやすいと言う[29]。大きなシェアを持つ和幸では、目新しい点の無い「ヒレカツご膳」が人気で、この安心出来る普通の豚カツスタイルとキャベツのおかわり自由というシステムを作り上げ、キャベツのドレッシングで濡れる事の無いように金網を豚カツの下に敷く方法と共に、異店舗にも広がっていった[29]。

○豚肉の使用
宮崎昭の『食卓を変えた肉食』では、

・カレーの牛肉を豚肉に替える食文化が出来た。
・カツレツを豚肉で作ると特においしい事が知られた。
・牛肉は豚肉にとって替わられていった。

と、説明している。

吉田忠の『牛肉と日本人』[30]では、

・幕末の江戸において、牛肉ではなく豚肉が最初に広まった。
・明治末から豚カツをはじめとする多様な豚肉料理が普及した。
・牛肉料理を比較的価格の安い豚肉に変えたらどうか、と工夫を重ねた。

と、東京の影響について説明している。

農林省畜産局の『本邦の養豚』では、全国の豚畜産数について

・1916年 337,891頭
・1925年 672,583頭

と、わずか9年で倍増しており、上記の変化を裏付けしている。

参照元:Wikipedia「豚カツ
明治時代に日本で生み出された料理であり、厚みのある豚肉のロースやヒレのスライス(コクがあり日本人の好みにあう、うま味の強い厚みのある豚の切り身)を、パン粉をまぶした衣で揚げて調理したもの[3]。昭和初期までのとんかつ黎明期には、ヒレ肉を使ったものが主流だったが、その後は旨味の強いロース肉を使うものが主流となった[4]。現在はロース、ヒレの双方をメニューに載せる店が多く、ブランド豚を使用する店なども見受けられる。

特徴は、粒の大きいパン粉や「生パン粉」を使用し[5]サクサクとした衣の食感と、多量の油で揚げる (deep fry) 調理法により厚めの豚肉スライスでありながら柔らかい食感にある。揚がった豚肉は食べやすいようにあらかじめ包丁で切り分けられ、傍らに生の千切りキャベツ(これも日本特有の付け合せとされる[6])を添えて、別の器に盛られたご飯と一緒に提供され、ウスターソースを掛けて箸を使って食べる和食のスタイルである。日本国外でも日本料理とされている。

一方、イギリスの「カットレット」(仔牛肉を炒め揚げる料理)をルーツとして、主に洋食店が出す「ポークカツレツ」は、焼き上げたものであったり、客がナイフとフォークを使って切り分けて食べるもの、あらかじめドミグラスソースが掛けられるもの、また肉も薄く比較的小さいものなど、様々な点で豚カツとは異なる料理となっており、その後銀座の洋食店「煉瓦亭」で出された「豚肉のカツレツ」[7]など変化はあるが、これら完全な和食となっていない料理については「和洋折衷」または「洋食」とされる。

参照元:Wikipedia「豚カツ