亜希は肉屋のご主人からドライブの誘いがあるのを待ち遠しかった。
何度お肉を買いに行っても話をしてくれない。それが度重なると焦ってくる。
それがご主人の作戦なのだが亜希にはわからない。
あと1週間で夏休みも終わろうとしていたある日、いつものように肉を買うと何故か分量が多い。不思議に思い帰って包みを開けるとメモが挟んであった。
メモを開けてみるとそこには
「今夜7時駐車場で待ってる」
ヤッター! とうとうお誘いが来た亜希は急いでシャワーを浴びた。
とっておきの可愛いスキャンティーを身に着けた、夏の暑い時期だ、ブラジャーは付けずにノーブラで行こう。その方が手間が省けて肉屋のご主人も喜ぶに違いない。
母親には友達のうちに行くと言って家を出た。
午後7時前に駐車場に行くともうご主人は待っていた。
会うなり「シャワー浴びてきた?」と聞いてきた。
何なのこの人、デリカシーのなさに呆れた。
亜希は今日●●を捨てるつもりでいた。
初めての人はハンサムで背の高いスポーツマンと決めていたのだのだが、相手が市場のおっさんでは自分がかわいそうだと思い始めていた。
せっかくのチャンス、ここで迷ってはダメと自分に言い聞かせたのである。
ドライブと言っていたが何処に連れて行ってくれるのか楽しみだ。
市内をぐるぐる走り回り着いた先は大阪城の外堀だ。
そんな寂しい所でと思ったが、着いてびっくり。
車がずらっと一列に並んで小刻みに揺れている。
口をポカンとあけて眺めていると、ご主人は慣れた手つきでシャツを脱がし始めた。
ノーブラなのが判ると、子供のように喜んでウンウンと一人で納得していた。