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 (前回)

「アサイです~!」

「ラムっす!」

「二人、合わせて…」

「アサイラムです!」

「コンビ名は、パク/オマージュです!」

「絶賛大好評中、『シャークネード式映画批評』、今回の作品は!」

「好評云々に突っ込む気力、本当無くなってるっすが…作品は!」

「作品は!」

「…何と言うか…」

「どうした?」

「頼むっすから、もう少しこっちに、『寄った』の何とか、成らないっすか?」

「無理だ!R太って阿呆、確信犯でやってやがる!」

「やれやれ…作品っすが!『ビル・エヴァンス タイム・リメンバード』!」

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「硬質の、ドキュメンタリー!」

「だから、何で『シャークネード』で採点するんっすか…」

「『敢えて』する!何時も、言ってるだろう!」

「ジャズファンの皆さんに、怒られそうっすが…」

「大丈夫だ!俺が、責任取る!」

「絶対取ってくれない人の、台詞っすよね~まあ、ともかく!」

「伝説的ジャズピアニスト、ビル・エヴァンスの生涯を追った、ドキュメンタリーです!」

「ライブ映像や記録映像及び、関係者、親族、友人等のインタビュー、出て来るっす!」

「断片的ですが、ジャズの神々の凄い演奏様々に、出て来ます!」

「麻薬中毒であったとか、負の要素も様々、出て来るっす!」

「当人が『負』だと思ってたかは、判らないけれどな~!」


「難しいっすよね…『こういった不幸、背負ってました』に目を向けたからってそれが、真に天才の、「天才」を語る事に成るのかっていう!」


「『天才』と『不幸』、親和性が高い様な感覚、有るのは事実だけどな~!」


「ともかく、採点しましょうっす!」


「まずは、『アイディア』だが~!」


「『ビル・エヴァンスのドキュメンタリー撮ろう』自体は、特別な思い付きでは、無いっすよね~!」


「撮影の苦労は勿論、有ったろうけどな~『0.1シャークネード!』」


「『ぶっ飛び具合』っす!」


「ビル・エヴァンスって人自体には、ぶっ飛んだ要素様々、有ったみたいだけどな~!」


「映画自体のそれとは、違うっすよね~!」


「『0.2シャークネード』!」


「『俳優』っすが…」


「どうした?」


「だ~か~ら、ドキュメンタリーっすよ?『俳優』の世界じゃ、無いっすよ?」


「ジャズの世界、音楽の世界の『名優』沢山、出て来るじゃないか~!」


「明らかに、意味が違うっす!」


「まあ、確かにな…さすがに此処は、素直に語ろう!『0シャークネード』!」


「そしてっすが…」


「安心しろ!さすがに、此処で『CG』でボケは入れ込まない!『0シャークネード』!」


「突っ込み入れる気力無かったんで、安心したっす…というか、『ボケ』な自覚、有ったんすね~!」


「さて、『アクション』だが…」


「勿論、いわゆる『アクション』は出て来ないっすけど…」


「ただな~これは、ボケでは無く、その、神の如き演奏、その、生きるという事の様々な全て…皆、キレっキレな『アクション』なんだって気もするんだよな~!」


「珍しく、真面目に同感っす!」


「『100シャークネード』!」


「『ロマンス』っすが…」


「当人、どんな恋愛したかみたいな話も、出ては来るけどな~!」


「映画の題材としての、『ロマンス』って事じゃ無いっすよね~!」


「素直に、『0シャークネード』!」


「そして!」


「そして!」


「そして!」


「そして!」


「…先、続けてくださいっす!」


「…判ってるだろう!」


「…そーなんっすよね~…」


「そーなんだよな…」


「『ボヘミアン・ラプソディ』の時より、畏れ多いっす…『音楽』!」


「確かに、フルに流れる訳じゃ無い!作品の為の、『映画音楽』でも無いが…」


「ビル・エヴァンスっすからね~…」


「マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、バド・パウエル、スコット・ラファロ、トニー・べネット…」


「神々の、饗宴っす!」


「採点は…『測定不能シャークネード』!」


「訳が判らないけれど、意味は判るっす~!」


「さて、最後!『感動』だが…」


「これも、難しいっすよね~!」


「一方に『判り易い感動』、有る!」


「麻薬の事、様々な負の要素を、ビル・エヴァンスの音楽、天才と結び付ければそのまま、感動出来るっす!」


「だが、それが…」


「本当に本質、突いているのかっすよね~!」


「最初にも言ったけど、麻薬をやれば、良い演奏出来る訳じゃ無いのは無論だが!『不幸が芸術を産み出した』自体、実は、ステレオタイプな捉え方に過ぎないかもしれない!」


「でも、彼の、自己破壊に見える何物かと、天才とはやっぱり、結び付いてるっすよね~!」


「忘れちゃいけないのは、そもそも何であれ、人間性と才能は、結び付いてるって事だよな~!」


「ともあれ、作品に戻れば、一人の天才が生きた、その事にはとにかく感動、有ったっすよね~!」


「『100シャークネード』かな~!」


アイディア…0.1シャークネード


ぶっ飛び具合…0.2シャークネード


俳優…0シャークネード


CG…0シャークネード


アクション…100シャークネード


ロマンス…0シャークネード


音楽…測定不能シャークネード


感動…100シャークネード


「最上級、どー見ても、『シャークネード』と絡まないっていうの、くっきりっすよね~!」


「それはそれで、作品の本質表してるだろう!」


「まあ、そうっすけどね…何の意味が、有るのか!」


「大事なのは、『意味』じゃ無いんだ!感じる事なんだよ~ジャズは!」


「格好良く、締めたつもりっすか~?」


 (続く)