(前回)
「アサイです~!」
「ラムっす!」
「二人、合わせて…」
「アサイラムです!」
「コンビ名は、パク/オマージュです!」
「絶賛大好評中、『シャークネード式映画批評』、今回の作品は!」
「もう、『好評』に突っ込む気力無いっすけど…というか、『大好評中』って日本語、おかしく無いっすか?」
「言葉というのはな、自由や創造を求める世界なんだよ!」
「よーするに、『適当』って事っすよね…とにかく、今回の作品は、『ホワイト・スペース』!」
「不思議な、作品だったよな~!」
「B級おバカ物、では無いんっすよね~!」
「やりたかった事は結構、判るんだけどな~!」
「ハードSF、ハードなドラマの素材は、沢山用意されてるっす!」
「ぶっちゃけ、調理方法も下手では、無いんだが…」
「ただ…っすよね~!」
「そう、ただ…な~!」
「美味しい料理に、成って無いんすよね~!」
「メチャクチャ不味くも、無いんだけど…」
「でも寧ろ、いっそ酷く不味かったらかえって、楽しめたかもっすよね~!」
「未来世界、宇宙に進出している、人類ですが!」
「そこで何やってるかというと、地球上の食料資源枯渇しちゃってる為に!」
「宇宙空間に生息する宇宙生物、捕まえて来て!」
「食料に、してるという!」
「科学が進歩しても変わらない、人間の愚かさみたいな所は、魅力なんだけどな~!」
「食用に出来る生物、宇宙空間に生息してるというのは、現在の科学常識から言えば、相当ビックリっすからね~!いや、有り得なくは無いとは、思うんすが!」
「説明、設定、何も無いんだよな~!」
「いきなり、『そういった事なんです』と投げ出されても…っすよね~!」
「とにかくそこに、『天竜(テンロン)』なる宇宙生物、出て来ます!」
「これも、今一つ判らないっす!」
「設定上も、『幻の存在』らしいんだけどな~!」
「『ホワイト・スペース』なる、それ自体良く判らない空間?らしき所に生息してるみたいっす!誰も、捕獲した者はいないみたいで!」
「かつて『天竜(テンロン)』に父親を殺され、秘かに復讐の念に燃えている、宇宙生物捕獲船の船長、主人公です!」
「因みに、宇宙生物の捕獲は、釣竿や網じゃ無く、乗組員が、中々戦闘力も有るパワードスーツみたいなの着込んで、宇宙空間に出ていって行うっす!」
「此の辺は結構、格好良かったんだけどな~!」
「宇宙海賊とか、人体に寄生して狂わせる虫型宇宙生物とか、面白そうな題材は色々、有るんすけどね~!」
「結局、SF版『白鯨』やりたかったのは、判るんだけどな~!」
「一応、『SF冒険物』的に物語、進んで行くっす!」
「『ジャンル不明』が、本音だけどな~!」
「ともあれ、採点しましょうっす…『アイディア』!」
「撮りたい『イメージ』は有ったんだろうけどな~『アイディア』に成る程、消化されて無いというか…『0.1シャークネード』!」
「『ぶっ飛び具合』っすが!」
「中途半端さみたいなのが、逆にぶっ飛び要素に成ってなくも、無かったかな~変に、お金も掛かってたし…『0.4シャークネード』!」
「『俳優』っすが…」
「難しいな~!」
「殆どの皆さん、演技力、個性、こっちより上だったっすかね~!」
「確かにな~!」
「でも、華とか存在感は、こちらが上だと思うっす!」
「確かにな~結局、色々プラスマイナスして、『1シャークネード』!」
「『CG』っすが!」
「これは、中々だったな~CGじゃ無いけど、宇宙船内であるとか特撮も、嘘臭い所は無かったし!」
「結構、良く出来てたっすよね~!」
「『25シャークネード』!」
「『アクション』!」
「これ又な~『アクション場面』と呼ばれる物は一杯、有ったけど!」
「アクションとして、興奮は余り、して無いっすよね~!」
「『0.6シャークネード』!」
「『ロマンス』っす!」
「恋愛要素自体は、出て来たけどな~!」
「本筋としての、ロマンス場面みたいなのは、無かったっすよね~!」
「0.1シャークネード!」
「『音楽』は…」
「此の作品に、映画音楽そもそも有ったか?」
「それ自体、記憶無いっす!」
「『0.05シャークネード』!」
「最後は、『感動』っす!」
「…」
「…そーなんすよね~…」
「A級の、感動!B級の、感動!おバカ物の、感動!どのレベルに於いても、感動要素、欠いてたよな~申し訳無いけれど!」
「我々より遥かに、しっかりした映画作りやってたとも、思うんすけどね~!」
「『0.1シャークネード』!」
「アイディア」…0.1シャークネード
「ぶっ飛び具合」…0.4シャークネード
「俳優」…1シャークネード
「CG」…25シャークネード
「アクション」…0.6シャークネード
「ロマンス」…0.1シャークネード
「音楽」…0.05シャークネード
「感動」…0.1シャークネード
「こうやって見ても、残念な感じ色々っすよね~!」
「『CG』の25シャークネードに、お金や手間を掛けて作っている面、現れてるけどな~!」
「結果としての出来映えに、今一つ…二つ三つ、反映されて無いっす!」
「惜しい!」
「惜しいっす~!」
(続く)