1・2・3 僕等の12月3日 | LOVES ME LOVES ME NOT

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ストイックになりたい僕が過ぎ行く日々を綴る僕の僕による僕だけの日記

1ヶ月のブランクやら


急制動での派手なクラッシュもあった


そしてシュミレーターで仲良くなった同じ大学卒の先輩との楽しく終わりのないバイク談話


そして卒業検定


昼下がりポイントを整理しながら歩いた検定コース


共に合格の喜びを分かち合った


緊張はしたけど同じ目標に向かって挑む人とのラストランは楽しかった


僕はそのようにして長年欲しかった自動二輪の免許を取った


厳密には今日免許センターに行き、僕の免許には普自ニの文字が刻まれる


正直に


とても嬉しいよ


何かが変わる気がするんだ 


卒業検定 


簡単と言う人もいるだろう


でも僕にとってそういう小さな成功体験も自信になるんだ


バイクがある日々


僕の憧れた日々


行きたいところは沢山あって楽しみは尽き果てぬ程だよ


免許センターの帰り際にバイクを見にいこうと思う


もう買いたいバイクは決めてあるんだ


早くそれが〝愛車〟になって僕はそのバイクと幾つもの景色をバックに走りたいと思う


そう


恋人のように




「この距離って電話するより会って話した方が早くないか?」


電話を右手に煙草の灰を左手で器用に灰皿に落としながら僕が言った


「そうよね。じゃあ今から行ってもいい?」


「それはもちろん構わないよ」


24:15


そのようにして僕等は会うことになった


僕はジャージ姿から簡単に着替え


髭を剃ってもう1本煙草を吸い終わる頃に彼女からの電話が鳴った


「たぶん着いたと思うけど…」 カーステレオからヒップホップが流れていた


「今すぐ出るよ」


僕は煙草を消してコンバースを履いてドアを開けた


なんだか少し不思議な気持ちだった


物事が上手く行き過ぎて怖さを感じるような そんな何処と無い違和感が僕を包んでいた


霧のように音も無く降る小雨の中で


日曜に会った時より薄いメイクが


若干の若さを主張していたが それでも彼女はやはり大人びていた


「家の人はこんな時間に出てきて何も言わないの?」


「大丈夫よ。家にいてもああ、居たのって感じだから」


「なるほど」


「あっ、卒検合格おめでとう」


「ありがとう」


「明日、朝から免許センターに行こうと思うんだ。その足でバイクでも見にいこうかと」


「じゃあ大丈夫?明日朝起きれる?」


「大丈夫だよ。君が起こしてくれればね」


「いいよ。何時?」


「6時」


「早くない?」


やっぱり僕等は最近会ったとは思えなかった


もう何年も仲良く友達としてやってきたような感じがするんだ


それが如何してなのか僕にも、おそらく彼女にも解らないんじゃないかと思う


簡単に言えば、これをフィーリングが合うと言うのだろうか


そういう事にしておこう


深く考えてる間に話は止め処なく続いていくのだから


無理もなく焦りもなく良いテンポでね


どういう文脈だったか忘れたが、僕の前の彼女の事を聞かれた 


とても複雑な話だと前置きをして、長くなるので軽く触るか触らないかで喋ろうと思うと


彼女に嘘は付きたくなかったし、正直にしか話せそうになかったのでありのままを話した


「その事は気になっていたけど、誰にでも話したくない事はあるよね。


ごめんなさい。しんどい話をさせて」


「いやいいよ。それも含めて今の僕だから…隠すこともないからね」


僕の時系列順の話に


少しでも彼女は納得したのだろうと思う




「私は自分から言わないと気が済まないの」


真面目な顔でそう切り出して


僕は彼女が話し終わるまで黙って聞いた


そして僕達は付き合う事になった


「ねぇ、1・2・3 じゃない今日?」


「?」


「12月3日だから」


「くだらないね」


「でも覚えやすいでしょ?記念日」


そう言った笑顔が素敵だった