シニア音楽講座今期のまとめ | INClaireの音楽な日々

INClaireの音楽な日々

内藤郁子INClaireが、音楽について日々思うことや生活の中の音楽の話を書きます
音楽のたくさんのジャンルで、壁を作らず線引きだけして、
どれも体験して、魅力の違いを比べるのがおもしろい
音楽って一曲ずつそれぞれの魅力だと思います


Chère Musique


渋谷区民シニアのための音楽講座“歌ってラララ”の2023年度後期が、今月で終わります。

6ヶ月ごとのクラスで、4月から9月の前期と10月から3月の後期。
受講される方は毎回抽選で決まるそうで、ありがたいことにご希望くださる方が多いため倍率は高いそうです。

すでに2024年の選曲も進めており、新しいクラスでの出会いや再会を楽しみにしています。


今期歌った曲は、、

10月
赤とんぼ
まっかな秋
ブラームスの子守歌
見上げてごらん夜の星を

11月
里の秋
たきび
峠の我が家
ブルーライト・ヨコハマ

12月
雪の降るまちを
赤鼻のトナカイ
荒野の果てに
愛燦燦

1月
遥かな友に
風が吹いて花は揺れ
津軽海峡・冬景色

2月
朧月夜
うれしいひな祭り
ダニーボーイ
また逢う日まで

3月
どこかで春が
故郷の人々
三百六十五歩のマーチ

どの月も、前半一曲目は日本の名曲、二曲目は子どものための歌、後半一曲目は外国の歌、二曲目は歌謡曲としています。

そしてこれらの毎月違う曲の他に、前半の最後に『地球のうえに』、レッスン全体の終わりに『逢えてよかったね』、この二曲は毎回必ず歌いました。

その月の季節などのひとつのコンセプトで探しても数十曲あります。
その中から一曲を選ぶのは、本当に大変ででも楽しい作業です。
何度も応募してくださる方もいるので、過去に歌った曲はそのあと二期くらいはなるべく避けようなどということも考えます。




この講座では毎期、ただ歌を歌うというだけに止まらない、たくさんの種類の広い音楽体験をしていただいています。
ここでも何度も書いたことですが、自分の振り返りのためにもまた今日も書いてみようと思います。


まずイントロダクションは音楽瞑想。
これがどんなものなのかは、このことだけを語ったことが何度かあるので割愛しますが、普段の自分から音楽をする自分へと心身を切り替えていただく時間。
このために吟味して選んだ音楽、毎回違う曲を使います。

音楽体操。
のびやかな弦楽器の曲でストレッチ。
運動のためのものとは違い、重力をうまく使ってじんわりと、歌うのに必要な部分を伸ばす。
次に安定感のあるリズミカルな曲で手指の体操と脳トレ。
どちらの曲もバロック音楽から選んでいます。
毎回同じことをしますが、回を重ねるごとに効果的にできるようになっていきます。

発声練習。
解説の部分は一ヶ月ごとに、‘歌う姿勢’‘支えるということ’‘歌ならではの呼吸法’‘声帯について’‘響かせるということ’、最後の回は半年間のまとめ。
実際の声出しのフレーズは、一ヶ月ごとに少しずつ難しいやり方へ。

日本の歌。
季節や世情に合った曲を。
作詞者作曲者について、歌詞の内容、生み出された背景などの解説を、短い時間で簡単に。
発声練習で学んだことを活かして、皆さんがその日の一番いい声で歌うことを心がける。

子どものための歌。
こちらも季節にあった曲を。
簡単に歌えてしまうようでいて「実は。。。」という部分を解説。
歌いながら同時にソルフェージュのレッスンを、ゲームをしているような感覚で楽しむ。

『地球のうえに』。
一回目の曲紹介から、最終回の素晴らしい演奏へ、毎回徐々に進歩していくように。
三回目か四回目あたりで、歌いながら行なうジェスチャーを紹介。何のためにするのか目的をはっきりとお伝えする。

休憩

外国の歌。
外国で生まれた歌なら何でも、いろいろな分野の曲を“日本語訳詞で“歌う。
日本語訳詞という、文学とつながる特別なアートの世界を理解していただく。
各曲の地方や民族の背景を解説。

歌謡曲、ポップス、フォークソング、演歌などから一曲。
歌い方、乗り方、発声法、気を配るポイントなどが、歌曲などとどう違うかを知っていただく。
グループ分けや身振りなど毎回違う演出をつけて、いろいろな形の楽しい体験をしていただく。

最後に『逢えてよかったね』。
講座の最後をしめる歌。
一回目は知らなかった方も、覚えやすいメロディで感動的な歌詞なので、すぐに馴染みます。



歌うことだけに特化したこの“歌ってラララ”以外にも、他の場所では、心身の活性化のための“フレッシュアップ音楽教室“、その名もズバリ“認知症を予防するための音楽教室“など、いくつもの種類の高齢者のための音楽体験を提供してきました。
機会があればそれらの内容も、ここでもご紹介してみたいと思います。


さて2024年はどんな曲でどんな内容をレッスンしようか、計画を立てている今が一番楽しいかも。


Musique, Elle a des ailes.