日本人は何故プレゼンが苦手か | 社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

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経営者やトップアスリートのスピーチコーチ、森裕喜子が日々のプライベートな出来事などを綴ります。(2021年8月よりプライベート版に改定)

夏休みも終わりですね・・・


と言っても、それは子供たちのお話で、

大人はとっくに終わりました、お盆休み。


しかし

どうも子供の頃からの癖でしょうか

夏休みが終わることは夏の終わり、

そして、宿題が終わっていないと焦る時^^;


・・・なのであります。

 

そんなこんなで

8月末には何となく仕事を捗らせなくては、という焦りも出て参ります。

おかしなものです。



今年の夏はいつもより映画を観ました。

 

数字(つまり年齢)だけは相当大人になったせいか^^;

戦争が終わったことが「夏」のイメージというのが強くなってきております。


話題の「終戦のエンペラー」観ました。

改めて知ったことが・・・多く、ありました。


印象的だったことのひとつに、

マッカーサー元帥のクルマが焼け野原を走るとき、

沿道に立つ兵士達がくるりとクルマに背を向けるシーンがありました。


ご尊顔を拝す、という言葉がありますが、
まさに、そういった立場の方のお姿を正面から見るなどということは
しない時代だったのです。


戦後まもなく70年。

しかしDNAに刷り込まれたものは、そうそう変わらないのだと思いました。


「相手に敬意を払うが故に顔を見ることをしない文化」は、

現代の日本人が人前でスピーチしたりプレゼンしたりすることの

ひとつの深層バリアになっているのではないか。


相手の顔をしっかり見ない、よって、自分も相手に顔を見せない。

意訳すれば、「顔を見せる」ことに対する意識が、少ないということです。


これが日本人のスピーチやプレゼンへの苦手意識の理由のひとつなのではないか。


くるりと背を向けるシーンから、私は強く考えました。



聞き手は、話し手のどこを見るのでしょうか?


間違えなく「顔」です。

顔がよく見えない話し手の話は、
聞き手からすれば大変に退屈で、インパクトがありません。

心が通じている感じがしません。


想像してみてください。

ずっとうつむきながらプレゼンしているスピーカーが
ステージに立っているようなところを。。。。

話を聞く気になりますか。


聞き手は、話を聴いているだけでなく、話を「見て」もいるのです。
それも、顔を中心にして。



 顔は、自分が自分であることを示す表札のようなもの。
そして、心の中を映し出す、表情のキャンバスでもあります。


「顔」に対する意識が薄いことは、

スピーチプレゼンでは明らかなコミュニケーションバリア。
人前に出る立場になったら、自分の顔をしっかりと見せること。
まずこれを強く意識しなくてはならない。


日本特有の文化のすばらしさは沢山ありますが、
グローバル化によるコミュニケーションの変化に対応するためには、
「変わること」「変えていくこと」も必要。

その上で、
日本らしさ、自分らしさが出せるのならば、それが本物。


物事の本質は、

表面がどう変わろうとも変わらないはずです。