新幹線「のぞみ」に乗ることが多いのだが、
2つ、印象的なことがある。
ひとつは、車掌さん。
どの車掌さんも礼儀正しく、仕事が速い。
どうやって切符拝見済みと拝見済みでない乗客をチェックしているのか、
手元に手帳のようなものを持っていそうなのだが、
新しい客が乗って来るとすかさずチェックする。
その、漏れの無い正確な仕事振りが、すごい。
さらにすごいのは、切符にハンコを押す、その手早さである。
目にも止まらぬ、というのは、こういうことか。
とっても不思議なのが、ハンコのインク。
押した瞬間に乾くらしい、まったくインクのズレが生じない!!
そのうえ、小さい文字で細~い漢字の線が、見事に再現されている。
日本人のきめ細かい仕事振りが、ここにも!!!ああ、日本。
もうひとつ、印象に残ること。
(こっちが本題だったんですけどね^^
すっかり車掌さんネタで長くなっちゃいました^^;)
自動車内アナウンス。
女性の声です。
とくに、品川駅で降りる前のアナウンスが、良い。
アナウンスの最後のほうに、こういう言葉がある。
「今日も、新幹線をご利用いただきまして、ありがとうございました。」
この、「今日も」の、「も」が良い!!!!!!!!!!!!
ものすご~く、疲れが取れる。
「新幹線」の発音の仕方が、これまた小気味よい。
しんかんせん、と、「ん」が連なる言葉。
若干であるが、ちょっと弾むのである。
しかしプロのナレーター、
でこぼこせずに、
心地よ~く、丁寧に弾む。
これがまた、なんとも楽しい。
そして、「ありがとうございました。」
まるで、声がお辞儀しているかのような、非常に心が籠った話し振りである。
すばらしい。
これらを可能にしているのは、「今日も」の「も」の発声の仕方、
そして、「も」の後の微妙な間のおかげである。
意味合いにおいても、
この「も」は、たった一文字一音であるが、大いなる仕事をしている。
「毎度ありがとうございます」の意味合いを含んでおり、
皆様にご利用いただくことで新幹線は支えられております、
本当に今日もご利用くださいましてありがとうございます。
と言っているのだ。
企業姿勢とも言おうか。
新幹線を無事に今日まで走らせている自信と信頼、とも言おうか。
声のトーン、間の取り方、語尾の置き方、など、
すべての要素を使いながら、より多くのことを伝えられるプロの仕事。
ついで、と言ってはもったいないくらいだが、
続く英語のアナウンスも、非常に心地よい。
若干、子音を緩めに発音していて、声も少しハスキーな軽い声質である。
この二人のナレーターの女性を選んだ人は、偉いなあ。
乗客の気持ちをわかっている。
旅の締めくくり、新幹線で帰りながらも、まだわくわくが終わらない気持ち、
あるいは
仕事で疲れて帰って来る気持ち、
そして
安心を安全を乗せて走り続けるJRの気持ち、
それらをちゃんと声で表現して伝えてくれる。
声とは、そういうチカラも持っている。
皆様も、新幹線のぞみに乗ったら、車内アナウンスに耳を澄ましてみてください。
きっと、そのときの心情にぴったりくる声に聞こえるはずです。
声の、チカラ、です。
JUDY