最も重要なのに、最も忘れがちな準備 | 社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

経営者やトップアスリートのスピーチコーチ、森裕喜子が日々のプライベートな出来事などを綴ります。(2021年8月よりプライベート版に改定)

人前で話すときに最も重要で、最も忘れがちな準備。
これができるとできないとでは、結果に大きな差が出ます。


最も重要な準備とは、何か?


それは、

①話す目的
②私は誰
③聞き手は誰

明らかに把握すること。

明らかに、と書いたのは、
表層的にではなく、掘って掘って深める、ということです。




例えば、
あなたがPTAの会長として、入学式でスピーチをすることになったとしましょう。
①②③の答が

「入学式で、新入生に向かって、お祝いの言葉を話す」

ここで終わってしまっては、浅い話になる可能性大。


もっと具体化していき、①②③を明らかに、する。

明らかにするには、5W1Hが便利。

What
When
Why
Where
Who
How

こんなふうに。


世田谷区立の小学校に今年入学してくる新一年生をお祝いする言葉を
入学式で、新PTA会長の祝辞として、教育委員会の後に話す。
新一年生がワクワクするように、3分間で短く、楽しく。
メインの聞き手は新一年生だが、他にも保護者もいるし、先生方も居る。在校生もいる。
PTA代表だから、お祝いの言葉をどういうべきか?先生方も聞いていらっしゃるから
そこも考慮して、どんなお祝いの言葉を、どのように話したらよいのか?

また、今年は、自分がPTA会長になっての祝辞は今回が初めてである
よい印象を持ってもらいたいし
会長になってもらってよかったと信頼してもらいたい
何よりもこの学校に入ってよかったと、勉強がんばるぞ、と思ってほしいし
ご父兄にもその思いを感じてほしい
そのために、先生方にもよい教育をしてもらいたい。

そんな「思い」を伝えたい!


こんなくらいにまで掘る。
ここまで掘れば、言葉は自然と浮かび上がって来るはずです。
(本当に伝えたいと思っていれば、ですが)

このあとで、始めて、内容を考える。

これをやらずに最初に内容を考えてしまうと、
なかなか決まらなかったり、
伝えたいことで話が溢れかえってしまい、聞き手には伝わらない、なんてことになる。


人前で伝わるように話すための準備とは、つまり①②③なのです!

あまりにも当たり前で忘れがちだが、
これらを抜きにして準備することは、あり得ません。

是非、実行していただきたい事前準備の手順です。

森 裕喜子