よくニコ生で「AP勝ってるから前出なくていいよ」というコメントを目にします。
ある意味正解ですが、相手よりAPが高いからと言って引けるとは限りません。
例えば、マシスラ装備のAとレル散布のBが戦う場合。
武器の射程(と弾速)でBが大きく勝っているため、AはBよりAPが高くても前に出るしかありません。
ただし、周囲に障害物があれば、Aはその障害物を利用して射程の不利をごまかせる…
というのが前回の話でした。
しかし、そもそも前に出ないでどうやって攻撃を当てるのか。
前に出ない代わりに、いったいどこに行って何をすればいいのか。
今回は、なぜ引くのか、具体的に引き撃ちとは何をする事なのか、という所の説明をします。
【引き撃ちの目的】
・捕捉を楽にする
あなたが一対一で軽二と戦うとします。
すぐ目の前で高速移動する軽二と、遠くで高速移動する軽二。
それぞれ頭の中でイメージしてみて下さい。
どちらが見失いやすいでしょうか。
目の前の軽二の方が見失いやすく、捕捉しにくいはずです。
自機が重量機の場合はなおさらです。
重量機は、旋回や運動性能等が軒並み低く、近距離戦に不利な条件が揃っています。
自分の機動力が低ければ低いほど、一定以上の距離を保ち、視野を広げなければなりません。
近距離戦を拒否して捕捉しやすい状況を作るのが、引き撃ちの最大の目的です。
・相手に前進させる
相手がこちらに向かって直進してきたとします。
その時、その相手に向かって射撃武器で攻撃したらどうなるでしょう。
精度や弾速にもよりますが、かなりの確率で命中すると思います。
そんなの当たり前と思うかもしれませんが、それこそが引き撃ちが有利とされる理由。
前進してくる敵機とこちらが撃った弾を正面衝突させる感じ、と言えば分かりやすいでしょうか。
回避を兼ねて横QB等を混ぜたとしても、どこかで必ず前進というプロセスを経由します。
前進しなければ引く相手との距離が縮まらないからです。
そしてそこが、引き機にとって攻撃を当てる最大のチャンス。
引き撃ちは、バズーカやハイレーザーなど、低弾速の武器を運用するためには必須の戦術と言えます。
【引き撃ちの動き】
・まず
後退してください!!
漫然と前進するのは、絶対にやめましょう!
前進ダメ。ゼッタイ。
もちろん「これは自分が引く展開だな」と判断した上での話です。
引く展開かどうかを判断する一番の材料は、武装(の射程)。
平地で砂砲等が飛んできて、こちらがそれに対抗できない場合は、さっさと前に出ましょう。
射程で負けている場合、危険を承知で相手の懐に潜り込んでいかないと、絶対に勝てません。
こちらの攻撃は届かないけど相手の攻撃は届く、という状況が発生しているからです。
・しかし…
実戦では、しばらく撃ち合ってみるまで射程の優劣は分かりません。
また障害物越しの撃ち合いになると、射程という概念自体あまり意味の無い物になってきます。
なので、最初はお互いのAPだけが判断材料になるでしょう。
初期APが勝っている場合は、とりあえず引いてしまってもいい、という訳です。
…といった状況判断をせず、敵の位置を把握したのでなんとなく前進、というのは一番ダメです。
・次に
重二が1対1で軽二と戦うとします。
よほど極端なアセンでもない限り、重二が引く展開になるでしょう。
しかし、軽二の前進より重二の後退の方が遅いので、ただ退がるだけではすぐに追い越されます。
この追い越しは一般に交差と呼ばれる物で、軽二に死角を取られて非常に危険な状態になります。
そのため、軽二が交差を仕掛けてきたら、前左右いずれかの方向に離脱し、すぐさま再捕捉。
(緑が重二、赤が軽二の動き。交差を試みる赤に対して、緑が左に離脱して再捕捉する流れ)
こうする事で、軽二に背後に回られるのを防ぎつつ距離を開け、交差前と同じ立ち位置に戻します。
この時、離脱後の再捕捉が早いほど攻撃のチャンスは多くなります。
前進に対しては左右に離脱、左右の動きに対しては後退して距離を取る、というのが基本。
ただし、相手に動きを読まれると大きな隙を晒すので、引き方がワンパターンにならないようにします。
また、離脱しても再捕捉ができないと状況は良くならない、という点に注意しましょう。
捕捉に失敗して相手を完全に見失うと、再度の仕切り直しのためにまた離脱する必要が出てきます。
しかし、相手がどこにいるか分からない状況で相手との距離を空けるというのは、かなり大変。
その間、攻撃のチャンスもほとんど無く、軽二のボーナスタイムになってしまいます。
・失敗しないために
再捕捉が完了するまでをイメージしながら離脱、相手の場所を予想しながら離脱。
それだけでだいぶ変わってきます。
レーダーを最大限活用しましょう。
そして、極力背中を見せない事。
逃げるのではなく、相手を捕捉して攻撃を当てやすくするために動く。
それが引き撃ちの基本です。
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
捕捉、という単語を何度使ったでしょうか…笑
つまり引き撃ちとは、捕捉するための動きなんですね。
ニコ動にもっと詳しい引き撃ちの解説の動画があるので、参考にしてみるのもいいと思います。
ニコ生の放送を見ていると、
なんとなく前に出てなんとなく被弾し、そのまま交差を仕掛けられて見失う…
というパターンから抜け出せない初心者が非常に多い。
これでは、戦っていても楽しくないと思います。
引き撃ちがある程度できるだけで、一気に戦況は変わってくるので、ぜひ覚えてください。
引ける時は必ず引きましょう。
終わり☆