この日の朝ごはんが「有機野菜食堂わらしべ」さんでの最後の食事。
3日間朝7時からお店を開けて朝ごはんを用意してくださいました。フィリピンではあまり馴染みのないサラダもすっかり気に入ったよう。

初めて味わう甘くないパンや野菜入りのスコーン、豆乳のドレッシング等々に「こんな風に料理できるのか」と皆関心しきりでした。
あたたかい時間をありがとうございました。
有機農業を始めて約4年、赤堀敬祐さん・香弥さんにお世話になりました。
まずは畑の見学。
無肥料栽培の理論についてお話を伺います。「肥料を入れすぎるから害虫が来るのではないか」という疑問は、ビスカヤでも考えてみる必要がありそうです。
新しい畑は土が粘土質、生える雑草も主にイネ科。年を経た畑では広葉雑草が主。
ビスカヤでは・・「そもそも畑にあまり雑草がないような気がする(スタッフ)」「それは全部手で草取りをしているから。雑草があると野菜の成長が悪くなる(生産者)」などなど議論に。
「新しい方の畑でもビスカヤの畑よりいい土をしている」との感想もあり、土作りの重要性、またそれには時間が必要ということを感じたようです。
こちらは、初めて見る播種機。こういう燃料要らずの機械はフィリピンに普及しても良さそうなものですが・・
「旬のもの」を食べる意味や固定種についても話が及びました。
夏に育つ野菜は体を冷やしてくてるし、冬に育つ野菜は体を温めてくれる。ビスカヤでは、通年で同じ作物を供給できるよう努めていますが、南国フィリピンにも日本のような「旬」の概念があるのか気になります。
また、マーケティングについても説明してもらいます。
個別宅配や小売店への卸売り。マーケティング担当のスタッフは個別宅配に興味を持ったようです。また、敬祐さんが生産担当、香弥さんが販売担当という夫婦での業務分担も印象深かったようです。
最後に別の畑へ。
森林を切り拓いて作ったというこの畑は、見るからに土の様子が違います。
灌漑なしの天水栽培。周りの森林が土壌の養分供給や保水に作用しているのではないか、という意見も。木材会社による皆伐ではげ山だらけのビスカヤで、失われてしまったものの大きさを感じます。

どうすると植物が一番自然な状態で強く育てるか、何を食べると人が一番無理なく健やかでいられるか。根本は同じような気がしました。
頂いた紅芯大根は塩もみしてお昼に食べました。その甘さにみなびっくり!
丁寧に育てられた野菜は、塩もみだけでも十分味がありました。
【午後の研修: 農機具屋めぐり】
小川町内で三角ホーや鎌を購入。そして「農家の専門店こいけや」へ。
ビニールハウスから草刈機、種まで農家向けの資材が全て揃うこのお店。写真を取ったり少し買い物をしたりして時間を過ごしました。
タガログ語を少し話せる店員さんを見つけて参加者は本当にうれしそうでした。
この日の夜は「哲学をもつこと」について、話が繰り広げられました。
小川町での研修を通して、若い有機農家もベテランの有機農家も、みな自分なりの哲学をもって野菜を育てている様子に刺激を受けたようでした。
(5日目に続く)








