特に目玉商品は「Upland Rice」と呼ばれている陸稲(おかぼ)米。
田んぼではなく山の斜面で天水のみで育つこのお米は、普通のお米より粒が丸く、もっちりしています。
ただ、味は良いものの年1回しか収穫できず(通常の田んぼでは年3~4回収穫します)収量も低いので、大量生産には向かず、市場にもあまり出回っていません。
このお米の白米は大変人気があるのですが、お客さんからの「玄米はないの?」という声を受けて昨年から玄米販売への試行錯誤を始めました。
精米の強度を調整すれば玄米がとれるはず、と気楽に考えていたのですが、なんとヌエバ・ビスカヤ州にある精米機は「籾→白米」という作業しかできないことが判明。
通常の精米所では、二階にある投入口から籾を入れると・・
精米機を通って白米が出てきます。至ってシンプル。(動画もご覧ください)
1969年に導入されたこの機械は日本製。「SATAKE」と書かれています。
4~5か所の精米所で玄米をとれないか試してみたのですが、
籾が混じってしまうことが多く、とても売れるものではありません。
結局、玄米をとれる精米所はビスカヤの周辺にはないことがわかり、意を決して日本から精米機を輸入することになりました。
(輸入手続きに信じられない時間と手数料がかかったのですが、そこは省略します・・)
3月17日の朝、晴れて精米機と石抜き機がヌエバ・ビスカヤに到達!!
「小さくてかわいい!」と盛り上がるスタッフ。
また、輸入業者の方と農業機械の専門家にもお越しいただき、
使い方やメンテナンス方法を指導していただきました。
この精米機では精米の強度を調節できるので、今週末から「玄米」「10%精白米」「50%精白米」の3種類を販売してみます。
「フィリピン人は機械をよく壊す」というアドバイスを昔耳にしたことがありますが、ビスカヤ・フレッシュのスタッフなら丁寧に使ってくれると信じています。
今週日曜日、マニラのお客さんがどんな感想をくれるか今から楽しみです!
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SILFORプロジェクトが3月末で終了するため、フィリピンからのブログ更新はこれで最後になります。
次回は、プロジェクトマネージャーからプロジェクト全体の振り返りをしてもらおうと思います。
(花)