~風のビビアン~ -4ページ目

獣医師への手紙/タローを亡くしました(4)

タローを亡くして丁度一週間目の4月16日、

私は誰よりも一番話したかった担当獣医にメールを書きました。

いざ送ろうとすると、病院のメールアドレスが使用出来なくなっていました。

仕方なくFaxで送る事にしました。


---------------------------------------------------------

○○夜間救急動物病院

医師 ○○ 様
看護師 ○○ 様

○○様、先日は大変お忙しいにも拘わらずお話をして頂きまして、
本当に有難うございました。
タローを突然亡くしてしまいました4月9日の夜は、頭の中が真っ白になり
タローがどの様な検査を受け、心配停止に至ったのかについて
理解出来ないで居りました。ご親切に教えて頂き本当に心が救われました。
それのみでなく、色々私の個人的なタローへの思い等も聞いて頂きまして、
心から感謝して居ります。

お話をして頂きました内容を何度も繰り返し考えて頭の中を整理してみました。
そして、又、ある一つの事が問題として心に浮かびましたのでメールに書かせて
頂くことにしました。
獣医学については全く無知な私が書くべきではない内容かも知れませんが、
教えを頂く事が出来れば幸いです。

今の私は精神的に大変疲れて居りますので、心にゆとりがございません。
失礼だと思いつつも単刀直入に書きます事をお許し下さい。

------------------------------------------------------------------------
タローが一般検査及心電図の測定を済まし、その直後にえずいたとの○○さんのお話でした。
えずく事は前から時々ありましたが、暫くすると治まっていました。
えずいたので呼吸が自己コントロール出来ないと判断、また舌色が変わっていたとの事。そこで気管内挿管をされました。
インターネットで気管内挿管について調べると、意識があり自発呼吸している時は気管内挿管をしてはいけないと書いています。

(コピー)http://www.anihos.com/4F/personal/008.html
弱い自発呼吸や、呼吸状態が悪く酸素が必要であるのに意識があって口を開かない場合に、無理に気管内挿管をしない。
それは手を咬まれたり、気管チューブを噛み切られたり、そればかりではなく嘔吐を起こしそれを誤飲する危険がある。
意識がある場合、舌を引っぱり出し、マスクによる酸素吸入や鼻にカテーテルを挿入しそのカテーテルを通しての酸素吸入を行う。
舌や粘膜の色が紫色や蒼白になっていて、酸素吸入が必要であるのにマスクをあてると動物がいやがって暴れてしまうことがある。
この場合にいやがることにより状態を更に悪くしてしまう場合があるので、マスクをあてることを強行しない。
猫や小型犬では処置台の上で移動かごに入れ大きなビニール袋を利用し、かごごと包み酸素を多量に吹き込むようにする。
または酸素の吹き出し口を鼻先や口のそばに持っていき吸入させるがこの時には、その効果を良く観察する。


(もう一つ文献より)C:\Documents and Settings\Owner\デスクトップ\呼吸器病の問題.html
(緑色マーカーの部分)
重度な喘鳴および気道閉塞症状の動物では、多くの場合おおまかな検査以上のことを行なうのは困難である。
未知の環境および取扱いによるストレスは、これらの動物を代償不全にしたり呼吸停止を引き起こしたりする場合がある。
そのような症例を管理するには、動物がさらなる診断手技に耐えられるように安定化させることをまず第一の目標とする。

パニックによる呼吸努力や胸腔内陰圧の上昇は、気道虚脱を悪化させる結果となる。

----------------------------

タローの場合、座ってちゃんと検査を受けていたのですから、えずいたとしても意識があり自発呼吸が出来ていたはずです。(呼吸が停止していた訳ではない)
それを無理に口を開け気管内挿管をされ、タローは気管内挿管時のパニックにより暴れ、苦しみ、尚も無理に押さえられた為に起きた呼吸困難に伴うショック死であったと思われます。ですから挿管直後に壮絶な苦しみで暴れた末に心配停止になっています。
とても残虐な処置だったとしか思えません。

飼い主としては、苦しませないで安らかな最期を迎えさせたいと思っているのはご承知のはずです。
そしてInformed Consentがなかった事に対して大変残念に思って居ります。
タローが、えずいた時点で私を呼んで欲しかったです!どこまでの延命治療を希望するのか。
今、何が起き、どう考え、どのような処置をしようとしているのかを説明して欲しかったです。
私はタローの傍に立ちながら、顔を見る事も出来ず、名前を呼んでやる事も出来ませんでした。
それが本当に悔しく、悲しくて堪りません。

タローを酸素室に入れ、まず精神と呼吸の安定を図り、もし回復せず意識が無くなり昏睡状態になった場合、その時点で気管挿管を試みるべきだったのではないでしょうか。
要するに、昏睡状態になるのを待ち、若しくは確認してからの気管挿管が望ましかったのではないかと思えます。
それも必要ならばですが。何故なら私は、そうなった時は安楽死を選んでいた事と思います。

以前にも書きましたが、小さな命にもプライドがあります。
愛する小さな命に尊厳死を与える事も飼い主としての責任だと思っています。

どうぞ、あの時のタローの状態の中での気管内挿管につきましてのご説明を承りたいと願って居ります。
宜しくお願い致します。

私は惨めな死を遂げたタローにまだ何も説明が出来ていません。
辛いです。私が毎日ただ泣いてばかりではタローは心配して安らかに虹の橋を渡る事が出来ません。
私はこれからもタローをあの様な苦しみの中で旅立たせた現実に向かい合って生きて行かなければなりません。
苦しいですが、タローの苦しみを少しでも私が背負う事により、タローを癒す事が出来ればと願っています。

**
TEL **-****-****
Fax **-****-****

18:41 2010/04/16

P.S.,
そちらのメールアドレスが変更されたか、使用されて居ないようでしたのでFaxをする事に致しました。