私の喜ばせ組みから、
『どんなお酒が良いの?』 という質問を受けましたので
慎ましくお答えします。
◆種類で選ぶ(精米編)
1992年、私の入社年度に等級制度(1級酒/2級酒)が廃止され
以下の銘柄制度に変更になりました。
これまでの制度では、力のある大手酒造メーカーが税金で1級表記を
買い、独占状態にあったため、それでは何が本当に良い酒か表示では
分からず、消費者に不利益でした。
しかし、精米歩合や使用原料が正しく銘柄表示に反映されるようになり、
現在は、正当な価格評価ができるようになったと言えます。
精米歩合 原材料
1、純米大吟醸 50%以下(米、米麹)
2、大吟醸 50%以下(米、米麹、醸造アルコール)
3、純米吟醸 60%以下(米、米麹)
4、吟醸 60%以下(米、米麹、醸造アルコール)
5、特別純米 60%以下(米、米麹)
6、純米 - (米、米麹)
7、特別本醸造 60%以下(米、米麹、醸造アルコール)
8、本醸造 70%以下(米、米麹、醸造アルコール)
9、普通酒 - (米、米麹、醸造アルコール、他の添加物)
<補足>
*精米歩合はパーセントが低いほど酒米に磨きがかかっている。
(精米歩合35%では、65%を磨く)
*特別が着くと、精米歩合60%か特殊な製造方法。
*純米は読んだとおり米のみ。他は醸造アルコールが含まれる。
大吟醸、吟醸に添加している醸造アルコールは、香り成分が搾り過程で
減るのを防ぐために添加している。
本醸造の場合は、醸造アルコールを25%未満とし、普通酒は25~45%
くらいが添加されている。
本醸造、普通酒は、香りの維持もあるが、長期保存も意識したもの。
更に普通酒の場合は、完全に水増しかな・・・と思ってますけど。
⇒戦前・戦後直ぐ物の無い時代は、醸造アルコールの添加により、
庶民に手が届く酒にした、画期的な技術/アイデアだったのではと思う。
*普通酒と違い、醸造アルコールを添加している本醸造では米から
作った醸造アルコールを使ったり、生産プロセスもきちんとしている蔵の
酒は、なめたらあきません。
山形の十四代は、上のクラスが高くて手が出せないので
厚木アーベントホテル横の寿司屋で、仕方なく本醸造を飲んだが、
かなり美味しかった。(価格も高い)
本題に戻ると、1~9の順は価格順と考えて良いです。
もちろん比較は、同じ酒米を使用している同じ蔵です。
基本お酒の価格は、精米歩合で決まると考えましょう。
精米歩合は酒米の使用量、研磨時間に影響する訳ですから、
旨い、旨くない、味や香りの評価は別にあるものの、価格に比例します
大変やらしい話ですが、頂き物の銘柄で価格は想像できます。
もちろん、蔵元、酒米品種、製法はもとより、良いものになると、年代や
杜氏も見ます。
いずれにしても、今日のテーマは基本中の基本なので、喜ばせ組みは
丸暗記しましょう。
では!