高堂テンコ盛り その二
運をあげる基本的な方法のひとつに古来より「遠くへ足を運ぶ」というのがある。方位学を基にするのもよいかもしれないけれども、内觀がたしかな人であればご自身の脚感覚に任せられたほうがよいかとおもう。
しかしよく人が集まるなとおもう場所のひとつに茶室『臨川』がある。大徳寺の雪底老師が人が集まるようにと名付けられたこの場所における人の集い方はおもしろい。利休が産んだカネワリに基づいた茶室空間のなせる技なのだろうか。
過日は前日に引退された女子プロレスラーの吉田万里子さんとメリッサ選手がおふたりで試合の激しさを物語る生傷が癒えぬまま茶室にいらしていた。稽古後、万里子さんと大先生のお話を伺う流れとなったのだが、私が「空(くう)以前というものはあったのですか」と訊ねると、大先生が「ある」とこたえられたのがきっかけであった。
9のまえには8がある
8のまえには7がある
7のまえには6がある
6のまえには5がある
5のまえには4がある
4のまえには3がある
3のまえには静寂の2があり
2のまえにははじまりの1あり
1のまえには空がある
では、空のまえは?
とおもった次第だ。いずれにせよ、初期の数の要は3で、それははじまりの1と静寂の2の和合から成るというのは、現実世界で動く際の秘儀に近いのかもしれない。
ちなみに万里子さんは幽体離脱の方法を訊いていた。おそらく人の集い以前に靈の集いがあるに違いない。
