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今日の夕刻、妻から電話かあった。




「今日も吐いてしまった。連日の嘔吐では体に良くないと思って、放射線の先生に鎮痛麻薬は止めても良いか ? ・・・そう質問した。

放射線治療で、そろそろ骨転移の部分から痛みが引く頃だし、止めてみましょう、と言われた、という。




前々から、何か事あるごとに先生には報告するんだよ、と言ってあった。

妻は、「病気治療を一所懸命考えている先生には、あまり言いたくないんだ。」と言っていた。

きっと、口うるさい嫌な患者にはなりたくない、と云う変な意識があるのだろうと察した。




でも本当は、どんなことでもドクターに報告しないと、病態把握しにくいから言わないとダメだよ、と説明しても訴えること自体が億劫な性格なのだろう。



今日はそれを医師に訴えた妻に「それで良いよぉ~」と電話で話した。




以前、近所にいる内科・小児科医と雑談に入り、「犬・猫病院の医師は、ペットの体重測定をして、薬の用法・容量を指示してくる。でも、内科ドクターは子供や大人、女性や男性の患者の投薬に対して、6歳以下には1/2錠、7歳~14歳までは1錠、成人には2錠、と処方量を指示します。個別の体重測定もせずに年齢だけで、一律に容量を決めてしまう処方の違いは何故なのですか ? と不遜な質問をしてみた。

医師曰く「犬・猫は口で言えないからねぇ~。でもヒトは言葉で訴えることができるでしょ。」解りやすい回答を頂いた。



不遜な私に怒ることもなく説明してくれた医師に感謝である。いや、・・・医師の答えは「その通り」なんです。




話がずれたついでにもう一つ。薬を飲んでも100人の人間に同じ効果が現れるわけではありません。決められた量の薬を飲んでも、ある患者さんには薬が効き過ぎて副作用が現れてしまうことがある。別の患者さんには、効果がほとんど観られない、もちろん、想定通りの効き方が見られる方も多い。・・・臨床の現場ではそういうことがよくあります。



何故なんだろうか ? その理由の一つに、患者さんの血管内を流れるアルブミンと言うタンパク質があり、血中のアルブミン量によって薬の作用が変化してしまうことがあります。

アルブミンというタンパクの働きの一つに、薬や栄養の「運搬」という仕事があります。アルブミンに貼り付いて、薬や栄養は安全な形で体内運搬されるのでアルブミンの低下は、薬を遊離(単独)で全身に配ってしまうことにもなります。そのために、薬が効き過ぎたり、効かなかったり、という変化が出てしまうのです。




重篤な病態の方には、薬が多剤になることも多く、そのために、副作用も重くなったり、たくさん投与しても効き難かったり、思わぬ事態に大慌てすることも多いのだろうと思います。そうした患者さんは、往々にしてアルブミンが低下しているのが普通です。



投薬の前には、患者さんのアルブミン測定は大切な検査だと思います。アルブミン 4.5g/dlを理想値とするのが望ましいのですが、基準値下限の3.5g/dl以上あるから大丈夫、という判断は患者さんを苦しめることもあるかもしれません。



・・・余談でした。


タイトルに戻ります。



骨転移で血中カルシウム濃度が上昇することがある、と前に書きました。妻も昨年末に、カルシウム濃度上昇がみられて、それは、骨を壊してカルシウムが血中に抜け出したのだろうと推測しました。その結果として、高血圧になるメカニズムがあります。(2月9日に カルシウム欠乏と高血圧についてお知らせしました。)




今また高血圧状態になり、もしかしたら今の治療部位以外に骨転移が進みつつあるのかな ? などと、善からぬ憶測をしてしまいます。



破骨細胞が骨をスカスカにして、ガン細胞がスカスカ骨内で増殖してしまうのが「骨転移」。


3月22日に会員制クリニックでその相談と、検査の進め方について医師のご意見を伺おうかと思っています。