初心者が行く!印旛新川ベイトでオカッパリ -19ページ目

初心者が行く!印旛新川ベイトでオカッパリ

バス釣りド初心者の中年バサーがベイトオンリーで印旛新川に挑みます。

こんにちは。ビジ夫です。


一週間前の記事を今頃書いていることに、我ながら筆の遅さにげんなりとするわけですが、

どこかで回収しなければ…、と思っているといつの間にか週末になっているわけです。


そうすると、記事より先に釣りだ釣り!ということになってしまって、

ヘトヘトになって帰ってきて、さて、明日からまた仕事だわいなどと思っていると、

相変わらず、記事は2週間前の記事のままになっている。





…うーん、どこかで回収しなければ…。






さて今日の前フリなのですが、僕のブログのタイトルに引っかかって閲覧にきているかもしれない初心者の方々に向けて、

ひとつ、クランクのことを書いてみたいと思います。


プロフェッショナルな方々には今更な話題でしょうし、異論反論もあるかもしれませんが、

その時はコメントで「こんなやり方もあるよ」なんてことを教えてもらえると嬉しいです。






―クランク。




バス釣りと言えばルアー、

ルアーと言えばクランク、



というくらいにバス釣り代名詞的な存在の一つと言えると思います。



バス釣り初心者だった頃の僕も、当然ながらこの有名すぎるルアーに対してチェックを怠らず、

クランクとはなんぞや、クランクとはどう使うのか、ということをあちらこちらで調べたわけです。



…ところが、この情報化社会の弊害というべきなのか、

「情報がありすぎてかえってわからない」というジレンマに陥ることになってしまったのでした。






もっと突っ込んで言うなら、バス釣り歴4年の今でも、クランクの効果的な使い方、

こういったときにクランクを投げよう、という自分なりの理論が確立されているわけではありません。




クランクとはいわゆる巻物系ルアーですので、

ちょっと沈んで横に引いてきて、その軌道上にいるバスを釣るものだ、ということは理解できるわけです。



しかし、じゃあ、スピナーベイトで同じ層を引いてきたらどうなるの?

バイブレーションは?

なんなら4インチグラブで引いたっていいんじゃない?






…スピナーベイトをGoogle大先生で調べてみます。

「釣れる」と書いてある。



…続いてバイブレーションを調べてみます。

「釣れる」と書いてある。




…それでは、と4インチグラブを調べてみます。

やはり、「釣れる」と書いてある。









…結局、何を使おうが釣れるんじゃないの?






これらのルアーでは釣れなくて、クランクだから釣れるっていう状況って、どんな状況??


―これが理解できなかった僕だったのでした。






さっきも書いたように、僕自身、今ですら、クランクの使い方がわかっているわけではありません。

ただ、そんな僕でも「あ、これは本当なんだろうな」と思えた使い方が一つあります。



それは、




「クランクは当てて使え」という昔のどこかの偉い人が残した言葉です。





なんにもないオープンウォーターをグリグリと巻いて使う、

…まぁ、それも使い方の一つではあるでしょうが、より釣れる確率を高めるための方法として、

クランクを「何かに当てて」使うというのは非常に有効な方法です。



例えば立ち木や杭にわざと当てるように引いてきて、ヒラを打たせてリアクションを狙う、

というやり方などは誰しも一度は聞いたことがある釣法だと思います。





…そうは言っても、目に見えるストラクチャがない場合はどうするんだ、

そういう意見もあるでしょう。



ところが、どういった場所でもわりとコンスタントに狙える「物に当てる」方法があるわけです。





その一つは、「底」、

もう一つは、「壁」です。








クランクで底を取る、ということについて。


一般に「ボトムノック」と呼ばれるこの方法は、リアクションを狙った釣り方として非常に有効です。

ただ、その場合に気をつけなければならないのが、クランクの「軌道」を意識することです。










相変わらず下手クソですいませんが、これがクランクの軌道です。

最大2m潜るクランクだとした場合、ルアーを投げて、着水地点から段々と底に向かっていき、

最大深度を取れる距離は、実はたったこれだけしかありません。





この軌道を頭に入れつつ、底のどこにクランクをぶつけたいのか、それを意識する必要があります。




2



例えば、こんな地形があったとします。


僕が立っている場所からゆるやかにシャローが続いていて、ある地点でブレイクがあることがわかっている。

オカッパリポイントとしては、割りと一般的な地形ではないでしょうか。




そうすると、僕としてはブレイク地点から足元のシャローまで、効率的にクランクを引いてきたいと思うわけです。




―なんとなく、ブレイクがあるであろう距離までクランクを投げてみます。





3



すると、こうなってしまいます。







底を取れたのはシャローの半分しかありません。







次に、クランクの軌道を意識して投げてみます。









4




無事に、ブレイクからシャローエリア全体を引いてくることができました。










ということで、クランクで底を取りながら引いてくるのは非常に有効な釣り方ではあるのですが、

その場合は地形と、クランクの軌道をよく意識する必要があります、というお話でした。






…なお、ここまで読んで懸念を持たれる方も多いと思いますが…、





「根がかり」


…当然、これのリスクは高まるわけです。




これも、あくまでも僕の場合は、ということなのですが、

底を取りたい場合、僕は浮力の高いクランクを使うようにしています。



それでハンドルはちょっとつまむようにして、あまり力を入れずにソロソロと巻いて行きます。


コツコツとした感触はいいのですが、ちょっとティップが入るような「クッ」としたぶつかり方をした場合は、

すぐにハンドルを離してラインのテンションを緩めます。


そうするとクランク自体の浮力で障害物を回避して、2~3秒経つとまた巻き始めることができるようになります。



他にも、フックをダブルフックに変更することもそれなりの効果があると思います。




バス釣り初心者の方でクランクをなんとなく使っている方、

底を取る使い方も、怖がらずにぜひやってみてください。




…まぁ、根がかるときは、根がかりますので、最初は精神的なダメージの少ないルアーで試すことをオススメします。







ということで、そんなクランクの使い方と、関係があるような、無いような、本題の釣行記です。





7月13日。




大会から一週間後、僕自身としては決して満足する結果ではなかったわけですが、

結局のところ、何が正解だったんだろうかと、それを確かめるために新川に行くことを決めていました。




大会と同じルートを周ってもいいけれど…、





…釣りたい。

釣って、確かめたい。




大会と同じルートを周って釣れなくて、???となって終わることは嫌だ。


てことは、アレじゃないか。






フローターでやっちゃうしかないじゃないか。





フローターならオカッパリでは確認できないこともできる。

行けないところも行けるし、撃てないところも撃てる。


それで魚の反応を見れば、どう攻めるべきだったのかがわかるんじゃないのか。






…よくよく考えてみれば、プラの時こそ浮くべきだったのかもしれない。

とにかく釣って確かめるのが一番なんじゃないだろうか。




…次回はそうしよう、と今から企む僕だったのでした。








前日の7月12日、車にフローターを放り込んで就寝します。



―明日は4時位に起きて、大会と同じくらいの時間帯でやろうかな。

朝一はシャローを確認したいから、エントリーポイントからあっちに行ってあそこをやって…、



そんなことを考えながら、いつの間にか寝入っていました。









…窓から差し込む朝日を受けて、目が覚めます。



うう、良く寝た…、








…朝日?








時間を確認します。







…9時。









―なんというんでしょうね、


5時とか6時に起きて、「あ、やばい、寝過ぎた!」とか、「朝マズメ逃した!」とか言ってるレベルじゃないわけです。


熟睡、いや爆睡の域じゃないか。

釣りに行こうとあんなにも心に決めて就寝したというのに…。


むしろ普段より寝てるよ、これ。




他人ごとのように意志薄弱な自分自身を再認識して、逆にサバサバとした僕は顔を洗い、朝食をとって、

ゆうゆうと車に乗り込み、新川に向けて出発したのでした。






新川到着は10時過ぎ。

車を降りて状況を確認します。





…う。





人。


人人人。





ボートまでいる。

しかも2艘も。



フローターも3人か。

しかも、みんなこぞって東側の岸を撃っている。





…そっち、僕もやりたかったんだけどなぁ。


寝坊のツケなのですから、仕方がありません。




しかし、今年の新川は例年と比べても人が多い気がする。

ボートも毎回のように見るし、フローターなんて2年位前は僕だけなんて時も多かったんだけどなぁ…。




心の中でボヤきながら、せっせとフローターの用意をしてエントリーします。





水面には、うっすらとアオコが。



…そうですか、いよいよそんな時期になってしまいましたか。




しかし、雨が一回降れば消えて無くなる程度のアオコ。


気にせず、南に向けて漕ぎ出しました。






さて、どうするかですが…。


散々撃ち尽くされているであろう東側の岸を撃っていっても釣れる気がしない。

仕方なく、西側の岸を撃つべく移動を開始します。




このあたりの新川の特徴といえば、ザックリと東側にはシャローとカバー、

西側には整備された垂直護岸と水深の深さが挙げられます。



午前中は、当然ながら東側にシェードが形成されるわけですので、

この時期は朝一に東側の岸を撃ち、日が昇ってから西の水深のあるボトムを取ることがセオリーです。



…とはいえ、これだけの人がこぞって東を撃っているなら、むしろ西を撃つほうが確率は高いだろう。




そんな思いから西を選択したわけですが…、








…。








うーむ。

うんともすんとも言わない。




5gのヘビダンで岸際ギリギリを狙っていくのですが、反応がありません。



岸に足場のない、オカッパリでは撃てない箇所を重点的に狙っていくのですが、たまにギルからの冷やかしがあるばかり。




どうしたもんか…。








悩んでいると、岸際を一台のチャリンコが走りすぎていきます。


…あ、ロッド持ってる。バサーだ…、って、






やまさん!?



やまさんだ!オーイ!!



やまさんも気がついてくれたようです。

岸際に向かって移動します。



チャリンコを降りて近づいてきてくれるやまさん。



や「釣れてる?」



―いやー、今入ったばっかりなんですけど、反応ないですね…。

本当は反対側を撃ちたかったんですけど、ボートやらフローターやらが多くて…。




や「でもこっち側、釣れるとこないじゃん」







―う、そうなんですよ。わかってるんですけどね…。

やまさんはもう帰りですか?どうでした?




や「八千代橋まで行ってきたよ。5本かな?今日たぶん活性高いと思う」





…げ、マジですか。

何も反応ないですが…。






フローターなら釣れるでしょー、と無責任なプレッシャーを残して、やまさんは去って行きました。




…。





5本かぁ。


それを聞いてしまったらデコっても言い訳はできませんよ。



最低限、同じ5本かな。

それだけ釣るまで、今日は帰らない!





今日の目標を設定し、気持ちも新たに西側の岸を撃ち続けながら下っていきます。








…やがて宮内橋までたどりつきました。






…う、


この時期に、フローターでここまで釣り下って釣れてないなんてことは記憶に無い。

ここはやはり、ライバルが多かろうが東側の岸に移動すべきなんだろうか…。





水門前。





流れこむ真下にキャスト。












…ズン!!





投げたリグに、不意に重みがノリます!







…デカい!!





ヤバいこれ、40…いや45はある!


魚は一目散に横に走っていきますが…、






あれ?






これバスじゃないな、たぶん。



ゴリ巻いて、水面まで浮上させると、やはりコイ。

ヘビダンがスレがかってしまったようです。





エイエイと振り回し、フックを外すとコイはそのまま底に戻って行きました。





…あれだな、これは、こっちが不正解だという神の啓示に違いない。


とは言え、もうそろそろ日は真上に差し掛かります。

東がどうの、西がどうのというのはあまり関係ない時間になってきそうですが…。




…む。


同じことを考えたのかどうなのか、東側にあれだけ居たライバルが居なくなっている。




チャンスだ!


…信じて、対岸に移動します。







…さて、

とは言え、あれだけ撃たれた東側。

まともに撃っていってもどれだけのバスが残っているか。




…。




巻くか。シャローを。


岸際は捨てて、シャローのヤル気があるバスを狙っていこう。





シャローエリアに移動し、岸から距離を取ってクランクを巻き始めます。







―ここでまた余談になりますが、

オカッパリとフローター、あるいはボートの最大の違いとは、

言わずもがな、「ポイントに対するアプローチが逆側になる」、という点に尽きます。



岸から撃つオカッパリ、

水上から撃つフローター、



ルアーを投げて着水させた後は、「巻いて寄せるしかない」ルアーの宿命として、

「自分から遠ざける攻め方はできない」、というのがルアーフィッシングの大前提です。
(バックスライドは例外としますよ)









5



冒頭の例で、ブレイクをクランクで攻めようとするとこんな感じのアプローチになります。


岸までの距離が近すぎると、ブレイクを攻めきる前にクランクが浮いてきてしまいますので、

やはり、攻めたい箇所とクランクの軌道を意識することが重要です。







…さて、このあたりはキャストした後でロッドを水中に突っ込みながら巻いてくると、ちょうど底をかすめながら引いてこれるようです。



岸際に投げて、2~3m巻いてきたところ。








…グンッ!





クランクに重みがノリます。












6





20cmちょっと。



いやー、でもよかった。

ひょっとしたらひょっとするかも、なんて不安に思ってましたが、

これで一安心です。




同じように岸際に。



ググッ!






あっ、またきた!?




25cmくらいのバスでしたが、写真を撮る前にエプロンから逃げ出しました。






活性のあるバスは、やっぱりシャローに溜まってるのか?



同じようにキャスト。



グンッ!





また喰った!

パターンだ!






…バシャア!






…くあ!


跳ねさせてしまった。

せっかくの巻物バス、もうちょっと慎重にいかないと…、







ググッ!






またきた!!






…フルン!





ぬあああああああああ!






…なんだ、トリプルフックでこんなにバレるって…、

…あ、フックがヘタってる…?





これのせいか?

家に帰ったら交換するとして、ひとまずシャープナーで研いでおきます。









さて、そろそろシャローエリアも終わり。

ここから引き返してシャローを打ち続ければ、まだそれなりに釣れそうだけど…。






…ただ、バラシも含めてサイズがイマイチなんだよなぁ。

これが今日の正解だ!って、胸を張って言えるだろうか?


シャローに上がってるのはコバスばかり、てことは、デカいのは少し違うところにいるんじゃなかろうか。






…うむ…、


…流れ込み?





東側の流れ込みに移動します。



ここもどうせ撃ち尽くされているんでしょうが…。

ヘビダンをキャスト。





…ゴッ!






!?









7



30ちょっと。





…まぁ、でもこれはたまたまだよねぇ。


うーん??







…ゴゴゴ…ゴロゴロ…





!!?







ポツポツ…




ザァァァァァァッァァァァァアアア!!!!










やべ!


雨降ってきた!!


今日雨降るって言ってたっけ?

ヤバイヤバイ…!










2014/7/13(日)
曇→雨
弱風
気温:25度
水温:25度
アタリ:6
バラシ:3
ゲット:3





…こうして、結局フローターまで出したにも関わらず、

この日も???で終了となってしまったのでした。




…アシ際のシェードだったのかなぁ。

ライバルのボートやフローターの人達はデカいの釣れてたんだろうか。




そろそろ梅雨も明けるでしょうし、状況もいよいよ夏に突入していくでしょうから、真相は闇の中、です。





…さて、これからは梅雨も明けてますます撃ち物の独壇場といった季節になってきますね。

僕も今日の魚が今年最後の巻物バスなんてことにならないように、

チャンスがあればがんばって巻いて釣っていきたいと思います。






…あ、5本釣ってないや。

「今回の大会は、しっかりとプラをして臨まなければならない」

というのは、ここ最近の印旛水系の状況が全くわかっていなかった僕としての結論で、

一応は主催者ながらも僕自身は一人の参加者であるという思いを強くもっているわけですから、

参加するからには、やはりビッグフィッシュも、優勝も目指していきたいという健全な欲望があるわけです。



釣りはマグレもあればビギナーズ・ラックもあるスポーツですが、

しかしドシロウトが一回こっきりの勝負で熟練者を倒すことが有りえたとしても、

例えば一年を通して釣果を比較した場合に、初心者がその結果を維持することは不可能に近いでしょう。



よって、釣りとは努力がそのまま報われやすいスポーツということになりますので、

大会で良い結果を出したければ、根拠の無いマグレに賭けるのではなく、

ちゃんとそれに見合う努力をしなさい、という実にわかりやすい当たり前の結論に至ってしまうのでした。



ならばということで、今年に入ってからの印旛水系釣行回数をカウントしてみると、その体たらくっぷりに溜息しか出てきません。

であれば、せめて大会直前の一週間で出来る限り足を運んで、今までの出遅れ分を少しでも取り戻そうと企んだのでした。





僕は今年、4月から5月にかけて土日もGWも全て潰して会社に時間を捧げてきていますので、

まさか文句はあるまいと、6月30日(月)と7月4日(金)の代休取得申請を出し、さっそく釣行プランを考え始めたのでした。



―6月30日。

平日です。

平日を一日釣りの練習に費やせるというこの贅沢感はなんでしょう。


会社用の携帯を玄関に放り投げ、今日は一日サラリーマンである自分自身を忘れることとします。




―嫁さんよー、ということで今日は車使わせてもらうからね。




嫁「ズルい」





…は?





嫁「平日休んで釣りに行くなら一緒に連れてけ」















―えー…、


面倒くさい…。






―いや、行くといっても新川だよ…。

房総でボート出すとかそんな話じゃないから。


「あの」新川だからね、行っても釣らせてあげられるかどうかもわからないし、

今日は釣りをするというよりあちこち様子を見てまわるのが主なもくt


嫁「釣らせてあげるとかその上から目線がムカつくわ。いいから連れてけ」







―えー…、


面倒くさい…。








…いいよ、わかったけどさー、釣れなくても文句言わないでよね。


しぶしぶながら、同行を承諾した僕だったのでした。







車に嫁さんのスピニングタックルを追加で詰め込み、さっそく出発です。



嫁「最初はどこ行くの?」


…城橋。



嫁「そんでどうするの?」


…ゆらゆら橋まで行って対岸を引き返してくるんだよ。




大会当日を想定したプランです。

…というより、大会で僕がプランを考える時はほぼ、このルートになります。


釣り仲間には「ビジ夫さん城橋好きですよねー」なんて馬鹿にされますが、

自分にとって一番自信のあるルートなのですから、大会で周らずしていつ周るのか、という思いもあります。




…で、最初のところの近くにね、十中八九、バスが付いてるピンがあるから。

そこでさくっと釣っちゃって頂戴。


嫁「へー、新川でもそんなところあるのね」


あるんだなー、これが。まぁ有名だからみんな知ってるんだけどね…。



なんて会話を交わしながら駐車場に入っていきます。





嫁さんを連れて最初のポイントへ。




―んでね、そこらへんに立って、あそこ見て、あそこ。

わかる?あそこらへんに投げるの。



嫁「わかんないよ、どこ?」



よーく見て、あそこ。あるっしょ、あそこらへん。



嫁「わかんないってば。…この辺?」






…ヒュッ



ポチャ。








―ナイスキャスト!

バッチシよ、そのまま沈めて…、




嫁「いちいちうるさいよ、ちょっとだま…おおお??」




キン!キキキキキキキ…



甲高いドラグ音が響きます!




―きた!一投目!てかドラグ緩くない?それ大丈夫!?


嫁「うるさ…い、ってば!」




バシャア!!




無事釣り上げられたのは35cm未満、というところのプリスポーンバス。

ほー、こんな時期まで出し惜しみしてるんだ…。






嫁「ほんとに付いてたね」


…付いてたね。平日だし、まだ撃たれてなかったみたいね。

ただ、一匹釣っちゃうと終わりなんだけどねー。


まぁとりあえず、なんだかんだ釣れてよかったよ。じゃあ次のポイント行こうか。



嫁「…あたし、結構満足したわ」




…は?






嫁「今のでわりと満足したわ」













―えー…、


コイツ面倒くせぇ…。







…一応、言っておくけど、僕まだ竿振ってないからね?



嫁「知ってる。あたしは満足したってだけだから」




…いや、満足した、って、これからどうすんのよ。




嫁「車で待ってる」







…嫁さん一人車に残して釣りができるわけないだろうが!




―こうして、この日は一投もせぬまま嫁さんのお買い物へと移行し、

収穫はといえば、あのピンはやっぱり付いてるね、という周知の事実を再確認したのみ。




嫁「いいじゃん、大会でもあそこで釣ればいいんだからさ」




…そういう簡単な話じゃないんだってば…。

せっかくの貴重な休みが…。



がっくりとうなだれる僕。







―そして、7月4日。

大会前日です。



この日は嫁さんが車を使うと強硬に主張し、どうしたものかと思い悩んでいたところ、

かいてんさんとWestさんから一緒に回ろうとのありがたい申し出が。



かいてんさんもWestさんも、わざわざ大会のために前日の仕事を休んだ模様。

朝の3時半、まずは、かいてんさんと合流して、Westさんを迎えに行こうと恐縮しながら車に乗り込みます。




車中では、


―で、こないだの月曜はせっかく休んだのに、嫁さんに振り回されて終了ですよ。

竿の方は全然振り回せませんでしたよー。


なんて話をかいてんさんに言い聞かせ、同情を誘います。




「災難でしたね。ただ、やっぱりあのピンは付いてるんですねー」



―そう、分かりますよね?あのピンですよ。

付いてますねー、やっぱり。




「感覚的には八割がた付いてますよね。城橋は結構人気ルートだし、あそこを最初に撃つ人が有利ですよね」




―ですねー、でも一匹釣ったら終わりだし。それだけのために行くのは危険ですよね。

いや、でも、厳しい状況だったらその一匹が勝敗に絡むなんてことも…、



…まぁ、今日も、付いてるか後で確認しに行ってみますかー、


なんて話をしているうちに、Westさん宅に到着です。



さっそく、メールで到着を連絡します。




…。





……。



返信なし。






あれ、寝坊?

深夜で気がひけるけど、電話して起こしちゃいますか…。




プルル、プルルル…、




「ただいま、電話に出ることができません。発信音の後に…」


無機質な女性の声が静かな車中に響きます。




…あれ?

Westさん、これガン寝してませんか?




「ピンポンしちゃいますか」



いやいやいやいや。

幼子を抱えた奥様とご対面になっちゃいますよ。

鬼嫁らしいですから。Westさんちは。危ないっす。




「まぁ、昨日は普通に仕事ですしね、疲れてるんでしょう」


―うん、ひとまず、近場でやってましょう。

そのうち、起きて連絡してくるでしょうしね。


ということにして、いったん花見川の上流方面に向かうことに。




かいてんさんが、スライダーだかチェンジアップだかのルアーで魚をキャッチしているうちに、

「あ、Westさんから電話」



おおー、ようやく起きましたか。



「はい、はい、え、マジですか!」

「はい、えー、大丈夫ですかそれ?マジで?」



…?


なんだ、なんの会話だろう。




「ビジ夫さん激おこプンプン丸なんで!自分からうまく説明しときますから!」



…いや別にプンプン丸じゃないですけど、どうしたんですか。


「Westさん38度6分熱あるとか言ってますよ(笑」


















…ハァ!?








38度なにって?

それインフル並じゃないですか!




「病院行くらしいっすよ(笑」




いや、笑い事じゃないでしょう。

それ一日で治る風邪なんですかね、大丈夫かな、まいったなぁ…。





「主催者(笑」





いや、笑い事じゃないんですってば。

準備とか色々丸投げしちゃってるところもあるんで…。


でも、無理させるわけにいかないですから、ちょっと夜にでもまた様子確認して、明日どうするか決めますよ。





「大丈夫っすよ、たぶん(笑」




…それを祈りますよ、本当に。






―印旛水系釣り大会、別名「WESTカップ」の冠でもある「West」氏急病により、暗雲立ち込める大会前日。

クジもカードも名簿もWestさんに丸投げしていた僕。


果たして、大会は無事開催できるのだろうか。


かつてない不安に包まれたまま、二人でプラを続行することとしたのでした。





…結局、プラでは僕自身はコバスを一匹釣り上げたのみで終了してしまったのですが、

それは、当初の思惑が大きく狂わされたことに起因します。





「減水」



それにより、普段なら付いているべきカバーが浅くなりすぎ、魚の気配がまるでありません。

この梅雨の真っ最中に、まさか減水に苦しめられるとは想像もしていませんでした。






―景気良く大和田機場を開けすぎたんじゃないのか。



…いずれにしても、てことは?



どうやら、明日は水深がキーになりそうな予感です。







早めに帰宅して早めに就寝、

そして、満を持して大会当日です。



















1時に起床。


もろもろ用意を済ませ、バス男くん、りょうくん、オカピさんを拾って集合場所へ。




さぁ、いよいよ始まった。

既に5回目だというのに、この緊張とも高揚とも言えない感覚はなんだろう。



自分の好きなことで、人と優劣を競う。

普段ならおこがましくて、絶対にできないようなことでも、

大会という名目があれば、堂々とそれができる。



参加を希望いただいた他の皆さんはどうなんだろう。

友達を作ることが目的だろうか。

それとも、純粋に自分の実力を試したいんだろうか。


なんのためだろうと、とにかく楽しんでもらえればありがたい。






―道々、車中のメンバーに昨日の状況などを説明します。



…たぶん、花見はダメな気がするよ、行ってないけど。

あれだけ減水するほど機場を開けたんだったら、まだ回復しきってないんじゃないのかなぁ。



りょう「桑納行きました?」


―行ったけどめちゃ浅かったよ。カバーには付かないんじゃないかなぁ…。


りょう「…。」




…いや、りょうくんなら釣るかもよ。あんまり信用しないように。

ただ、僕は今日は支流は見切りかなぁ…。



なんてことを独り言のようにつぶやいていると、バス男くんの携帯に着信が。


バス男「―Westさん大丈夫みたいです。もうすぐ着くようですよ」







―マジで!!

いやー、よかった、本当にホッとしたよ。


もうほんと、あれこれ色々完全に丸投げしてたからねー。

これでダメだったら逃げるしか無いと思ってたわ。



…逃げずに済んでよかった、よかった、ということで、Westさんと合流。

無事に開会式を始めることができたのでした。






簡単にご挨拶。

ルールを説明して、ペア決め。




さぁ、今日の命運を握る、そのペア決め!

僕の相方は…、




ワカバヤシさん!







おおー、ワカバヤシさんではないですか、ご無沙汰しています。

最近どうですか、排水路には行ってますか、

なんて会話を交わします。


ワカバヤシさんは、プラにもご一緒した、かいてんさんとマブダチで、

しょっちゅう、二人で連れ立ってあちらこちらを釣り歩いているようです。


僕も何回かご一緒したことがありますが、その実力は確認済。



―こりゃ頼もしい。

プランさえ間違えなければ、ワカバヤシさんなら魚を獲るだろう。


そのプラン、ワカバヤシさんには、何か思うところはあるでしょうか。




―ワカバヤシさん、行きたいところあります?



「や、最近来てないんでわからないんですよ」




―そうですか、だったら、ここは一つ僕に任せていただけないでしょうか。





昨日のプラの状況と、僕の思いを説明します。




僕のプランは、「新川オンリー」。

それも、いつもの城橋~ゆらゆら橋ルート。



結局、いつものそこに行き着いた理由はなにか。





それは、「減水」。




いるべきカバーに魚がいない。

よって、ただでさえ水深の浅い支流は見切り。

水深のある本流の、カバーの多い東側ではなく、水深のある西側を攻めるべき。



そして西側にあるポイント、


流れ込み、護岸、杭なんかの縦ストラクチャ。




これらを丁寧にやっていくのはどうでしょう、ワカバヤシさん。




「…あ、いいっすよ」





…うん、あっさり承認されてしまうとそれはそれで不安になってしまうのですが、

ひとまずこれで今日の基本方針が定まりました。




そうと決まれば…。






急ぎますよ!ワカバヤシさん!





「え?」





城橋には有名なピンがあるんですよ!

撃てばほぼ釣れるピンです!

一匹釣ったら閉店の場所なんで、先にそこに入らないと!



「へー…、わかりました」




―とは言ったものの、正直なところもう既に誰かが入っている可能性が高い。

僕が主催者をやっている都合上、僕らが集合場所を出たのは全チームの中でも最後の方。


城橋は人気ルート。

そして、城橋ルートを選ぶチームは間違いなくあそこを最初に撃つだろう。


万が一、僕らが一番に入れればめっけものだけど、それよりも次に行くべきポイントを絞っておいたほうが…、





城橋に差し掛かります。




…ん?


あれ、誰も入ってない?





…ああ!!


駐車場!かいてんさんがいる!






うわ、コレ駄目だ、かいてんさんなら真っ先にあそこを撃つだろうし…、

ワカバヤシさん、すいません、最初のポイント無理そうなんで次は…、



…って、あれ、なんか呑気にタックルの用意なんかをしているぞ。





―なんと、自宅でセットしてこなかったのか!





ワカバヤシさん!タックルの用意大丈夫ですか!


「大丈夫ですよ」



―オッケーです!走りますよ、急いで!





急いで車を停め、長靴を履き、タックルを手にして…、


車の中で何やらゴソゴソしているかいてんさんに笑顔を向けながら、





…ダッシュ!!








後ろから「大人げないぞー!!」というような声が聞こえたような気もしましたが、まぁ気のせいでしょう。

あらかじめプランを決めて、それにあわせたタックルを準備万端用意していた我々に対して、

大人げないなどと、まさか、かいてんさんが言うとは考えられません。




ポイントに到着。

誰かが入った形跡はありません。



―やった、ワカバヤシさん、そこ、わかりますよね?そこをスローにやってみてください。



言いながら、僕も撃ち物タックルを手にします。

5gの直リグ。




慎重にキャスト。











…。




あれ?







反応ない?そんな馬鹿な…。




ワカバヤシさん、どうですか?


「…いやー、反応ないですけどねぇ」






ええ?




いや、そんなことないはずなんですよ、もうちょっとねっとりと…、






かいてん「あれ!大人げない人たちがいるなぁ。え、もう釣れたんですよね?まさか釣れなかったとか、無いですよね?」


振り返るとかいてんさんがニヤニヤしながら次のポイントに向かっています。




…無視無視!






ワカバヤシさん、お願いします、釣れるはずなんですよ、得意のフィネスで…、



…あれ?

なんかコツコツと…、






クィ!






ぬお喰った!?
















29


きーーーーーーたーーーーーーーーーー!!





29cm!


オッケー!サイズはどうでもいい!

キーパーを揃えることが大事!!





釣り始めて5分くらいか。

オッケーオッケー。

これで僕はリミットいくだろうから、あとはワカバヤシさんに優先的にポイントに入ってもらえれば…。





「なんかデカいバスの魚影見えましたけど。まだ付いてるんじゃ?」



―いや、なんか知らないんですけどここ一匹釣ったら次は釣れないんですよ。

温めればまた釣れるかもしれないんで、次行きましょう。




かいてんさんチームの後を追って、移動を開始します。





…さて。

さっきのとこは例外だから、ここから先はパターンを絞って考えていかなければいけない。



第一に流れ込み、そして護岸、縦ストラクチャ…、


気温は24度。曇り。

状況的には、昨日と似てる。

カバーは捨てて、きっと今日は…、





「ビジ夫さん、ここ入れますよ」





―…お、ほんとだ。


あ、でも一人用っぽいですね…。

僕は後ろで応援してますから、どうぞ撃っちゃってください。



「じゃ遠慮無く…」





―どうですか、反応ありますか。


…ソワソワするなぁ、他人が釣ってるのをここまでソワソワする機会なんてそうないんじゃないか。






なんてことをソワソワしながら考えていると、






「きたぁ!」




!!








マジっすか!!!





「きた!…けど、キーパーないか…」



―え!?…うん?うーん…


釣り上げられたバスは、確かに微妙なサイズ。



いや?でもギリギリ…、うん?

いや、測っときましょう、測っといて損はないですから。



運命の計量。






…23cm!!




くわー、惜しい。

一ヶ月後に釣ったらコイツ多分キーパーですよ。



しかし、未来のキーパーサイズだろうがルールはルールです。

泣く泣くリリースします。




―今の、何で釣れました?


「スモラバですね、カバーです」






…カバー?


カバーですか。



「カバーに落としたら喰いましたね」






え、カバー…?

昨日あれだけ反応無かったのに…。




一日で状況変わった?

昨日と変わってカバーに付かせるような要因があるだろうか。



ハッキリ言ってしまうと、僕は今日は「巻き」だと考えていました。

教科書的な気温、水温、天候もそうですが、

何よりも減水。

減水の結果、いつも付くカバーにバスが付かない。



…じゃあどこに付くか?






…そこまでは、絞り切れない。

でも、流れ込みや護岸、縦ストラクチャ、ブレイクなんかが絡むポイントを巻いて攻められれば、きっと大会の時間中に答えが…、


…なんてことを考えていたのです。





…カバー?

カバーですって?




カバーにバスが付いているというなら、狙うべきは東側の岸が良いに決まってる。





…プランに迷いが生じます。






「…ビジ夫さん?」



―我に返る僕。




…や、カバーって意外だなーと思って。

残念でしたが、先を急ぎましょう。




ワカバヤシさんを促して、次のポイントへ。




…道中、有望そうなポイントがあれば、予定になかったポイントでも無理くり藪を漕いで突入していきます。




―くそう、レインを着てくれば良かった。


雨のせいではない、草葉の水滴で服は全身ビシャビシャになっています。




一旦突入できてしまえば、後は考えられる範囲で攻めるのみです。



護岸をひとしきり流して、後は「ここだ」と思えるルートをクランクとスピナーベイトのローテーションで攻め抜きます。







「…きた!あああああああ!!!!」




!!!



どうしました!ワカバヤシさん!




「喰ったけどバレました…」




…マジっすか!ワカバヤシさん!

どこで喰いました!




「カバーですね」






…またカバー!?

巻いてる僕には何の反応も無いのに、見切ったはずのカバーで連発?




…。



カバー、なんですかね。



「どうなんでしょうね…」




カバーだったら完全に対岸ですよ。

対岸…、いきます?今更ですが…。




「カバーだったら対岸の方が多いですよね」



対岸…、試してみましょうか、手がかりそれだけですし。






急いで対岸を目指します。







ゆらゆら橋へ。

本当は西側の岸に絞ってここから城橋までを往復するつもりでしたが…。




…あれ?

向こうから二人組のバサーが…。


大会参加者?





というか、やまさんワタナベさんチームじゃないか!




やま「おいおいー、そこ入っちゃった?」




―さぁ?どうでしょうか?

そちらは釣れましたか?




やま「キーパー1本だよ。そっちは?」



―こっちはもう揃ってますよ、この時間帯に何言ってんですか。


…とりあえず、かましておきます。




すると、無言で僕の手を取るやまさん。


!?




やま「…。」




臭いをかいでニヤニヤしています。





―くそ、バレたか!









…ハンデですよ!こっからですよ!


捨て台詞を吐いてさっさと対岸に移ります。




対岸の護岸。

カバーとは絡みませんが、一応チェックしていきますか…。



クランクで手早くチェック。

ゴツゴツと底に当たる感触でアタリがわかりません。



水を覗きこむと…、





浅っ!!







これバス付くか!?

水深30cm無いんじゃないの?


早くも東側に来たことを後悔し始めます。





対岸を見やると、先ほど僕らが入っていたポイントに、やまさんとワタナベさんが入っています。




…そこ、さっき叩いたばっかりですよ、やまさん。


フフン、と生温かく見守っていると…、






「バシャア!」





ぬお、釣ってる!?



なんで!?さっき何の反応も無かったのに!



なんだ、何をやったんだ。

やまさん、恐ろしい人…。





「バシャア!!!!」





また釣った!!!





いかん、あのチームはヤバい。

間違いなくリミットを揃えてくる!




…ワカバヤシさん!先行きましょう!





予定通り、東側の岸のカバー撃ちに入ります。


―じゃあ、ワカバヤシさんはここから入って左にお願いします。

僕は右方面に行ってみますので。




手分けして藪こぎします。




…しかし、恐ろしいものを見た。

いかん、あのやまさんのイメージを引きずってはいかん。



僕は僕で、自分のできることをやっていかねば…。




やがて岸際に辿り着き、目ぼしいポイントが無いかと、岸際を歩いていきます。




…しかし、あれ、何をやったんだろう。リグはなんだったんだろうか。

大会が終わったら聞いてみよう…。




上の空のまま、左足で草が折り重なった場所を踏みつけた瞬間。









…そこに本来あるべきものが、無い、という感触。




レストランで食事を取って、会計のためにカバンをまさぐったら財布が無い。


トイレに入って用を足したら、紙が無い。



それに近い絶望感が僕を包みます。








端的に言うと、地面が、無い。











…ズザサアアアアァァァッァ!!!!






この時、僕は自分でも驚くほどの反応で、まず手に持っていたロッドを岸上に放り投げました。


次に反対の手で、岸から生えていた葦の根元を鷲掴み!



右足を切り立った土壁に突き刺して、落下をギリギリで阻止します。






…ぐ。


なんとか、なんとか落下は阻止したけど…。







まずは壁に突き刺した右足に力を入れて、崖をよじ登ろうと試みます。


…ズルッ!!





!!!




ぐぅ、雨のせいで岸がズルズルだ。


もはや、自分の体重を支えているのは右手一本、葦の茎のみです。






…葦って、案外丈夫なんだな。

こんなときに考えることではありません。





下を見ます。



自分の体から水面までは10cmといったところ。







…だめだ、これは。



自分自身のことは自分が一番理解しています。

ロッククライマーでもあるまいし、この体勢から岸上まで辿り着くだけの筋力はありません。





「…ビジ夫さん!大丈夫ですか!」





!!




ワカバヤシさん!来てくれた!





…いや、でも、このままじゃ二次災害になっちゃいますから、手を出さないで。





ワカバヤシさん、いや、敢えてワカタンと呼びましょう。


最後にペアになったのが、あなたで良かった…。





「ビジ夫さん!」











…ズザアアアアアアアア!!!!!





















…パチャッ!
















…あれ?



濁流に飲み込まれる自分を想像して息を止めていた僕でしたが…。







浅っ!



水深、浅っ!






…長靴で全然歩き回れるではないですか。



いや、しかし岸の高さは1m以上、これをどうやってよじ登るか…。






あ、こんなところにおあつらえ向きにヘラ台が。


いよっこいしょ…、








…こうして、僕は怪我もなく無事に復帰出来たのでした。




減水していたこと、丈の長い長靴を履いていたこと、すぐそばにヘラ台があったこと。



この要素のうち、どれか一つでも欠けていたら非常に面倒くさい事態になった可能性がありますが、

いやいや、良かった、これも僕の日頃の行いが良いせいだろう。



…ワカタン、ごめん、心配させました。


ワカタンが僕のロッドを手渡してくれます。







…しかし、やっぱり、オカッパリとはいえ腰巻きのライフジャケットは必須だな。

お小遣いを貯めたら、次は真っ先にこれを買おう。



やれやれと反省して、先を急ぎます。










…んで、ワカタン、さっき身を持って知りましたけど、あの水深じゃいくらなんでもバスは付かないと思います。

カバー狙いで東側に来ちゃったのは失敗だったかもしれません。



「…移動しますか?」




…。



今日は一日、ここでやり通すつもりだった僕はダメだった時のことを全く考えていませんでした。




―時間もアレなんで、あんまり遠出もダメですしね…。

帰着場所に近いところで、有望なところ…。





…桑納?

いやいや、でもあそこは昨日全然だったし…。


―でもカバーはいっぱいある。

今日の正解がカバーなら、行く価値はあるかも…。




「行きましょ、このままここにいるよりは良いですよ」



…ですね、行きましょうか。

ライバルがいないことを祈って…。





急いで車に戻り、桑納川へ。


…やっぱり、大会ってのは思い通りにはいかないものです。






最下流。

新川との合流地点。




―それじゃ僕は護岸を調べてきます。



「了解です」






もう、それほど多くのポイントは周れない。

丁寧に、丁寧に…。







「喰ったぁぁぁぁ!!!」





!!!







ワカタン!釣れたの!?





「きたぁぁぁぁよっしゃああああああああ!!!!」







キーパーある!キーパーあるそれ絶対!!















27



…27cm!



オッケーーーーイ!!!!




起死回生の一発!

まだわからない!まだわからないですよワカタン!




「4インチのクローワームでテキサスなんで。ビジ夫さんとカテゴリ別ですよ」




…!


そうか、僕のワーム3.8インチだった!


実質32cmか!オッケーですよワカタン!




…ちなみに、どこで?




「そこのカバーです」




やっぱりカバー?

なんというか、僕の今までの感覚では今日は明らかにカバーじゃないんですが…。



…でも、カバーなんだねぇ。

実際釣れてるし。




釈然としませんが、何しろ釣ってる状況が全てカバーなら、カバーなのでしょう。



時間は残り一時間。

そこから上流に向け、最後の希望を全て桑納のカバーに託します。





…まだ、イケる。

二人でもう一本ずつ獲れればチャンスある。



これでここからリミット揃えたらドラマですよ!








…しかし、そんなドラマみたいな出来事はそうそう起こるものではないのです。

最後の望みを賭けた桑納のカバーは完全に沈黙。



失意の中、帰着場所に向けハンドルを切ることになった僕だったのでした。














2014/7/5(土)

弱風
気温:24度
水温:25度
アタリ:1
バラシ:0
ゲット:1







どうやら、ワカタンと僕のチームは7位だったようです。





…まぁでも、僕は実質ボウズだなぁ。

狙ってたことがことごとく外れて、何もできなかった。



大会後、話を聞くと巻きで釣ったという人がかなり多い。



そりゃあそうだよなぁ…。

雨の一歩手前の曇りで、時々強い風も吹いてたし。

巻きたくなるよねぇ…。



最初は結構巻いてたのに、そう言えばいつの間にかやめてしまった。


巻き通していれば結果が違ったかと言われれば、それは当然わからないわけですが、

しかし、少なくとも後悔は残らなかったかもしれません。



考えてみれば、ワカタンにカバーを任せて自分は巻きまくっても良かった。

せっかくのペア戦、そんな役割分担があってもいいでしょう。

ワカタンは全力を尽くしてくれたけど、僕が足を引っ張ってしまった。





…いやー、悔しい。

悔しいけど、この悔しさも大会でなければ味わうことができなかった。

これも一つの醍醐味だろう。




次回こそは、後悔の無いように、


…相方に迷惑をかけないように、がんばろう…。








…以下、参加者の皆様の魚の一部を紹介させていただきます。





4
6
5
1
2








一参加者としては非常に後悔の残る大会でしたが、

主催者としては、多くの人たちが魚に触ることが出来たようで一安心です。



次回は9月の中旬頃を予定しています。


また多くのご参加をいただけますよう、僕自身も皆様にお会いできることを今から楽しみにしています。

こんにちは、ビジ夫です。



今日は大会後の疲れからか起きだしたのが昼の11時。

昨日の大会の結果をアップしなければとPCを立ち上げたところ、



カチカチッ、カチカチッ




…あれ?


ネットに繋がらない…。



んん???





なんだ、故障か!?




インターネットを経由しない機能は問題なく使える。

これは、無線LANに何か問題があるに違いない。


理由はともかく、いかんぞ、これでは首を長くして結果の報告を待っている参加者の皆様に顔向けができないじゃないか!!

Westさんに相談だ!!



―Westさん!大変です!PCが故障してブログが書けません!!
















「iPhoneで書け」








…そんなご無体な。




その後、よくよく調べたところ問題があったのはPCではなくルーターということがわかり、

「通販のほうが安いんだから通販で買ってよ」と主張する嫁さんを説得し、

急遽、新しいルーターを購入してきて設置が完了したのが、たった今の話です。



よかった、何はともあれブログが書ける状態になって。







―ということで、その7月5日、以前から告知していたとおり、第五回目の印旛水系釣り大会をとり行いました。




今回の参加者は28名。


くじ引きの結果、チーム分けは以下のとおりとなりました。

(敬称略)



A:クラタ、カタヤマ

B:ナツキン、てし

C:C-Chicken130、Splash

D:かいてん、唯人

F:イトウ、ぺりきん

G:ワタナベ、やまさん

H:タケボー、けんけん

I:たく、エガミ

J:バス男、ニャガー

K:しも、オカピ

L:りょう、SUDA

M:ワカバヤシ、ビジヲ

W:ニシヒロ、West

そして、初の親子参戦となったファミリーチーム、

「りょうちくん親子」チームを加えて総勢28名です。



ルールは前回とほぼ同様。


・ペア戦
・リミットは一人二匹、チームで4匹の総合計の長さ勝負。
・キーパーは25cm以上

■レギュレーション
ルアーをカテゴリに分けて、コンプ状況によりポイント加算。
2カテゴリコンプで+5ポイント、3コンプで15ポイント、4コンプで30ポイント。
(1cm=1ポイント)
初心者枠はポイント+20。ただし釣れなかった場合は0のまま。



・カテゴリ1
4インチ未満のワーム(ストレートワームは5.5インチ未満)を使用したリグ
3/8oz未満のラバージグ(スコーン含)
トラウトルアー(マイクロスプーン、ミニクランク、スピナー等)

・カテゴリ2
シャッド
クランク
スピナーベイト
ジグスピナー
バイブレーション
チャター

・カテゴリ3
4インチ以上のワーム(ストレートワームは5.5インチ以上)を使用したリグ
3/8oz以上のラバージグ(スコーン含)

・カテゴリ4
トップウォータープラグ(バズベイト含む)
ミノー(ジャークベイト)
ビッグベイト
1oz以上のスイムベイト






そして、結果です。

まずはビッグフィッシュ賞から。








1位:C-Chicken130 48cm







2位:けんけん 44cm

3位:唯人 43cm









次にチーム戦です。








優勝:チームC(C-Chicken130、Splash) 176pt









2位:チームJ(バス男、ニャガー) 110pt

3位:チームD(かいてん、唯人) 99pt








以上の結果となりました。




ビッグフィッシュの48cmは、ビッグベイトでの一本とのこと。




今更ですが、印旛水系大会のこのややこしいレギュレーションは、

フィネスが得意な人もいれば、巻きが得意な人もいる、

トップを愛してやまない人もいれば、ビッグベイトを使ってみたい人もいる、


ただ結果だけを求めるなら、どうしてもフィネスが有利になりがちなバス釣りの大会で、

どうにか色々なタイプのバサーを輝かせることができないか、

そんな想いを、Westさんが形にしたものです。


万人が納得するレギュレーションではないかもしれませんが、

しかしそんな想いを象徴する一本ではないかと、僕自身は感じています。




チームCは他に圧倒的な差をつけての優勝となりましたが、

全チームでも唯一のチームリミットを揃えてきて、しかもカテゴリによるボーナスポイントもプラス15pt(4本で3カテゴリコンプ)と、

今後も同様のルールでやっていく限り、この結果が超えられることはそうあることではないでしょう。



また、ボーナスの15ptを差し引いても4本合計161cmということになり、

一本あたりのアベレージは40cmを超えています。



チーム全部では9本獲ったとのことですから、まさに、完勝と呼ぶに相応しい結果だったと思います。




C-Chickenさん、そして今回初参戦、神奈川からわざわざ参戦いただいたSplashさん、

本当におめでとうございます。

大会という特別な状況で素晴らしいパフォーマンスを見せていただきました。


またSplashさんにはビッグフィッシュ賞までご提供いただき、

感謝の言葉もありません。
(結局相方が持って行ってしまいましたね 笑)





そして全体の所感としては、「今回は釣れ釣れの大会にします!」とあらかじめ宣言していたとおり、

まずまず、良いコンディションの一日となりホッとしています。

予報では雨でしたが、なんとか持ちこたえて非常に釣りやすい一日だったと思います。




全14チーム中、12チームがウェインしてきましたので、

前回の第4回大会と比較すると真逆のような結果となりました。



来年の大会も、今と同じくらいの時期に開催しようと今から目論んでいる僕です。





さて大会も既に5回目となりましたが、繰り返し出場いただいている方だけでなく、毎回初参戦の方もたくさん来て頂いて、

僕自身も新鮮な気持ちで参加し続けることができています。




マナーを守り、クリーンな大会にご協力頂いている皆様、本当にありがとうございます。



これからも「楽しくユルく真剣に」をモットーにやらせていただきたいと思いますので、

今後共、印旛水系をよろしくお願いいたします。





…僕個人の釣行記としては、例によって次回に。


楽しかった!

では、第六回大会でまたお会いしましょう!