かつてその場所を訪れた際は嫁さんと二人、
夫婦旅行の、あくまでも「ついで」として立ち寄ったのでした。
季節は真夏だったにも関わらず、その場所は非常に涼しげで、
自分を取り囲む山々の緑、高い雲の白、隙間から見える空の青がコントラストを織り成していて、
感動した僕は近いうちに、またその美しい場所を訪れることになると、確信に近い予感を抱いていたのでした。
…時系列がおかしくなってしまいましたが、9月3連休のお話です。
嫁「…ということで、今年のキャンプなんだけど」
――おお、きたね。
毎年恒例の家族キャンプね。
元々は「テントを張ってBBQをやる」こと自体を目的に実施してきたものですが、
段々と慣れてくるとテントやBBQは副次的な目的になって、大人は観光に、子供は娯楽施設に主目的をシフトしつつあったのでした。
それに伴って、最初は近場で満足できていたキャンプ場は次第に遠方化する傾向が出てきて、
ここ数年は山梨や長野と、複数の県を跨いだ遠征も珍しくなくなってきました。
…さぁ、今年はどこまで遠出するつもりなのか!?
嫁「…キャンプ行けるの今年が最後になるかもしれないから」
…へ?
嫁「いや長男来年から中学だからさ」
――ああ、そういうことか。
部活、ね。
僕も学生時代は運動系の部活動に所属していましたから、嫁さんが何を言っているのか理解できます。
中学校の部活というものは基本的に土日祝日も練習が行われて、
何か用事があるからといっても「休む」という発想は無かったものです。
毎年9月の3連休をキャンプにあてていたビジ夫家ですが、
一日ならいざ知らず、二日も三日も休ませるというのは長男も部活仲間たちの中で立つ瀬がなくなってしまうかもしれません。
運転係の僕としては年々走行距離が伸びていくことに不平を漏らしていたものですが、
そうか、今年で最後と考えると、今更ながら自分自身も結構楽しんでいたことを思い返して感慨深いものがあります。
嫁「…ということで、今年は家族みんなで楽しめることをやろうと思ってさ」
――ふむ。
嫁「桧原湖でキャンプしようと思います」
――えっ!
嫁「桧原湖の周りってキャンプ場とレンタルボートが一緒になってるところがいっぱいあってさ」
嫁「ボート2台借りて、家族で釣りしたらいいんじゃないかと思って」
――いいじゃないの!それいいじゃないの嫁さんどうしちゃったのちょっと!
嫁「ライブウェルも持っていってさ、皆で釣った魚を入れていったら楽しいんじゃん?」
――ああ、なるほど、そういうことだったのか。
嫁さんは、もともとかなり前からそんな計画を立てていて、
だから
あの時、意味深なことを言ってたんだ。
キャンプで一泊二日、ガッツリ桧原湖でボート釣り。
嫁さん了解のもとで、費用は全部家計持ちなんて、そんな夢の様な話があって良いのでしょうか。
そんなうまい話を、問屋が卸してくれると、そういうことなのでしょうか。
嫁「…まぁ、釣りできるのは初日に2時間くらいになっちゃうと思うけどね」
…え?
嫁「いや他にも行きたいとこあるし」
――え、釣りしに行くわけじゃないの!?
嫁「釣りもするけど観光もするよ」
…初日だけ2時間?家族でボート釣り?
…うん?
最初の想像とだいぶ違う嫁さんの宣告に、僕の灰色の脳細胞が珍しくフル稼働を開始します。
…うーむ、え、と、微妙?
確かに、そりゃあ2時間だけでも桧原湖で釣りができるというなら幸せなことだけど、
2時間じゃボート乗ったところで何もできない気が…。
やがて、僕の脳が導いた結論は、
―いや、それだったらボート借りるのは勿体無いよ。
オカッパリでいいんじゃないかな…。
嫁「…えー、オカッパリー?せっかく桧原湖行くのに?」
…おそらく、僕の反応が意外だったのでしょう。
嫁さんは不満そうです。
―うん、2時間じゃむしろオカッパリの方が可能性ある気がするよ。
事前にポイント絞っておいて、車でサクサク周ったほうが…。
嫁「…オカッパリだったら別に桧原湖じゃなくてもいいじゃん」
…いや、そんなことないでしょ…、と言いかけて、
…あ、わかった。
なんで嫁さんの言ってることと噛み合わないのか。
釣れるとか釣れないとか、そういう問題じゃないんだ。
僕は「魚を釣るには」って、そればかりを最優先に物を考えていたけど、
嫁さんはそうじゃないんだ。
家族で楽しんで思い出を作ることが最優先なんだ。
だから、短時間でもボートを出そうと言ってるんだ。
…そりゃそうだ。
年に一回の家族旅行なんだから、それを優先するのは当たり前じゃないか。
今更ながら自分自身の勝手さに気づいて、顔が熱くなります。
…まったく、いくら桧原湖に執着があるからと言っても、
発想が大人げないにも程がある。
反省した僕は、
―ゴメン、やっぱり皆でボートに…
嫁「…そしたらさ、アンタだけ釣りやってなよ。アタシは子供たちと遊べるところに行くから」
―え、
いや、そんなつもりじゃないんだよ。
ごめんごめん、子供たちもボート乗りたいよね、きっと。
嫁「アタシもそんなつもりで言ったんじゃないよ。子供たちもきっとそれほど釣りしたいわけじゃないからさ」
―え。
嫁「釣りするくらいなら他に行きたいって言うよ、きっと。だからアンタだけやってれば」
…どうやら、僕が嫁さんの考えていたことを察したように、
嫁さんは嫁さんで僕の思考を察したのでしょう。
その時の、嫁さんの表情はまるで名のある彫師が彫った木彫の仏像のように神々しく、
僕は思わず拝みながら、念仏の一つでも唱えそうになったのでした。
…初日に、キャンプ場にチェックインするのが午後1時。
そこから夕ご飯までは釣りをしていてよい、との菩薩のお告げによって、
ここに一年ぶりの桧原湖釣行が確定しました。
…ならば?どうする?
釣行時間が当初の2時間よりも延びたとはいえ、がんばっても5時間程度か。
オカッパリでもいいけれど…、
…ここは一つ、フローターを持っていって浮いてみるというのはどうだろうか。
昨年、夏に桧原湖を訪れた際、広い、美しい湖にプカプカと浮かびながら、
ゆったりと釣りを楽しんでいるフローテスト達を目撃していたのです。
そんな彼らを、羨ましいと思いながら見つめていたのです。
できうることなら、自分もフローターを持参して、浮いてみたいとあれからずっと考えていたのです。
――フローターを持って行ってもいいだろうか。
と、おずおずと菩薩に問いかけてみます。
嫁「えー、テント乗らなくなっちゃうじゃん」
…そうか。
あんなデカブツを積んだらスペースがかなり限られてしまう。
仕方がない。
例えオカッパリだって、半日釣りができると思えば充分じゃないか。
嫁「…まぁ、たしかコテージみたいなのも借りられたから、それでもいいか」
嫁ーーーーーー!!!!
ナンマンダブナンマンダブ。
…キャンプ前日、フローター一式は過剰すぎるほどその存在感を主張し、
車の後部スペースを実に半分も占領して、菩薩をして「やっぱり許可しなければよかった」と言わしめたのでした。
9月12日。金曜日。
深夜2時に出発します。
例によって僕以外は早寝早起き、僕は会社帰りからそのままの出発です。
ガラガラの首都高から一路福島を目指します。
到着予定は6時。
一度寝たはずの子供たちは後部座席で爆睡です。
嫁さんも助手席でウトウト、僕は眠気覚ましのスルメをカミカミ、
なんとなく釈然としないまま、車はやがて福島に入り、磐梯山のふもとに到着しました。

猪苗代湖です。
100mも高低差があればそれを「山」と呼ぶ千葉では決して見られない光景が広がっています。
おそらく、空気中に含まれる不純物の濃度も千葉とはだいぶ違うのでしょう。
遠目に見える空と、山々との境界はクッキリと、まるで絵の具で縁をなぞったようです。
…少し肌寒い。
気温を確認すると15度しかありません。
―今日の天気は晴れのはずなんだけど…。
福島ともなれば9月でこのくらいの気温は当たり前なんだろうか。
事前に週間天気予報だけ確認して、余裕余裕と思っていたフローターでしたが、
さすがにこの気温で浮く勇気はありません。
…まぁ、昼になれば、暖かくなるっしょ。
桧原湖の到着予定は昼過ぎ、一日で一番暖かくなるはずの時間帯。
いくら東北地方とはいえまだ9月の半分、昼で20度を超えてくれれば大丈夫なはず。
チラッと脳裏をよぎった心配は、そのまま頭の片隅に押し込んで、
まずは釣りのことは考えずに素直に観光を楽しもう。
…野口英世ロボが見たい、という子供たちの要求にうなずいて、
まずは朝食を摂るべく市内に向けて走りだしました。
簡単に食事を済ませ、野口英世ロボと対面し、日新館を周ったところで時間はそろそろ12時になろうとしています。
嫁「…んじゃそろそろキャンプ場に行こうか」
はい来ました。
ここからの数時間は、僕にとってはこの一泊二日の中でもメインとなる時間帯になるでしょう。
行こう行こう、今から向かえば丁度チェックインの1時頃じゃないの、なんて言いながら車に乗り込むと、
ポツン
あれ?フロントガラスに水滴が…?
ポッ、ポッ
…ザァアアアアアアアアア
――雨!?
うそ、天気予報で雨なんて言ってなかったよね!?
嫁「山の上だしねぇ。変わりやすいのかも」
…。
レイン持ってきてない。
嫁「あっちの方は雲の切れ目があるし、すぐ止むんじゃない?」
…あ、本当だ。
雨はすぐに止み、また日が差し込むようになってきました。
どうしようか、せめてレインウェアとは言わずとも、雨ガッパだけでも買っていくべきだろうか…。
山の方を見ると、そちらには雲がかかっていない。
…いけるか?大丈夫?
どのみち、雨ガッパじゃ襟元や袖口から雨が入り込んで気休めにしかならないだろう。
そう判断して、祈るような気持ちのまま、車を走らせ続けたのでした。
つづら折りの山道を登り続け、やがて眼前に一年ぶりの光景が広がります。
子供たちが興奮の歓声をあげます。
それを窘める嫁さんも、表情はどこか楽しげです。
…桧原湖は明治時代に磐梯山が噴火したことによって誕生した、非常に歴史の新しい湖だということを最近知りましたが、
その際に桧原村という村が一つまるまる湖の底に沈んだんだそうです。
房総のダムのように、湖の中に鳥居が沈んでいたり、沿道の並木が地上から水中に続いていたりという場所があることを不思議に思っていましたが、
なるほど、とその理由を理解するとともに、この場所がそういった悲劇の地だったということを知って、少し複雑な感情になったものです。
…しかし、美しい場所です。
一年ぶりの桧原湖は、やはり一年前と同じ桧原湖でした。
360度全方位を山々に囲まれて、その景色は山無し県民である僕を簡単に圧倒します。
車の窓を開けて空気を肺に吸い込めば、明らかに関東とは違うその感触に、
空気には実は味があったのかと錯覚を覚えるほどです。
…人ってのは、本来、こういう場所に生きるべきなんだろな、
なんて薄っぺらいことを考えながら、嫁さんの誘導に従って走り続けると、やがてそのキャンプ場に到着しました。
荷物を降ろして、休憩もそこそこに湖の岸際へ向かいます。
岸はゆるやかに湖に落ち込んでいて、これならどこからでもエントリーできそうです。
…よし、行くか。
え、もうやるの?ちょっとは休めば?とか嫁さんが言ってますが、それどころじゃありません。
ここから夕方までの一分一秒は珠玉の時間です。
長旅の疲れなどは一時のこと、そんなものは湖の上で休めばいいのです。

準備が整いました。
さぁ、念願の桧原湖フローター釣行。
いざ、エントリーです!
嫁「なんか気温13度しか無いけど。フローターにするの?」
え。
嫁「さっきの雨のせいかね?寒いよね」
車の温度計を確認した嫁さんが忠告してくれます。
…寒い?
たしかに寒い!
言われてみると確かに寒い。
一年ぶりの桧原湖に興奮して気が付かなかったけど言われてみると確かに寒い!
ここが山の上だということをすっかり忘れていました。
山の麓で15度で、昼には20度にはなるだろう、なんて、
山の麓が15度なら山の上は13度なんて、当たり前にある話じゃないか。
…こんなところで山の無い県の県民の考えの浅はかさが発露することになるとは。
今までのフローター釣行において、20度を下回る気温でフローターを出したことはありません。
それも17度とか18度とかの話ではなくいきなり13度。
…大丈夫なのか、それは。
釣りになるのか。
生粋のサムガリータである僕にとって、残暑を想定した軽装で気温13度という時点ですでに活動を停止してもおかしくない状況なのですが、
それに加えてフローターなどとはあまりにも無謀と思えます。
…大丈夫か。
生命の危険は無いものか。
ここはフローターは諦めてオカッパリに切り替えるのが大人の判断というものではないのか。
チラッと嫁さんを見ると呆れた顔をしてる。
でもなぁ。せっかく後部座席を半分も空けて持ってきたフローターなのに。
僕は、フローターを出せばオカッパリの3倍釣れるというのが持論ですが、
例えば、仮に、ここでフローターを諦めてオカッパリに切り替えるとするじゃないですか。
その結果、そうですね、2本くらい釣れるとしましょうか。
オカッパリだと2本釣れるわけですよ。
で、寒いのをガマンしてフローターを出すとしますよね?
そうすると、2本×3ですから…
6本!!
え、嘘でしょう、6本も釣れちゃうの!?
本当に?
え、そんなんフローター出すしか無いじゃん。
6本ですよ6本。
6本釣れるならフローター出すでしょう普通。
さぁ、では出航ー。
士気も高く沖に向けて漕ぎ出します。
…あ、さむぅ…。
今更気づいたけど、息ちょっと白くなってるし。
末端冷え性の指先がジンジンとしてきます。
いやいや、でもまだイケる。寒いけど、まだもうちょっとイケる。
寒いのは寒いけど、イケる。ギリギリだけど。
指先をハーハーして温めながら、あらためて状況を確認してみます。
気温は言わずもがなの13度。
水温は…、
意を決して手を水の中に突っ込んでみると…、
温かい。
あら?これは意外。
これ多分20度近くあるんじゃなかろうか。
てことは、この辺でも今日は結構寒い日ってことなんだろう。
いつもはこの水温くらいの気温はあるってことだよね、たぶん。
なんて日だ…。
なんて愚痴をこぼしながら、あたりを確認します。
エントリーしたのは、ゆるやかな、というか、ゆるやかすぎるシャロー。
海釣りなら遠浅、という表現になるでしょうか。
今、僕はエントリーポイントから50m以上沖にいるはずですが、
ロッドを立てて水深を測ると、1m程度の水深しかありません。
…そもそも減水してるんだろうなぁ。
岸を見ると、この間まで水の中にいました、と言わんばかりの水草が岸際で萎びれています。
この延々と広がるシャローエリアにも、入れ替わり立ち替わりボートが入ってきます。
ということは、それなりに望みのあるポイントではあるんだろう。
水底は泥のようですが、ウィードが密集していて底は取りづらいように思えます。
…まずはシャロークランクを引いて、ウィードに引っ掛けない程度に、水面直下を試してみることにします。
…うううううううリールが冷たい。
リールをわざわざこんなキンキンの金属で作ることもないのに、
釣りをするのは夏ばかりだとでも思ってんのか。
逆にリールを温めてカイロのようにできる商品があれば1万円でも買うというのに、
シマノもダイワも消費者心理の勉強が足らんなぁ…。
…寒さのあまりおかしなことを考えながら、それでも機械的にクランクを巻き続けます。
時折、フローターの真下を小魚の群れが通り過ぎていきます。
ベイトがいるってことは、バスがいてもおかしくない…。
…ふあああ寒い!寒い寒い寒い!
かじかんだ指先は、水中に突っ込めば一時的には収まるのですが、
水から引き上げると気化熱によってそれ以上の反動が待ち受けています。
…大丈夫大丈夫。
ギリギリだけど、ギリギリだけど釣りができないわけじゃない。
この低気温はさっき雨が降ったせいだろう。
なら、時間が経てば経つほど気温は本来の高さに戻っていくはず…、
…ゴゴゴ…、ゴロゴロ…。
…嘘でしょう。
空を見上げると、晴れ間はいつの間にか消え去って上空を暗雲が立ち込めています。
風向きを確認して、風上の方を見やります。
風上には山があり…。
…ああ。
降ってるよ。
あっち雨降ってる。
山が霧のように煙っています。
あれは、あちらの方だけ雨が降っているということなんでしょう。
…ということは、風に乗っていずれ雨雲がこちらに到達するのは間違いありません。
どうしよう、急いで岸に戻って避難するか…、
でもまだエントリーしたばかり、そもそも雨がすぐに上がるという保証があるのか。
そもそもが遠浅のこのエリア。
戻ってオカッパリに切り替えたとして、オカッパリでは魚のいる場所に届かないのではないか。
限られた時間、それもただの釣行じゃない、福島の、桧原湖釣行。
この機会を逃しては、次はいつ来れるかわかったもんじゃない!
雨よ、来るなら来い!
たかが水滴ごときが、この僕の釣り熱を冷ませr
ザアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
…ファアアアアアアアア!!!
寒い!寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い!!!!!!
…いや、イケる。桧原湖釣行だぞ、去年からの因縁の、
嫁さんがわざわざ気を回してくれた釣行なんだぞ。
肉体を捨てよ、精神と切り離せ。
心頭滅却すれば火もまた涼し。
…いや、逆か。
いやいや逆もまた真なり。
無心だ。とにかく今できることは無心でロッドを振り続けること。
ロッドを振り続けられてさえいれば、きっとバス釣り神様はそんな僕を嘉みしたもう…、
無理!!!!!
無理でした!ごめんなさい!
寒いんだもんだって!
フオオオオオオオオ寒い!寒い寒い寒い!!
…寒い寒いと叫び続けながら全力でオール漕ぎ、
エントリーポイントからフローターを担ぐ手には感覚が無く、
そのままキャンプ場のシャワールームに飛び込んだ僕だったのでした。
2014/9/13(土)
曇→雨
弱風
気温:13→9度
水温:?度
アタリ:0
バラシ:0
ゲット:0
シャワーを浴びて人心地ついた僕を迎えたのは、雨上がりの見事な虹でした。

写真には写っていませんが、この虹の外側にはもう一つ虹が架かっていて、
そういうのをダブルレインボーと呼ぶんだそうです。
気温を確認すると、9度。
雨に濡れたまま釣りを続けていたらどうなっていたかわからない気温でしたから、撤収は致し方ない判断だったと我ながら思うわけなのですが、
しかし、なんというか、
運が悪かった、というには、あまりにも準備がお粗末すぎました。
レインウェアを忘れたことは勿論なのですが、山の上にある湖で釣りをするということを、色々と舐めていたんだろうなぁと反省します。
年一回の、貴重な釣行をこんなことで潰してしまうとは…。
…やがて子供たちと戻ってきた嫁さんと顔を合わせた時の気まずさといえば…。
嫁「来年は、一人で勝手に行ってね」
…ハイ、そうさせていただきます。
フローターなら3倍釣れる、とはいえ元が0なら何倍しようが0のままです。
桧原湖リベンジ、ならず。
なんだかシリーズの様相を呈してきましたが、
こうなったら釣り上げるまで続けるしかないでしょう。
来年、また来るから覚悟しておけ、と、
捨て台詞を残して、その美しい福島を後にした僕だったのでした。