初心者が行く!印旛新川ベイトでオカッパリ -12ページ目

初心者が行く!印旛新川ベイトでオカッパリ

バス釣りド初心者の中年バサーがベイトオンリーで印旛新川に挑みます。

お酒をチビリチビリとやりながら甲子園を見ていると、

1時間や2時間はあっという間に過ぎ去って、

気がつけば日も下がりかけた頃になって、「そうだった、今日はタックルを整理するんだった」と今更思い出した僕である。



考えてみれば、バスを始めたばかりの頃は2組だけだったタックルも、

今は(滅多に使う機会の無いタックルも含めれば)いつのまにか5組も揃っていることに改めて思い至って愕然とする。


それは自分の釣りの幅が広がった結果なんだと前向きに思う一方で、

まだまだ、自分の実力には分不相応な道具を持ちすぎているという思いも拭えない。



僕が釣りを続ける一番のモチベーションは、やはり「バスを釣り上げる瞬間」のためであって、

これは誰にいつそう質問されても、即答できる自信がある。






だけれども、モチベーションは必ずしも一つだけじゃない。



自然の中で竿を振ること自体に魅力を感じる人もいれば、

バスを釣るにしても、ただ釣るだけではなくて、ルアーのジャンルにこだわる人もいるだろう。

あるいは、こういった道具を少しずつ揃えていくことに充実感を感じる人も多いと思う。



一つ一つのロッドからリールを外し、それらを丁寧に磨いて、リールからは古いラインを取り除き、

オイルを差し、新しいラインを巻いて、それを5回繰り返したら、いつのまにか2時間も経っている。


目の前のテーブルには5つのピカピカに磨かれたリールと、グラスに入ったお酒があって、

ふと視線を横にやるとテレビでは高校生たちが白球を追いかけている。



…贅沢なことをやってるな、と我ながら思う。

こんなに贅沢な時間の使い方は、少なくとも釣りを始めるまでの僕には無かった。




サヨナラのヒットを打たれて、涙をこらえながらベンチに戻るエースピッチャーを映し出したテレビに向かって、

「泣くな!がんばれ!」と自分も瞳を潤ませながら声を掛けている嫁さんの横で、そんなことを思いながら、これを書いています。











…ということで、あんまり書くこともなかったのでつらつらと指が滑るままにやっているわけなのですが、

ここ何週間かの週末は花見川にフローターを出しておりました。


このところの花見川は非常に調子がよく、

こりゃ、一日やってりゃ20本も夢じゃないぞ、ウヒャヒャヒャ!なんてエントリーしたばかりの僕は思うわけですが、

ところがあまりの猛暑に耐え切れず、朝8時にはエントリーポイントにヒーコラ言いながら引き返しているという体たらくで、

ここ数年での急激な体力の低下をひたすら恨むばかりです。




しかし、この、夏に汗にまみれながら、ペットボトルを飲み干しながら、

セミの声を聞き、草の匂いに噎せながら、釣りをしてると、釣りをしてるな、という実感が半端じゃない。


これから何十年後、いったい、僕はいくつくらいで釣りをやめてしまうのか、今はまだ想像もつかないけれど、

釣りをやめた後、釣りのことを思い出すとき、きっと思い出すのはこの夏の釣りだと思う。


僕にとってのバス釣りは、夏だ。



2015年の夏もあと半月。

シーズンが終わって後悔することのないように、釣れようが釣れまいが、あと半月、夏の釣りを堪能したいと思う。

ジャークベイトで釣ってみたい。









…ビジ夫です。こんばんは。


前々回の記事で、遂に僕は悲願を達成することができました。


即ち、人生で初めて、ジャーキングによってバスを釣り上げることができたわけなのですが、

しかしそれは「ジャーキング」という未知の分野にようやく一歩踏み込む資格を得たというだけで、

間違っても、釣ったからそれでオシマイ、というものではありません。



これから、果たしてどのくらいの期間をかけて?それはわかりませんが、

ジャーキングをしっかりと自分の引き出しに入れていかないといけない。


こんな時こそジャークベイトの出番だぜ、なんて自分なりの出しどころというやつを見つけていかないといけない。




前々回の記事のように、ジャークベイトだけに絞って釣行するようなことを繰り返すのではなくて、

普段通りの攻め方の中に、ルアーローテーションの3番手か4番手くらいに位置づけて、

しばらくはやっていってみようか、なんて思っている僕なのでした。




…しかし、そう考えると今の僕の手持ちルアーでは不足があるような気がしてくる。

おろしたてのヴァルナをロストした僕の手元には、OSPの阿修羅とメガバスのVision95があるばかり。



―もう一個くらい、何か持っておきたい。

というより、僕はもうこの時点で次に買うべきジャークベイトというものの目星を、あらかた付けていたのでした。





…2週間ぶりに八千代鑑定団を訪れます。


入り口のUFOキャッチャーにも中古ゲームコーナーにも目もくれず、目指すは奥まった先にある釣具コーナーです。



僕の目的は、メガバス「Vision OneTen」。

通称、ワンテンです。



次に買うべきジャークベイトはワンテン。

だって95で釣れたんだからワンテンでも釣れるはずじゃないか、という単純明快な理論です。


とはいえ、ワンテンは95の単なるサイズアップ版ではないらしい。

というより、先にワンテンがあったらしいから、95は単なるワンテンのサイズ縮小版ではない、という言い方の方が正解でしょうか。



ジャークの動きには定評があって、何やらアメリカのなんとかいう凄いプロが絶賛した挙句、自分のブランドから丸パクリの…、







…おや、


無い。



ワンテンが無い!

前はここに売ってたのに…!




え、2,3個あったと思ったのに、まさか売り切れた?



…無い無い無い!





何度も何度も、同じ棚を上から順番に見直していきますが、やはり無い。






…何のためにはるばる海を越え山を越え八千代の鑑定団まで来たというのか。

このまま手ぶらで帰るわけには…、





…あれ?


隣の棚にぶら下がっているこれ、ワンテンじゃないか!

なんだ、場所移動させただけだったのか、びっくりさせちゃってもう…。



安堵した僕は早速ワンテンを手に取り、レジへ向かったのでした。





…さて、じゃあ次の釣行はこれをローテーションに加えて性能を確認してみようか。






プロップ1



メガバスのワンテン。


お腹のところが窪んでいるのが見た目に判別しやすい、メガバスの傑作ジャークベイト…、








プロップ2





…おや?














ワンテンのお尻に、あってはならないものがあるように見えるのは目の錯覚でしょうか。














プロップ2




…ペラ!?


あれ??



ワンテンにペラなんて付いてるの!?

というか、フックも2つしか付いてないし、なんじゃコレ!?






…プロップダーター110?

プロップダーター110って書いてある!










…。





間違って買っちゃった…のか?






ルアーを梱包しているパッケージ、

ちょうど、ルアーのお尻の部分に重なるようにシールが貼られていたことで、

上半身だけ確認して、ワンテンだと思い込んで買ってしまったと、

どうやらそういうことのようです。




…ワンテンの金型を流用した亜種ルアーか。

1000円もしたのに…。





…ガクッ。










…いや、この1000円を活かすか無駄にするかは僕次第じゃないか。

要するに、釣ればいいんでしょう。

釣って使い方を覚えて、これも自分の武器にしてしまえばいいんでしょう。



正体不明のプロップダーターとやら。

それでも、仮にもワンテンの亜種なら釣れないということはあるまい!






…貧乏症の僕。


1000円も出して買ったルアーをむざむざ押入れの肥やしにするわけにはいきません。



―よし、次の釣行はこれ縛りでいってみよう!




…95の時のように、やってみれば案外よい結果になるのではないか。

7月31日。会社から帰宅した僕は再びフローターの準備を整え、バッグの中にプロップダーターを放り込んで、

早めに床についたのでした。










8月1日。土曜日。

朝4時に花見川上流に立ちます。



このところ、だんだんと日が昇るのが遅くなってきた気がします。

考えてみれば夏もあと1ヶ月。

秋が来るのも、きっとあっという間でしょう。



明るくなるタイミングを待ち、エントリー。

ロッドの先にはプロップダーターが付いています。





…さて、このルアー。

そもそも、なんのジャンルのルアーなんでしょう?

ワンテンの亜種ということで、ジャークベイトの一種なんでしょうか。



試しに遠投して、タダ巻きしてみることにします。




グリグリグリ…





…あれ?

何やら不自然な寄り方をしてくる。

ルアーが横倒しになって寄ってきているようです。



ラインがフックに引っかかっているとか、そういうわけでもなさそう。



…巻くのが早すぎる?





デッドスローで引いてみます。






グリ、グリ…








―んん??


さっきほどではないにせよ、やはりルアーの寄り方が不自然です。

よちよちと、ルアーの姿勢が安定しません。



リップは付いていますが、全く水に潜っていく気配が無いことから、

これはどうやらトップウォータープラグに属するルアーのようです。




…タダ巻きで使うルアーではないことは分かった。

ということは、やはりワンテンの亜種らしくジャークで使うべきルアーということか。





ピッチングで近距離に落とし、試しにジャークを一発入れてみます。



…ジャッ!













…あれ?

なんというか、違和感がある。



…ジャッ!ジャッ!







…あれ???







この感覚、実際に動画でも撮って見ていただかない限り、なんとも言葉では伝えづらいのですが、

一言で簡単に言うと、「キレ」が悪い。



95を操った時のような、右へ左へ瞬時にルアーが移動するような爽快感もなく、

なんというか、全体的に動きがモサッとしている。


しかも、右にダートする時と左にダートする時で動きが違う気がする。

ついでにジャークを入れた瞬間のペラの音が不自然で、これで本当にバスが釣れるんでしょうか?



タダ巻きで使えるわけでなく、ジャークも少し違和感がある。


…なんだ、これはどう使うのが正解なんだ。






混乱する僕。






―まず、タダ巻きは絶対違う。

ルアーがそもそも横倒しになってしまうのだから、これは確実にそう言えます。



…じゃあ、デッドスローのヨチヨチ巻きか。

で、ルアーがバランスを崩す前に止めてやると…?













…バシュッ!!









!?





出た!?






わ、わ、乗ってる!


オリャーーー!!!!















釣れた。


25cmくらいの大きさだけど。





…写真撮影しようとゴソゴソしている間にバスは脱走して、残念ながら写真は撮れませんでしたが、

これか、こう使えってことか?




投げて、ちょっと待って巻き始めて、バランスを崩す前に止める…。







…バシュッ!






また出た!!


…けど、乗らない。






だんだん分かってきた。



まず、ルアーを投げて着水した時点で、食う可能性があるバスは既に近くに寄ってきている。


…そこに、バランスを崩さない程度にゆっくりちょっとだけ巻くと、ペラがキュルキュルっと鳴ってバスの興味を引く、

その瞬間に巻くのをやめると、ルアーがお尻を水中に沈めて、いかにもさぁどうぞ!という間を作る。

そうすると、バスは据え膳じゃ!となってパクっと食べにくると、そういうことだ、多分。



食い気はあるんだけど、喰うかどうかちょっと迷っているような、

様子を見て少しでも違和感を感じたら見切っちゃうような、そんなバスが釣れている気がする。



…だとしたら、プレッシャーの高い印旛水系、充分使い道があるんじゃないだろうか。







そう考えた僕は、そこから一時間程度、ひたすらこのルアーを投げ続けたのですが…。






…さて、話は変わりますが、僕はあまりルアーやタックルのインプレというものを書いたことがありません。

それは、僕自身が知識も、経験も、技術も無いことを自覚しているためで、

そんな自分が道具の良し悪しを語るなどおこがましいにも程があると思っているためです。



しかし、今日、このプロップダーター110だけは言わせていただきます。

これは僕の経験や技術云々ではなく、イチ消費者として言わせてもらう権利があると考えたからです。




まず、このルアーは「釣れるルアー」なのかどうか、ですが、

僕は釣れるルアーだと思います。

上でも書いたように、食い気はあるんだけどちょっと躊躇しているようなバス相手にこそ、本領が発揮できるルアーではないでしょうか。



しかし、じゃあ僕はこれを友人に薦めるか?と聞かれれば、全く薦められません。

買おうという人がいれば「やめておけ」とまで言うかもしれません。


それは、「釣れる」と感じる良い部分以上に、悪い部分に目が行ってしまうからです。


僕はこの日、このルアーをたった一時間投げ続けただけですが、

たったそれだけで、明らかに欠陥と思われる点を2つ見つけました。



まず致命的なのは、「重心移動」です。

ハードルアーの中には遠投時の飛距離を稼ぐために、キャスト中とリトリーブ中で重心が変わる仕組みをもつものが多くあると聞きますが、

このプロップダーター110もその仕組みを採用しているようです。




…ところが、その仕組みが不完全なのか、

着水時点で、きちんと重心が移動してくれない場合が多くあります。

僕の体感では、二回に一回は重心移動してくれません。



そうなると、もうダメです。

そのキャストで魚が釣れることはありません。



頭が浮き上がる姿勢になるはずなのに、頭を水中に突っ込んでペラが水面から飛び出します。

そうなってしまうと、ルアーを巻いたところで姿勢は元には戻りません。


せっかく、絶好のポイントにキャストが決まった!と思っても、着水の姿勢を見てゲンナリとさせられます。


自分の技術が足りないせいで魚が釣れないのはしょうがないのですが、

技術と無関係なところで、ある意味、ルアーのそのときの機嫌によって魚の釣れる釣れないが決められてしまうというのは、

これは非常に理不尽な話だと僕は感じます。




そしてもう一つの欠陥、それはフックの取り付け位置です。



プロップダーター110はワンテンのお尻側のフックを取り外し、そこにペラを付けたようなルアーです。

よって、取り付いている残り2つのフックの場所はワンテンと変わりありません。


先に説明したように、このルアーの良いところは、

「食い気はあるんだけど少し疑心暗鬼になっている魚」に口を使わせることができる、という点に尽きます。



ところが、そういった魚がガバっとルアーに躍りかかってくるようなことはありません。

たいていは、ついばむような軽いアタックです。


そして、アタックした先にあるのは、フックではありません。

残念ながら、2枚のペラがあるのみです。



さぁ、ここめがけてアタックしてくれ!と言わんばかりにプリンと差し出したルアーのお尻には肝心のフックがない。

僕はこの1時間で、ペラのみをバイトして去って行かれてしまう瞬間を少なくとも5回は目撃しました。

それ以外に僕からは見えていなかったケースもあるでしょうから、重心移動さえうまく行けばかなりの確率でバスが寄ってきているのでしょう。

口を使わせる性能はあるんです、確かに。



このついばみアタックを引き出すことができるのが、このルアーの最大の持ち味なのですから、

ついばみアタックをきちんとかけることができるように、フックの位置を調整したうえでリリースすべきだったと思います。

せめて、バイトのうち半分、いや1/3でもかけられるようなフック位置なら、評価はガラリと変わっていたと思います。




よって断言しますが、このルアーを開発した本人は、このルアーの実釣テストをしていないと思います。

僕のようなド素人が、たかだか一時間試せばわかるようなことを、プロが分からないはずが無いからです。


そんなシロモノを果たして商品として売りだして良いのか。

メガバスは、かつて釣れようが釣れまいが「出せば売れる」黄金時代があったとも聞きますが、

これもそんな時代に誕生した負の遺産ということなんでしょうか。





バス釣りは、釣行時間に対してバスを触っていられる時間の比率が圧倒的に少ないものです。

よって、バスを触っていない時間でも気持よくキャストを続けられる、ということも、そのルアーのもつ立派な性能の一つだと思うわけです。



…このルアーは、それが全く欠けている。

投げるたびにイライラしていたのでは、釣りを続けられるものではありません。


だから、僕はこのルアーを人に薦めることはできません。





―しかし、惜しい。


繰り返し繰り返し書いているように、バスに口を使わせる性能はあるわけです。

あともう少し、せめて重心移動の欠点だけでも解消して売りだしたなら、

傑作トップウォーターとして、後年まで名を残したかもしれないのに…。



着水したら30cm巻いて止める。

このルアーはそれが全てです。


そこだけに着目して、その性能だけを尖らせることができたなら…。




もったいない、というのが、僕のこのルアーに対する印象です。



















…バシュッ!!!




バス


試すこと一時間、運良く針がかりしてくれました。



もう充分です。

たぶん、僕はこのルアーを二度と使うことはないでしょう。





7時過ぎ、早々に撤収することとした僕でした。





…ということで、釣行記なのかインプレという名を借りた只の文句なのかクレームなのか、

よくわからない文章になってしまいましたが、メガバスファンの方、ゴメンナサイ。


一応言い訳しておくと、僕は特にメガバスに対して思うところがあるわけではありません。

POP-Xは僕にとって無くてはならないルアーですし、ジャーキングの道を拓いてくれた95にも感謝しています。


ただ、プロップダーター110。

これは、ダメです。

これは販売に耐える品質のルアーとは言えません。






自宅に戻り、ルアーを入れ替えるためあらためて確認すると、タダ巻きでルアーが横倒しになってしまった理由もわかりました。




プロップ3



…ペラが2枚付いてますが、2つとも同じ方向に回転するようになっている。

これじゃまっすぐ引けないし、ジャークさせても右と左で動きが違うのも当たり前です。

こんな基本的な部分すら確認しなかった、ということなのでしょう。




重心を固定重心に変更して、ペラの動きに干渉しないようにお尻にフックを追加して、

片方のペラを反対方向に回転するようにチューニングできる技量が僕にあればなぁ…。


その時、このルアーは「パーフェクトプロップダーター110」として、生まれ変われるかもしれません。










ワンテン




…そして、今度こそのワンテンです。

3回パッケージを見なおして、念には念を入れた上での購入です。



95との違いについては、またそのうちじっくりと腰を据えて調べてみることにしよう。


プロップダーターとワンテンを入れ替えながら、そんなことを考えていた僕だったのでした。




いきなり釣りとは全く関係のない話題からで恐縮なのですが、

僕はお酒をたしなみます。


たしなみますというよりは、むしろ好みます。

好みますというよりは、こよなく愛しています。

つまり、さしあたって僕はいわゆるアルコール中毒症に羅患した重篤患者であると思って頂いてほぼ問題ありません。





そんなアル中バサーである僕にとって、会社の飲み会というものは実に居心地の良い空間なのでして、

バス釣りに全く興味のない部下や同僚に時間いっぱいひたすら釣りの魅力を語り続け、

辟易としている彼らの表情を楽しむというのが、ちょっとした僕にとってのレクリエーションでもあります。


そんな飲み会、できることならば毎日でも行きたいくらいなのですが、

さすがにバス釣りを趣味として覚えてからは、月に一回か二回程度の頻度で我慢せざるをえません。




バスを立てればお酒が立たず、

お酒を立てればバスが立たない。




僕にとって、このバランスが非常に悩ましい問題なのですが、

今回は、そんな悩みとは全く無縁であるはずの、とある友人との釣行のお話です。





―パパさん、ぜひ新川を案内してもらえないですかね。


僕が御願いをした相手は「リョウチパパ」さん。

前回の印旛水系大会で、見事に全チーム中唯一のチームリミットを揃え、準優勝に輝いた親子ペア、

そのお父さまの方です。


このリョウチパパさんチーム、リミットを揃えたのはなんと新川本流。

それもお父様の指示出しではなく、息子さんである「リョウチ」くんのプランであったと後で聞きました。



リョウチくん、若干15歳。

現役バリバリの中学生です。



建前としてはパパさんにお願いという形態を取らざるを得ませんが、

本音としては、ガイドをお願いしたいのは中学生のリョウチくんの方であるわけでして、

そんな僕の浅はかな思惑をパパさんはしっかりと汲み取ってくださって、

近いうちにリョウチくんを含めて、新川を一緒に釣行しようということになったのでした。




しかし、ここに新たな問題が発生します。




…車がない。





このところ、土日でも嫁さんが車を使う用事が多く、

釣りに使いたい僕と、家庭の用事で使いたい嫁さん、

カチ合えば僕が負けるのはわかりきっているわけでして、このところは大した抵抗もせずあきらめている僕です。



ならば、僕が取る解決策は一つ。

大会繋がりならば…、







―Westさん!


W「はい」




―ちょっと次の週末に僕のアッシ…、

もとい、リョウチくん親子と新川に行こうと思うんですが、ぜひご一緒しませんか!




W「その日は先約があるんですよね…」






…ガクッ



悪知恵はあっさりと拒否されてしまい、僕は万策尽きました。

やはり天は悪人を許さない。







W「…といっても、相手はタクさんなんですけどね。合流するかちょっと聞いてみましょうか」









…なんと!



やはり天は善人に味方する。


快くOKをくれたタクさんと迎えに来てくれるというWestさんに感謝しつつ、総勢5人での新川釣行が決定したのでした。









7月20日。

3連休の最終日です。




ただでさえ猛暑続きの中での連休最終日、バスのプレッシャーはピークに達しているでしょう。


八千代橋からやや上流に車を停め、パパさんは駐車付近でやってみるとのこと。

タクさん、Westさん、そして僕は早速リョウチくんに率いられ、リョウチくん自信のポイントだというヘラ台に向かいます。






…さて、このリョウチくんを除いた3人。

いっぱしにバサーを名乗っているにもかかわらず、バスを釣らないことで定評のある3人です。


言わば、はね返りバサー三人組です。

となり町まで名の響いた、札付きの問題児バサー三人組です。



すなわち、「それいけ!ズッコケ三人組」とそれを引率する担任教師、というイメージを思い浮かべてもらって概ね問題ないのですが、

この場合の三人組は中年男性であり、教師役が15歳の中学生であるという点において、原作とは大いに異なることに注意が必要です。



…ぞろぞろと目的のへら台に向けて移動していくズッコケ三人組と引率者。


何やら水量のある流れ込みとゴージャスなへら台が見えてきたところで、

なるほど、ここがポイントか、確かに良さそうだと皆が頷き合います。



…ところがハチベエ(猪突猛進、女好き)は一人、立ち止まらずにそのままズンズンと岸際の歩道を進んでいきます。


…コラー!どこに行くんだハチベエ!と先生が声を投げかけますが、聞こえているのかいないのか。



…まぁ放っておけばそのうち戻ってくるでしょう。

ハチベエ以外で釣りを始めることにします。






まずは見本とばかり、へら台に立った先生が、岸際のカバーに向けてライトテキサスを放り、さっそくバスを釣り上げます。



―おおー、さすが先生。


ひとしきり喝采の後、さぁ、では真似してやってみなさいと促され、ハカセ(理屈屋、メガネ)が指名されます。

ハカセはメガネをキラリと光らせると、

ゴソゴソとカバンを探り、ルアーを付け替え、先生と同じようにへら台に立ちます。


手にしたロッドはXH。

その先に付いているのはビッグベイトです。








…コラー!ハカセ!真似してやってみなさいと言ったでしょう!

―お言葉ですが先生、僕の理論では…、



そんな頭の痛くなりそうなやり取りの最中に、「通り過ぎてるじゃねぇか!」などと今さら喚きながらハチベエが戻ってきましたが、

もはや先生はハチベエにもハカセに目もくれず、最後の希望であるモーちゃん(まるまる、おおらか)に、

お前は大丈夫か、やれるか、と声をかけます。



「大丈夫だよー、先生」というモーちゃんからの頼もしい返事を受けて、ようやく安心した先生は自分の釣りに戻ります。

時々おおらかすぎるきらいはありますが、モーちゃんの穏やかで真面目な気質には全幅の信頼を置いている先生です。


…ハチベエとハカセは話にならないが、モーちゃんならきっと釣ってくれるだろう。













ハチベエ「ところでモーちゃんとこの会社って土日休みなの?ガハハ」

モーちゃん「部署によるけど基本は土日だよ。ウフフ」

ハカセ「バサーにとって、土日休みも平日休みも一長一短…、(キラリ)…む、そのリールはクロナーク」

ハチベエ「KTFスプールだ!ガハハ」

ハカセ「しかし右巻きとはいただけませんね。僕の理論では…」

モーちゃん「ハカセ、ひっくり返して無理やり左巻きにしちゃだめだよー、ウフフ」










…コラー!ズッコケ中年三人組!

しゃべくってないで釣りをしないか、釣りを!





…さて、一体誰がハチベエでハカセでモーちゃんなのか。

それはさして重要ではなく、重要なのはこの三人組を一箇所に揃えるとバスは釣れないという事実です。



このへら台周辺は、一帯では明らかに頭ひとつ抜けた良ポイントですが、

先生ことリョウチくんはこの場所を早々に諦め、それぞれ広範囲に分散して釣りをすることにしたのでした。









…ひとまず駐車付近まで戻った僕はパパさんに話しかけます。



―釣れました?

パ「ダメですね」




…む、これは子供だけ釣って大人が釣れないパターン。

大人の威厳丸つぶれパターンじゃないか。


…これはもう、大人の懐の深さを見せつけてギャフンと言わせてやるしかない。

リョウチくんが行ったことないようなポイントに連れていって、そこで釣ってみせるしかない。




―パパさん、花見上流とか行ったことあります?

パ「いやー、行ったことはありますけど、釣れる気がしないですよ、あそこ」



…フフン!

てことは、リョウチくんも似たような感想を持っているに違いない!



―いや、むしろ、今からでもそっち行ったほうが釣れると思いますよ。

ポイント案内しますから、行きましょう、ぜひ!





…行きましょう行きましょう、と無理やりリョウチくん親子を説得し、

いざ花見川上流へ出発です。


ここまで言い切ったのですから、これはもうプライドにかけて釣り上げるしかない。

なるほど、さすがビジ夫さんだ、さすが中年バサーは懐の深さが違うと小僧っ子に思い知らせるまで帰れないではないか!



もはや何を目的とした釣行なのか、主旨を置き忘れた5人は20分後には花見川上流の岸に立っていました。








―…この時間帯ならこっち側が釣れますから!

5人で釣り出来るようなスペースはないですからね!はいじゃあリョウチくんそこ!パパさんはそっち!

Westさんはあっちで僕は向こうに行きますから!





ちゃちゃっとポイントを割り振り、僕は日の当たるシャローに陣取ります。


プレッシャーの高い花見川上流。

魚の付き場所さえわかれば、むしろリアクションを狙ったほうが結果が早いことも多い場所です。




岸際を回遊する見えバスは僕の中では釣れないバス。

狙い目は少し沖のカケアガリ周辺か。









クランクを投げます。




沖の深場は底を取らず、カケアガリに近づいてきたところでチョコンとクランクを底に触れさせる。


一瞬、バランスを崩すクランク。


…ガン!!




…やっぱりいた!





そら見たことか、これが僕の懐の…、


…あれ?ダメダメダメ!浮いてくるな、そんなところで浮いたら…!







「バシャア!」





…バレちゃうでしょうに…。




バラす瞬間を目撃していたらしいタクさんに、一言「クランクでした」と言い置いて、

しばらく同じ攻め方を継続しますが後が続きません。



…さすがに天才揃いの花見上流バス。

早速見切ってきたか。





…そのポイントを後にします。






少し下流側に進み、立ち木が水面までせり出しているポイント。

オーバーハングとなっているポイントにクランクを放り込みます。


…着水したらしばし放置して、唐突に高速で巻く!







…ゴッ!








バスバス




…ヨッシャアアアアアア!




チビだけど、なんとか釣れた。

いや、それでも一匹は一匹。

これで大人の面目が保てた。


…やれやれ、気苦労をかけさせるわい…、とクランクを外そうとすると、



不意に。











…ビチビチビチッ!!!!



突如大暴れするバス!










…グザッ






えっ?、











・・



・・・










…ギャーーーーーーーーーーーーース!!!







バスが暴れた反動で、バス持ちを逃れたまさにその指を、外し途中だったクランクのフックが貫いています!


―ヤバイ!早く抜k…





…ビチッ!ビチチッ!


―イダッ!イダダッ!





…お前!わざと!やってるだろっ!


激痛に耐えながらまずはバスを外してリリース、

ついでクランクです。




…ああ、やっぱり、カエシまでいっちゃってる…。

これはもう、やるしかない。


プライヤーを握りしめて、気合一発!


















…ギャーーーーーーーーーーーーース!!!














…うう、散々な目にあった。





…大丈夫ですか?と心配そうに声をかけてくれるリョウチくん。


―ありがとう、大丈夫。

いいかい?ハードルアーで魚を釣ったら、面倒でもプライヤーを使わないといけないよ。

生き物が相手だからね、事故が起こったら大変だから。



…こんな風に。






大人の存在感を見せつけて、この日は納竿となったのでした。

…もちろん、反面教師として、です。






…あれ、今日はそもそも何のために新川に行ったんだっけ?

目的を見失った挙句のこの体たらく。


…オトナのバサーが皆こんなだと、変な誤解をしないでくれたら嬉しいなぁ。


3人組