↑DIYしたニキシー管風ホログラム時計 末尾にある動画もご覧ください
擬似透過ディスプレイ
「ホログラムで時計をつくる」だとか「透過ディスプレイ」だとかと、大げさなタイトルですが、実際は「ホログラム」ってよくわからないので、気恥ずかしいかぎりです。
今回こしらえた時計は、「疑似」のつく「ニキシー管時計」の一種です。しつこくニキシー管時計の話で恐縮です。
レトロモダンな表示器であるニキシー管を使った表示器は、LEDに取って代わられ今では手に入れることがかなり難しくなっています。稀少価値とサイバーパンクな雰囲気で結構人気があり、替わるものとしてLEDやアクリル板を光らせニキシー管を模した時計がつくられているくらいです。
以前、当ブログでLEDを用いたニキシー管もどきの自作単管時計を紹介した際、次のように述べたことがあります。
疑似ニキシー管時計には、小型のLEDディスプレイを使いニキシー管の画像を映し出すもの、アクリル板に刻んだ文字をLEDランプで光らせるものの2つ以外にも、透過ディスプレイを使えば、両者の中間的な雰囲気のものがつくれるのではと。
■ペッパーズ・ゴーストで疑似透過ディスプレイ
しかし、本物の透過ディスプレイは高価ですし、液晶画面のバックライトをはがして透過ディスプレイにするのもうまくできる自信はありません。以来2年ほど経ちます。
今回、ペッパーズ・ゴーストと呼ばれる錯覚を利用した古典的なホログラムの手法を使って、疑似的な透過ディスプレイを設けることで、ホログラム時計をつくることにしました。
ペッパーズ・ゴーストというのは演劇で用いられた手法だそうで、舞台の上に大きなガラスを、図では舞台に向かって左側の端を手前に、右端を奥に45度の角度に設置した場合、舞台の照明が明るいとガラスが透けて正面の舞台奥までが良く見える一方、舞台に向かって右側の客席からは見えない位置に人を立たせて、舞台奥の照明を落とし右側のスペースの照明を明るくすると、ガラスが鏡のように反射して舞台に人が現れて見える、照明を切り替えるごとにまさに幽霊が現れたり消えたりするわけです。
■透過ディスプレイを使ったホログラフィー時計の仕組み
↑疑似透過ディスプレイを使うホログラム時計のしくみの図に誤りがありました。お詫びし訂正いたします。
ホログラム時計の透過ディスプレイの仕組みは、先述のペッパーズ・ゴーストに習い、液晶ディスプレイを水平に置き、その上に45度の角度で手前に傾けたガラス板(あるいはアクリル板、硬質ビニル樹脂の板)をかざすことで、液晶画面の光を90度の角度で反射させて、横正面から見えるようにした、まさに疑似透過ディスプレイです。
今回作成するホログラム時計は、透過ディスプレイが一つだけの単管時計なので、時刻は時分の4桁分を4枚の数字画像を順番に映し出すことで表示させることになります。こちらはRspberry Pi Zeroに実行させます。
なお、反射させた画像は、左右が逆になりますから、時刻を示す数字画像はあらかじめ左右を反転させたものを用意します。
構造がわかりやすい実際の写真を次に示します。
↑透明板を透過ディスプレイとして実現した自作ホログラム時計
■透過ディスプレイと円筒形ガラス管とのミスマッチ
ニキシー管は真空管に似て本体が円筒形のガラス管の中に封入されでいますから、ホログラム時計も少しでもニキシー管に似せるため、円筒形のガラス管使うことにしました。
ガラス管は、以前LEDディスプレイで疑似ニキシー管時計を作製した時、百均で購入した予備
があったのでよかったのですが、ガラス管に執着したことで少々困ることになりました。
一つは、ガラス管の内径が3.6cm、1.3インチの液晶画面は対角線が3.302cmなのですっぽり収まって好都合でしたが、筒の長さが7.2cmあり、内径に比べて長すぎることです。液晶画面が映し出す画像の大きさはせいぜい2.4cm四方、ガラス管の4分の1ほどしかなくて残り4分の3はなにも映らないのは見栄えがよくありません。
もう一つは、透過ディスプレイ代わりの透明板−今回使用したのは硬質塩化ビニル樹脂の透明板−を、円筒形のガラス管の中に斜めに差し込むため、ガラス管の壁の曲面にそうように楕円形にする必要があったことです。
↑透明板が目立ちがちの自作ホログラム時計
四角い透明ボックスならば透明板も四角くてよく、透明板の端がボックスと接する箇所は正面から見ればボックスの外枠と重なって目立たず、透明板があるなんて気付かないのですが、円筒形のガラス管は壁面が曲面で枠と重なり合うなんてなく、壁面の何もないところに中の楕円の透明板の縁が描く曲線が浮かび目立ちます。見え見えの奇術を見ているようなもので興が削がれそうです。
楕円の透明板を引き伸ばしてガラス管の入り口から底まで達するようにすれば、気持ち透明板の縁が目立たなくなりますが、透明板の傾きが45度でなくなりそれ以上となります。その分透明板に映った画像が引き伸ばされて大きく見え、また入射角が浅くなる関係で反射した光が45度のときの水平より上向きになるのでしょう、斜め上からでも見えやすくなります。
同時に歪みも生じています。透明板に映った画像は上下に引き延ばされるだけでなく、上部にいくほど下部より画像の横幅が縮んで見えます。透明板の傾きが違えば、液晶画面の各点から発する光が到達する距離に違いができ、遠方は小さく見えるということにでもなるのでしょうか。上方ほど小さくなることから、画像が少し奥側に倒れ掛かったようにも見えます。光学関係は門外漢なので、間違っていたら御免なさい。
ちなみに上から見下ろす位置関係の場合は、上下を入れ替えてLEDディスプレイを下向きに、透明板を上向きに置く方が見やすいかもしれません。
加えてに、円筒形のガラス管を使ったことによると思われるのは、画像の色が反射してあちこちがやたら光ることです。
この他、透明板に映し出されるが画像が、ガラス管の中ではなくガラス管の向こう側に見えてしまうのがなんとも惜しいところです。今のところ理由はわからず対処のしようがないのが残念です。
透明板を使いガラス管でできたホログラム時計は、視野角が狭いなどの制約があり実用的ではありません。しかし、ガラス管の向こうでボーッと数字が光る様はなかなか趣があります。
最後になりましたが、3DCGホログラムも可能です。ホログラム時計の動画(GIFアニメ)を添付しておきます。
















