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virt_flyのブログ

フライトシミュレーターソフトのFlightGearで仮想飛行を楽しむブログです。

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↑イギリスのサイトから手に入れたFlightGearの世界のSu-27

 

思えば、中国の航空機ってFlightGearではなかなか見かけませんね。最近では国産の戦闘機も作られるようになっているそうですから、残念です。趣味を同じくする中国の仲間のみなさんに奮闘いただきたいものです。

 

画像は、イギリスのサイトで見つけたSu-27をFlightGearで飛ばせてみたもの。Liveryは中国人民解放軍空軍の塗装にしてみました。中国では、Su-27は今でも主力機のひとつです。離陸には、”}”キーを押してエンジンスタートさせ、スロットルを開きます。その後、機体が動きだすまでしばらく時間がかかります。ブレーキはもちろんはずします。

 

さて、中国の戦闘機にふれたのも、実は先頃アメリカが想定する米中紛争シミュレーション、いわゆるエア・シー・バトルをテーマとしたペーパーバックを読んだからです。

 
沖縄・日本本土が主戦場! 米国が想定のシミュレーション

 

「米軍と人民解放軍 米国防総省の対中戦略」をタイトルとする講談社現代新書を読んで驚いたのは、米中で紛争が起こった際に、中国の攻撃に対して米軍の退避から反撃までの間の時間稼ぎが日本の自衛隊に与えられる任務となり、もっぱら琉球列島や西日本を戦場として、過酷なたたかいが繰り広げられるということにあります。

 

防衛大学校総合安全保障研究科終了などの著者の経歴を見て、集団的自衛権に反対する立場の人ではなさそうですから、批判も苦言、懸念も控え目のような気がしますが、日本国民にとってはたまったものではありません。

 

というのも、著者自身が述べているように、米中が全面通常戦争に突入するようなシナリオが現実的なものとは思いにくいのですが、もし偶発的に戦闘が始まっても中国本土への攻撃は限定的なものに抑えられ、あるいは著者自身も言うように日本が見捨てられることがないともかぎらず、悲惨な目に合うのは日本だけということになりそうだからです。
 

自由だなんだ言っていても国益でしか動かないのが米国であることは、資源を持つイラクやリビアには軍事行動をとっても、朝鮮には動こうとはしないことをみても明らか。また、市場としての中国の魅力は日本の比ではなさそうですから、いつでも日本は守ってもらえると考えるのはどうでしょう。日本の存在価値はどうやら不沈空母にありと思えてなりません。

 

軍事的にこうしたシナリオが描かれたのは、中国の「A2/AD」能力への対抗のためのようです。「A2/AD」という戦い方は、戦車に戦車、空母に空母というようなこれまでの既成概念を打ち破り、「空母という高価で貴重な兵器を、ミサイルやサイバー攻撃という安価で手軽な手段によって無力化する」手法だそうです。

 

著者の言うように、中国のSu-27が自衛隊のF-15より優秀かどうかは知りませんが、少なくともミサイルや航空機による中国の飽和攻撃には、いかに優秀なミサイル迎撃システムやイージス艦があっても、またたくまに打ち破られることは必至なようです。米空母や哨戒機が後退し、制空権や制海権を失うことも考えられます。
 

絶望的なたたかいを強いられる自衛隊、戦闘が激しくなればなるほど国民や国土が被る被害は拡大するであろうことを思えば、東アジアに平和の枠組みをつくることこそ大事な気がします。

 

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↑FlightGearの世界のガダルカナル島ホニアラ国際空港

 

負けるのがわかっていたのに開戦した軍の無責任体制

 

 ショートランドを後にし、一気にガダルカナル島に向かうことにします。

 

 ガダルカナル島は、第2次世界大戦でも有数の激戦地となったところであり、日本軍の作戦上の失敗に加え、物資の補給が十分に行えず、飢えとマラリア感染による病に苦しめられ、多くの将兵が斃れたことから、「餓島」とまで称されることになったことが知られています。

 

 日本軍のミッドウェイ海戦での敗北とこれに続くガダルカナル撤退で、太平洋戦争は転換点を迎え、以後日本軍は坂をころげ落ちるように加速度的に敗北を重ねていくことになりました。Wikipediaを見ていても、その後の日本軍の戦いは、劣勢であるとはいえ場当たり的でとても作戦とは言えぬお粗末な印象を受けます。

 

 そもそも、ルンガ飛行場の建設がほぼ完成の時に、予期せぬ米軍の上陸で奪われ、その後ヘンダーソン飛行場として米軍の反攻の拠点とされるという失態も問題ですが、艦隊決戦で決着がつくと妄想した連合艦隊司令部に軍令部も引きずられ、米国艦隊を引きずり出すための米豪遮断という戦線拡大を行い惨憺たる敗北を喫することになったわけですから、帝国海軍の責任は重大でしょう。

 

 手一杯の中国からガダルカナルへ兵を割いて送らされた陸軍も、えらい目にあったものですが、負い目がありますものね。もともとが頑強な中国の抵抗に手を焼き、援蒋ルート遮断や石油など資源確保の必要という太平洋戦争開戦の大元をつくったのは陸軍とも言えますから。

 

 開戦3ヶ月前の図上演習でも日本の負けという結果が出ていたそうです。それなのにどうして戦争が止められなかったのでしょう。

 

 以前、NHKで「海軍反省会」というドキュメントを放送していました。内心異論があっても口には出せず、みなが雰囲気に流され、開戦への動きはとめられなかった、と軍令部の元軍人達は語っていたそうです。番組では、特攻についても家族には作戦のうちにも入らないと否定しながら、軍としてはのめり込んでいく様子、戦犯裁判では第2復員省内で密かに対策が練られ、現場の実行者に責任をなすりつけ、上部に責任が及ばぬよう関係者を逃すまでした様子なども、明らかにされていました。

 

 軍中枢のなんと無責任なこと。そのために自国民にも多大な被害をもたらしたというのに。

 

 番組では同時に、こうした無責任が今日の日常社会にも見られることに注意を喚起していました。自身の中にも長い物には巻かれよの思いがないか自問してみなければならないと思いましたが、一方、昨今のわが国で起きた大きな事故でも、誰も責任をとらないですまされることが度々あって不条理を感じます。

 

 巨悪は許され、真面目に生きようとする者が酬われぬような社会は、病みすさんできてもおかしくないのでは。日本人の倫理欠如に拍車がかかることがないように願わないではいられません。

 

追記)

 

 負けることがわかっていた戦争をなぜとめられなかったか、戦争のプロたちの無責任体制というあまりのことに気をとられて、現代の無責任社会をつい嘆いてしまいましたが、戦争をストップさせるという点では、よく考えてみるとまだ問題の一部しか解明されていません。

 

 戦争のプロたちが、負けるとわかっていたのに抗えなかったとするなら、開戦への動き、世の中を戦争に向けて押し流していった力はどこからきたのか、が不明です。植民地解放などとにわかに信じることはできません。韓国を併合し、中華民国と戦争をしたのはなぜか、戦争の真の原因をさらに探る必要がありますね。

 

 南太平洋の旅は、一旦終了します。

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↑FlightGearの世界のショートランド諸島

 

かつて日本軍の泊地、水上機基地も

 
 ブーゲンビル島の間近にあるショートランド諸島にやってきました。

 

 先の大戦時に日本軍はショートランド島に上陸、占領し、島の南東部とマグサイアイ島、ポポラング島に挟まれた水域を泊地としました。

 

 ガダルカナルの戦いでは、この泊地から多くの駆逐艦が出撃したそうです。飛行機に関心のおありの方は、この地に水上機の基地が設けられていたことをご存知でしょう。ガダルカナルまではラバウルから距離があるので、航空機が出撃して空戦を行うにはかなりきつく、そのため飛行場のいらない水上機の基地がポポラング島に設けられたものです。

 

 いくら二式水戦や零式水上観測機が優れているといっても、しょせん大きなフロートを着けた水上機ですから、日進月歩の戦闘機に太刀打ちできるわけがありません。零式水上観測機にいたっては、機銃は7.7mmの貧弱なもの。複葉の観測機までが戦闘に投入されたのですから、損耗の激しさは想像に難くありません。

 

 米軍がブーゲンビル島の戦いで、飛行場奪取でなく、はなから飛行場は建設でのぞんだことを思うと、違いが大きすぎます。米軍はニュージョージア島で飛行場奪取に苦しんだことから、日本軍のようにジャングルの中を進み敵との接近をはかって失敗するようなリスクを犯しませんでした。物量豊富で技術をいかす力もあり、かしこさもそなえたアメリカに勝つのは至難です。

 

 画像は、FlightGearの世界のショートランド諸島です。手前がピルメリ島、その先がポポラング島、左上がマグサイアイ島、奥がショートランド島。垂直尾翼の上あたりの水路が、元の泊地。