南太平洋の旅(6)ーガダルカナル島 | virt_flyのブログ

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↑FlightGearの世界のガダルカナル島ホニアラ国際空港

 

負けるのがわかっていたのに開戦した軍の無責任体制

 

 ショートランドを後にし、一気にガダルカナル島に向かうことにします。

 

 ガダルカナル島は、第2次世界大戦でも有数の激戦地となったところであり、日本軍の作戦上の失敗に加え、物資の補給が十分に行えず、飢えとマラリア感染による病に苦しめられ、多くの将兵が斃れたことから、「餓島」とまで称されることになったことが知られています。

 

 日本軍のミッドウェイ海戦での敗北とこれに続くガダルカナル撤退で、太平洋戦争は転換点を迎え、以後日本軍は坂をころげ落ちるように加速度的に敗北を重ねていくことになりました。Wikipediaを見ていても、その後の日本軍の戦いは、劣勢であるとはいえ場当たり的でとても作戦とは言えぬお粗末な印象を受けます。

 

 そもそも、ルンガ飛行場の建設がほぼ完成の時に、予期せぬ米軍の上陸で奪われ、その後ヘンダーソン飛行場として米軍の反攻の拠点とされるという失態も問題ですが、艦隊決戦で決着がつくと妄想した連合艦隊司令部に軍令部も引きずられ、米国艦隊を引きずり出すための米豪遮断という戦線拡大を行い惨憺たる敗北を喫することになったわけですから、帝国海軍の責任は重大でしょう。

 

 手一杯の中国からガダルカナルへ兵を割いて送らされた陸軍も、えらい目にあったものですが、負い目がありますものね。もともとが頑強な中国の抵抗に手を焼き、援蒋ルート遮断や石油など資源確保の必要という太平洋戦争開戦の大元をつくったのは陸軍とも言えますから。

 

 開戦3ヶ月前の図上演習でも日本の負けという結果が出ていたそうです。それなのにどうして戦争が止められなかったのでしょう。

 

 以前、NHKで「海軍反省会」というドキュメントを放送していました。内心異論があっても口には出せず、みなが雰囲気に流され、開戦への動きはとめられなかった、と軍令部の元軍人達は語っていたそうです。番組では、特攻についても家族には作戦のうちにも入らないと否定しながら、軍としてはのめり込んでいく様子、戦犯裁判では第2復員省内で密かに対策が練られ、現場の実行者に責任をなすりつけ、上部に責任が及ばぬよう関係者を逃すまでした様子なども、明らかにされていました。

 

 軍中枢のなんと無責任なこと。そのために自国民にも多大な被害をもたらしたというのに。

 

 番組では同時に、こうした無責任が今日の日常社会にも見られることに注意を喚起していました。自身の中にも長い物には巻かれよの思いがないか自問してみなければならないと思いましたが、一方、昨今のわが国で起きた大きな事故でも、誰も責任をとらないですまされることが度々あって不条理を感じます。

 

 巨悪は許され、真面目に生きようとする者が酬われぬような社会は、病みすさんできてもおかしくないのでは。日本人の倫理欠如に拍車がかかることがないように願わないではいられません。

 

追記)

 

 負けることがわかっていた戦争をなぜとめられなかったか、戦争のプロたちの無責任体制というあまりのことに気をとられて、現代の無責任社会をつい嘆いてしまいましたが、戦争をストップさせるという点では、よく考えてみるとまだ問題の一部しか解明されていません。

 

 戦争のプロたちが、負けるとわかっていたのに抗えなかったとするなら、開戦への動き、世の中を戦争に向けて押し流していった力はどこからきたのか、が不明です。植民地解放などとにわかに信じることはできません。韓国を併合し、中華民国と戦争をしたのはなぜか、戦争の真の原因をさらに探る必要がありますね。

 

 南太平洋の旅は、一旦終了します。