
我慢を強いてどうするの?
このところ何かと飛行機の話に事欠きませんが、またまた航空会社のサービスが話題になっています。
9時間も飛行機に乗っているというのに、アレルギーのある人に朝食として出されたのは1本のバナナ。人によるとはいえ、バナナ1本では空腹を満たせない人が少なくないことでしょう。かつては高級果物だったのかも知れませんが、今の私だって、エテ公じゃあるまいに、うまそうにバナナなんそ食ってられるかい、と内心は思ってしまいそうです。
格安航空でもないのにと、激怒した乗客の言い分はもっとも、さっそくANAがバナナのみのグルテンフリーを含め量を増やすよう軽食内容を検討すると、反応したことは大いに歓迎されるべきと思います。
ところが、これをなぜか喜ばしく思わず、当該英国人乗客を非難する人がいるのだから不思議です。
この乗客は大食漢のようで、出発直後の夕食時には特別食では足らず通常食の提供も求めて食べ、朝食でもバナナでは足りないと抗議してチキンソテーの追加を受けていたそうです。このことをとりあげ、嘘つきだ、バナナ以外にも食事は出されていた、アレルギーだというのも怪しいと、ひどい悪行雑言が浴びせられています。
違うでしょう。文句を言った客だけ特別扱いするのは差別だと責め立てるのであればまだしも、ANAがグルテンフリーの朝食として誰に対してもバナナ1本でことたれりと考えていたことはまごうことなき事実であり、食事を追加提供してもらったくせに客が文句を言うのはけしからんと語るのは、問題のすりかえです。
飛行機嫌いの私には、乗客が要求すれば食事を追加してくれるシステムがあるなんて、これまでついぞ知らぬことでした。それが本当かどうかは別として。少なくとも今回のケースでは抗議を受けたくらいですから、食事の際に追加の有無をCAが尋ねていなかったことは確かでしょう。
前の晩の夕食の量が不満だった客には、気を利かして翌朝の食事に配慮があれば、さすが「おもてなし」の国の航空会社と賞賛されたかもしれません。今のご時勢、そこまでは求めないにしても、なんらかのルーチン化や食事の量の見直しは欠かせないと思われます。
我慢するのは美徳かもしれませんが、我慢を押し付けるのはどう考えても美徳ではありません。我慢を強いることを当然視するような考えが幅をきかせるようでは、悲しいかな日本の美徳が失わていくのもやむをえないのかもしれません。
て言うか、利用者に不利益になることもかえりみず、企業の気持ちを忖度し、おもねる発言をして何の得があるのでしょう。もしかして、やらせ? それとも、人を詰ることでようやく心の安定が保てる類? 何か、サイテー!
どうにも、理不尽な感が否めず、ついつい筆を滑らせてしまいました。
自身は、怖がりというか金もないんで、飛行機に乗ることはないでしょうからーだからフライトシミュレーションしてるんですー、食事に何が出されようが関係のない話でした。
おもてなしの心を言うんであれば、人の体型を見ただけで、他の人より多目に料理を盛って出してやるというのは、いかがなものでしょう。メタボが気になる人、周囲の目が気になる人には、ありがた迷惑なことです。いや、ごめんなさい。太った自分の責任であって、八つ当たりしてはなりませんでした。m(__)m




