↑フライトシミュレーターのFlightGear上で飛行するB-2
トランプ大統領の「力こそ正義」の暴挙
アメリカのトランプ政権が、イランの核施設を突如爆撃しました。
■現代版「悪の枢軸」=プーチン、ネタニヤフ、トランプ
もともとのことの発端は、ガザ地区。
ハマスによって仕掛けられたとはいえ、ガザ地区に対するイスラエルの攻撃はパレスチナの人々に対する民族浄化というべき過酷なもので、トランプ大統領もガザ地区からパレスチナ人はでていくようにすすめ、あからさまなイスラエルのネタニヤフ政権を擁護するものでした。
これでは、ネタニヤフも頭に乗るばかり。ハマスを支援しているとはいえ、直接イスラエルを攻撃しているわけでもないイランに、ネタニヤフのイスラエルが空爆を敢行したことは、「力こそ正義」と言わんばかりの所業に思えます。
おそらくトランプ大統領の頭の中は、西部劇さながらの「力こそ正義」の思いでいっぱいなのでしょう。
ウクライナに譲歩を迫るトランプは、まさに弱いものは強いものに従うべきと考えているのでしょう。国際関係をディールのように扱われたのではたまったものではありません。
反対デモに軍隊を差し向け、自分の誕生日に軍事パレードを実施させるなんて、まるで独裁者のようなトランプがプーチンと仲が良いのも、独裁者同士気心が知れるからなのでしょう。
まさに、プーチン、ネタニヤフ、そしてトランプこそ、現代版「悪の枢軸」です。
イランとアメリカとの間の核合意から一方的に離脱したのは第1期のトランプ政権でした。アメリカにイランの核施設を攻撃する大義などあろうはずもありません。
■「力の信奉者」への屈服
こんな暴挙を可能にしたのは、西欧「民主主義」諸国が「力には力で対抗」の立場とるようになり、まさに「力の信奉者」へ屈服したからに他なりません。
今アジアで、中国に対抗しつつも平和の枠組みのなかで解決する努力を積み重ねてきた諸国に、トランプ政権がGDP5%の軍事費を要求してきました。アジアにも「力の信奉」を押し付けようというのでしょう。
「力の信奉」にもとづく軍備拡張競争の帰結は、「やられる前にやれ」です。相手は必ず攻めてくるを口実に軍備を増強するわけですから、論理的にも相手より有利なうちに相手をたたけとなることは必定。必ず戦争となるということです。
攻める方も攻められる方も、上級国民にかわって戦争に動員されるのは一般民。悲惨な目に合わないためには、国を超え一般民同士、争いを拒み、平和を求めることが何よりも大切ではないでしょうか。
画像は、アメリカによるイランの核施設攻撃に使用されたのと同じステルス爆撃機ノースロップB-2をフライトシミュレーターソフトのFlightGear上で飛行させたスクリーンショットです。