
ミステルを再現する試みに少しでもリアルさを期すなら、子機やドリーの切り離しだけでは済ませず、ドリーにロケットブースターを取り付け、ドラッグシュートが開くようにしなければならないでしょう。
ロケットブースターは、3Dモデリングソフトにて壷様のブースターを作成し、パーティクルシステムで思いっきりスモークを出させれば、参考にした記録映像にそっくりです。
他方、記録映像にみるドラッグシュートは、それを開くことが離陸の契機かと思われるくらい、ほとんどドリーが地表から浮き上っていないうちに、しかも開くというより放り出されてほどけたような感じ。時たま危ないことにドリーがもんどりうって転がる様子を見ても、ドリーに積まれたパラシュート様のものは、離陸後切り離したドリーをソフトランディングさせる落下傘というより、切り離したドリーが機体にぶち当たらないよう急ぎ引き離すための、先ほどから言うようにドラッグシュートとみなして間違いなさそうです。そうなると参考にしたい、あるいは手に入れたい3Dモデルもやはりパラシュートでなくドラッグシュートないしはブレーキシュートということになります。
ところが思い当たるロッキードSR-71のブレーキシュートは、全開状態のドラッグシュートが単に開い
たまま表示されるだけで、実際映像とはかなり違和感をおぼえます。結果的には、落下傘が広がる様子まで再現しているOV-10ブロンコの落下傘兵を参考に、強引にドラッグシュートを再現することにしました。
たまま表示されるだけで、実際映像とはかなり違和感をおぼえます。結果的には、落下傘が広がる様子まで再現しているOV-10ブロンコの落下傘兵を参考に、強引にドラッグシュートを再現することにしました。
問題になったのは、ドリーの3Dモデルとドラッグシュートの3Dモデルを一体化し1つのacファイルにした手抜きのため、垂直方向に移動する落下傘を水平方向にのびるドラッグシュートに書き換えることになり、そのせいかドラッグシュートの位置が開きはじめと後とでZ軸方向に若干下降する感じ、時にはよくみると開き始めのドラッグシュートが機体に接触してしまっている有様ですが、いたしかたない。
OV-10のダウンロード
OV-10のファイルはFlightGearの米国のサイトあたりからダウンロードすればよいのですが、ここではすでに手元にあるCVS版を参考にしました。
OV-10のファイルはFlightGearの米国のサイトあたりからダウンロードすればよいのですが、ここではすでに手元にあるCVS版を参考にしました。
ドラッグシュートの3Dモデル
ドラッグシュートの3Dモデルは、$FG_ROOT/Models/Geometry下のparachuter.acより、パラシュートの部分だけを利用。水平に寝かせドリーの3Dモデルと一体にしたchariot2.acをあらたにもうけます。
ドラッグシュートの3Dモデルは、$FG_ROOT/Models/Geometry下のparachuter.acより、パラシュートの部分だけを利用。水平に寝かせドリーの3Dモデルと一体にしたchariot2.acをあらたにもうけます。
chariot2.xml
同じ$FG_ROOT/Models/Geometry下のparachute.xmlファイルを参考に、ドリーのchariot.xmlにEXTRACT部とINFRATE部(注記参照)を書き加え、chariot2.acに対応するchariot2.xmlファイルをあらたにもうけます。ドリー切り離し前のchariot.xml対するもの。
submodels.xml
OV-10の落下傘兵のかわりがミステルのドリーに該当するので、そのままに。ただしドリーのxmlファイルのパス指定の部分は、chariot2.xmlに変えます。
同じ$FG_ROOT/Models/Geometry下のparachute.xmlファイルを参考に、ドリーのchariot.xmlにEXTRACT部とINFRATE部(注記参照)を書き加え、chariot2.acに対応するchariot2.xmlファイルをあらたにもうけます。ドリー切り離し前のchariot.xml対するもの。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<PropertyList>
<path>chariot2.ac</path>
<animation>
<name>Trolley</name>
<object-name>axeCA1</object-name>
<object-name>axeCA2</object-name>
<object-name>roueCA</object-name>
<object-name>roueCG</object-name>
<object-name>roueCD</object-name>
<object-name>roueCG.001</object-name> ←車輪の追加
<object-name>roueCD.001</object-name> ←車輪の追加
<object-name>armature</object-name>
<object-name>parachute</object-name>
</animation>
<animation>
<type>material</type>
<object-name>axeCA1</object-name>
<object-name>axeCA2</object-name>
<object-name>roueCA</object-name>
<object-name>roueCG</object-name>
<object-name>roueCD</object-name>
<object-name>roueCG.001</object-name>
<object-name>roueCD.001</object-name>
<object-name>armature</object-name>
<object-name>parachute</object-name>
<property-base>sim/model/livery</property-base>
<texture-prop>texture2</texture-prop> ←親機と異なるドリー専用のテクスチュアを指定
<texture>texture2.png</texture>
</animation>
<animation>
<name>Trolley</name>
<object-name>axeCA1</object-name>
<object-name>axeCA2</object-name>
<object-name>roueCA</object-name>
<object-name>roueCG</object-name>
<object-name>roueCD</object-name>
<object-name>roueCG.001</object-name>
<object-name>roueCD.001</object-name>
<object-name>armature</object-name>
<object-name>parachute</object-name>
</animation>
<!--<animation> ←この部分はコメントアウトします。
<type>select</type>
<name>Trolley</name>
<condition>
<equals>
<property>gear/gear/position-norm</property>
<value>1</value>
</equals>
</condition>
</animation>-->
(略)
<animation>
<type>spin</type> ←追加した車輪を回転させる記述。roueCD.001も同様に。
<object-name>roueCG.001</object-name>
<property>gear/gear[1]/rollspeed-ms</property>
<factor> 30 </factor>
<center>
<x-m> 1.8 </x-m>
<y-m> -1.458 </y-m>
<!--<z-m> -2.180 </z-m>-->
<z-m> -4.230 </z-m>
</center>
<axis>
<x> 0.000 </x>
<y> -1.000 </y>
<z> 0.000 </z>
</axis>
</animation>
(略)
<model>
<path>Aircraft/ME-262/Models/effects/rocket_smoke.xml</path> ←ロケットブースターに煙を。
<offsets>
<x-m> 3.0 </x-m>
<y-m> 0.0 </y-m>
<z-m> -3.65 </z-m>
<roll-deg> 0.000 </roll-deg>
<pitch-deg> 0.000 </pitch-deg>
<heading-deg> 0.000 </heading-deg>
</offsets>
</model>
<!-- doragchute --> ←以下でドラッグシュートが開く様子を再現
<!-- EXTRACT -->
<animation>
<type>translate</type>
<object-name>parachute</object-name>
<property>sim/time/elapsed-sec</property>
<offset>0</offset>
<factor>3</factor>
<max-m>5</max-m>
<axis>
<!--<z>1</z>--> ←垂直方向の落下傘を水平方向のドラッグシュートに書き換え
<x>1</x>
</axis>
</animation>
<!-- INFLATE -->
<animation>
<type>scale</type>
<object-name>parachute</object-name>
<property>sim/time/elapsed-sec</property>
<offset>0</offset>
<!--<x-max>20</x-max>
<y-max>20</y-max>
<z-max>1</z-max>
<x-factor>15</x-factor>
<y-factor>15</y-factor>
<z-factor>1</z-factor>-->
<x-max>1.2</x-max> ←垂直方向の落下傘を水平方向のドラッグシュートに書き換え
<y-max>10</y-max>
<z-max>10</z-max>
<x-factor>1.2</x-factor> ←垂直方向の落下傘を水平方向のドラッグシュートに書き換え
<y-factor>10</y-factor>
<z-factor>10</z-factor>
</animation>
</PropertyList>
注記)ドリーのドラッグシュートは、あまり開かないように数値を小さくしました。
submodels.xml
OV-10の落下傘兵のかわりがミステルのドリーに該当するので、そのままに。ただしドリーのxmlファイルのパス指定の部分は、chariot2.xmlに変えます。
ミステル起動用_mistel.xml
ミステル起動用の_mistel.xmlは何ら変更しません。
ミステル起動用の_mistel.xmlは何ら変更しません。