MARCとミルベゼ 2日目 | ミルベゼ 横山千晶オフィシャルブログ Powered by Ameba

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バイオリニスト横山千晶のブログです。
mille baisers(ミルベゼ)というユニットを組んで活動しています。

12月11日
朝9時ごろに起きた。
それからバイオリンの弦を替えて、昨日のリハーサルの録音を聴きながら少し曲のおさらいをした。
MARCからメールがきて
お昼頃にロビーに集合しよう!ということになった。

私がホテルのロビーに着いたときにはすでに小久保くんとMARCは2人で話していて、ペダルなどを用いた音作りについて話していた。

MARCのアコーディオンはMIDIシステムが使えるから、足元のペダルやスマホで操作して自由に音を変えたり作ったりできる。

彼の音楽の表現力の豊かさには、そういった音作りへの情熱と研究熱心なところが出てるよねって思った。

MARCは『ちあきはバイオリンをアコースティックでしかやらないの?』って聞いてきた。

だから私は、バイオリンの音を変えたりするのあんまり好きじゃないんだ〜って言った。

そしたら『あなたはあなたのやり方でそのままでもちろん大丈夫だけど、もしアナザーストーリーがあるとすれば、ペダルを使って音作りをしてみることはすごく音楽の幅広がって良いと思うんだけどな〜!まぁいいけど!笑』的なことを言ってた。

その日以来、小久保くんとMARCがペダルとかエフェクター使う組で私だけアコースティック組っていうのをネタとしてイジってくるようになって、それがウケた。

ホテルを出て
どこに行きたい?って聞いたんだけど、
『君たちを信用するからどこかへ連れて行って!』ってめっちゃニコニコ笑顔で言われて

奥さんのお土産に着物(おそらく浴衣)と息子のお土産にコマを買いたいと言うので
とりあえず浅草に連れて行った。

そしたら『あ!ここ来たことある!』って言われた。笑

いちおう軽く散歩した。
観光客向けの浴衣(なんか生地が安っぽくてダサい)が何着か置いてあって、これ買わなくて良いの?って聞いたら

『なんか観光客向けっぽくて違うんだよな〜。もっと観光客が買わなそうなところで買いたい』と言っていた。

『自分は観光客じゃなくてミュージシャンだからね』ってなぞの理由をふざけて言っていた。

コマは買わないの?と聞いて
木で作られたおもちゃのコマをいくつか見せたんだけど、すべて違うみたいで

どんなのがほしいの?って聞いたら

コマを指で回す仕草から、思いっきり引っ張って回す仕草に変わってそこで小久保くんが『コマはコマでもベイブレードを欲しがっている』ということに気付いた。

めちゃ納得した。
フランスでもベイブレード流行ってんだね。笑

浅草にいるとき結構のどの調子が悪化してて声が出しづらくなっててすごく心配だった。
薬局に行ってのどぬーるスプレーを教えてあげたら使ってみるって言って、それを持ってレジに並んでたから外で待ってたんだけど、薬局から出てきたらめっちゃ笑ってて『どうした?!』って聞いたら
『自分が買おうとしたやつよりも、こっちのほうがよく効きますよって言われて倍くらい高いほうを買わされた!マーケティングだ!』って言って爆笑してた。

私たちは、観光客向けではない浴衣をゲットするため銀座に移動した。

移動中とても大切な音楽の話をした。
オリジナル曲で1曲複雑だからやるのをやめた曲があって、それのことについて質問された。
『あの曲はもう二度とやらないの?それともアレンジし直してこれからもやるの?』
と聞くので『これからアレンジをまた考え直してまたやるよ』と答えた。
そしたら
『難しい音楽はジャズとかの人はよく分かるけど、何も知らない人でも口ずさめるようなシンプルなメロディの音楽を作ることはもっと大変でもっと大切なことだと思う。自分はそれのちょうどいいところを目指して作曲してるんだ。大切なのはダメだったからってその曲を諦めないで、何年かかってもいいから何度も何度も繰り返し音を出してコードとメロディの違和感がある部分はとことん研究してアレンジ加えるべき。』ということを言っていた。

MARCの作曲のコンセプトとミルベゼの作曲のコンセプトが同じだったことにめっちゃ感動した。

ジャズ出来る人は難しい曲でも楽しめるけど、何も知らない人が聞いても口ずさめて楽しめるような音楽がMARCのゴールだ!と後日ハッキリ言っていた。
MARCは私たちの新曲やオリジナル曲のことをすごく考えてくれていて、後日一緒にコードとメロディの違和感について考えながらアレンジしてくれた。やらない曲のことまで心配してくれてんのが信じられない。
本当に音楽と向き合うことを大切に大切にする人なんだよね。私たちにもその大切さを伝えたくてすごく気にかけてくれてるのが伝わった。

そして、浴衣ですが
1軒目はやはり浴衣は売ってなくて、この時期はどこを回ってももう浴衣はないと思いますよ。と言われた。

でもダメ元でもう1軒に行ってみたら
浴衣が売っていた!!

MARCはめっちゃ喜んでた。
私が奥さんと同じくらいの身長だったので代わりに試着して何着か見せてあげた。

そしてお気に入りの1着をゲット!嬉しかった!

そのあと回転寿司に行ってみたいと言ってたから築地のすしざんまいの回転寿司に行った。

でもこの時間はお客さん少ないからネタを回してなくて意味なかった。
でも仕方ないからそこで食べた。

板前さんがMARCのために頼んだ寿司をちょっと先からレーンに乗せて流してくれたので回転寿司気分は少しは楽しめた模様。

味はすごく美味しかったみたいでとっても気に入っていた。MARCが板前さんにフランス語で『すごく美味しい!』ととびっきりの笑顔で話しかけるので、板前さんもMARCのことを気に入ってサービスでミニチュアお寿司をいくつか作ってくれた。

この人はまわりの人を笑顔にするし、まわりの人に可愛がられるタイプの人なんだろうなと思った。

演奏してるときの雰囲気と違って少年のようにはしゃぐのでこちらも見ていて飽きなかった。

そのあとビックカメラのおもちゃ売り場でベイブレードをゲット。
ベイブレードを購入するMARCは私にとっては非常にシュール。憧れの世界で活躍するミュージシャンが、日本のビックカメラで一緒にベイブレードを選んでいる。



そのあと、Appleへ。
いくつかコードを買ってた。

店員さんとやたらと長く話し込むし、たくさん冗談を言って笑わせていた。
お店を出たあと『Apple shopの店員さん(あとケータイショップ的なとこの店員も)はクレーム言ってくる客が多くてストレス溜まる仕事だから、たまには自分みたいな客が彼らを笑わせてあげることが大切なんだよ』と言ってた。

そのあと
ボールペンを買いにitoyaへ。
四色ボールペンに興味津々でお土産に4本くらい買っていた。

そしてジョバンニミラバッシ(ピアニスト)からメールで銀座の山野楽器にある自分のCDを、訳あって1種類買い占めてきてくんない?という依頼が。

それを丁寧にやってあげるMARC
MARCをパシるジョバンニ
ウケた

そのあともたくさん買い物したり散歩して、ホテルに戻った。


1日中思いっきり遊んで楽しかった。
MARCも『今日はすごく良い日だった。いい買い物もできて、たくさん冗談を話してたくさん笑ったね。』と言っていた。

体調だけが心配だったけど。
この1日ですっかり距離が縮まった気がして嬉しかった。明日は緊張せずに楽しめるなと思った。
そんなこんなでホテルまで送って解散。

2日目 お わ り