『杉田敏のビジネス英語』から最新の語彙、
トレンドについて紹介するシリーズ、
2025年春号からです。
fashionably late (ファッショナブルに遅れる)という
フレーズはいい意味なのでしょうか?
ブランコが説明してくれます。(p.48)
Again, that's an old-school concept.
Once, hosts expected guests to arrive at least 15 minutes late.
If you showed up on time,
it was considered rude.
To be fashionably late meant arriving a bit after the stated time
to align with social norms.
old-school 古風な、時代遅れの
concept 考え方、概念
align with ~と一致する、調和する
social norm 社会的な規範
<訳>
それも、古い考え方です。
かつてホストは客は少なくとも
15分遅れてくるものだと思っていました。
時間通り来たら失礼だと見なされていました。
ファッショナブルに遅れるというのは、
社会的な規範に合わせて、
指定された時間より少しおくれて到着する、
という意味でした。
ちなみに電子版「ジーニアス英和辞典」では
fashionably lateは
「(注目を集めるために予定より)少し遅れて」となっています。
それからshow upは
「《略式》<人が>[会などに]現れる、来る(appear)[at, for]
◆予定より少し遅れて来る場合などによく用いられる」となっています。
小説などで出てきたら、用法をチェックしたいですね。
「沖縄時間」という言葉がありますが、
日本各地で○○時間と呼ばれるものが
あるのではないでしょうか。
「ファッショナブルに遅れる」のは地方限定ではなく、
古い考え方のようです。
時間通りだと失礼になるとは、徹底していますね。
大学に入学した頃
「アカデミッシュ・フィアトル・シュツンデ」という言葉を教えられました。
(たぶん法学の教授から)
電子版小学館「独和大辞典」を引いてい見ると
das akademisch Viertel:
大学の15分(講義などが帝国より15分遅れて始まること)
とちゃんと載っています。
遊びも勉強も15分遅れ!
(「シュツンデStunde (時間)」付きで覚えていましたが、
いらなかったようです。)
長年大阪の公立高校で英語を教えていました。
最後に勤めた学校では、
チャイムが鳴ったらすぐ授業を始められるようにと、
休み時間が終わりに近づくと
校歌のメロディーが流れ始める仕組みになっていました。
教師も休み時間の最後まで休んでないで
早めに出動しろというわけです。
その校歌というのが、
いかにも現代音楽の作曲家に依頼しまし
たという感じの曲で、
何度聞いても好きになれず、
気分はドナドナ、だよなあとよく思っていました。
昔はチャイムが鳴ったら、
おもむろにお茶を一口飲んで職員室から出発する、
でもよかったんですがね。