たまに社会人などに

オススメの英語の学習法を尋ねられることがあります。
今や英会話教室も英語教材もあふれかえっていて

どれがいいのか正直よく分かりません。

経験的にいうとなると、

私は長らくNHKラジオの語学番組派です。

定期的に放送があるので継続しやすいのと

個人レッスンなどに比べると安い、というのが理由です。

(外国人と直接会話するのが面白い、

という人もあるでしょうが、

自分にあった方法を見つけて下さい)

しかし、一番好きだった杉田敏先生と

遠山顕先生の番組はもう終わってしまいました。
それでも、放送終了後『杉田敏の現代ビジネス英語』と

『遠山顕のいますぐ使える英会話』が

3ヶ月毎発行のムック本として刊行され続けています(NHK出版)。

いわゆるDLブックというやつで、

ラジオ放送とほぼ同内容の音声がダウンロードできます。

またNHK出版のウェブサイトで

無料で音声を聞くこともできます(期間限定)。

https://nhktext.jp/sugita2024

(ビジネス英語の場合)
特に遠山先生の軽妙なトークは聴いていてとても楽しい。

それだけではなく、

なかなか辞書をひいても分からない

ニュアンスについて教えてもらえるのが

貴重だと思いますが、それはまたの機会に。

毎日1レッスンずつ週6回聴くとして、

『ビジネス英語』の方は4週間分、

『今すぐ使える』の方はだいたい3週間分です。

もっともビジネス英語は週3回の放送だったので、

放送ベースでは倍の8週ともいえますが。

タイトルから誤解されそうですが、

『杉田敏の現代ビジネス英語』はけっして

商談で使えるフレーズを教えてくれる、

といった内容ではありません。

Alex&Alexというグローバル企業のニューヨーク本社で

従業員たち数名がよもやまの話をするという、

いわば雑談集なのです。

とはいうものの、雑談を侮るなかれ。

そこに取りあげられているトピックは、

アメリカの最先端企業に勤めるような

教養あるおとなが関心を抱くテーマです。

そして、読み進めていくうちに、

さまざまな考え方を許容しつつも、

ベースとなる良識がどのようなものか

じわっと伝わってきます。
 

語学的にはGreat Resignation(大量退職時代)とか

 Great Shuffle(大再編の時代)といった

時代の動向を象徴するような語彙などを

教えてもらえる点がたいへんありがたい、と思います。
 

難易度は6段階で2番目に難しいC1です。

英検1級、準1級、大学受験の教材としても使えます。
そしてレッスンの最後にはおまけのように

QUOTE...UNQUOTEという名言コーナーがついています。

ときどき思い出したようにビジネスマンにも

教養が必要、などと言われたりしますね。

古典文学や、偉人伝などを読まなければ

名言を拾えないだろうと考えると、

教養への窓口とも言えるコーナーです。
 

さて、今日は第16代アメリカ合衆国大統領

リンカーンの言葉をお送りします。

(2024年秋号51頁参照)
Nearly all men can stand adversity,

but if you want to test a man's character,

give him power.
 

たいていの人間は逆境に耐えられるが、

その人柄を試したければ、権力を与えてみればいい。
 

私はパワハラ問題で失職した

兵庫県の斎藤知事を思い浮かべました。

ヤフーニュースでは

  兵庫県の斎藤元彦知事が26日、Xを更新。

この日、失職し出直し選挙を行うと会見で発表したが、

そのことをつぶやいた投稿に

驚きの10万いいねがつけられている

(27日午前10時30分現在)。

だそうです。
あいつぐテレビ出演で、

知事が逆境に耐えている姿を見て

応援したくなった人がきっとたくさんいるのでしょう。

亡くなった方はテレビに映ることもなく、

だんだん忘れられているのでしょうか。

対立候補が誰と誰が出るかも分かりませんが、

出直し知事選で斎藤さんが再選される可能性も

あるのではないかという気がします。

リンカーンの言葉と順序が逆で 

 

 

 

権力を与えられて人柄を露呈した人物が逆境に耐えている
というのが現状だと思います。

この先も県政の行方に目が離せません。
わたしは県民ではありませんが。