アヴィニョン②ローヌ川、対岸の街へ | PARISから遠く離れていても…

PARISから遠く離れていても…

わが心の故郷であるパリを廻って触発される数々の思い。
文学、美術、映画などの芸術や、最近では哲学についてのエッセイなども。
時々はタイル絵付けの仕事の様子についても記していきます。

 

アヴィニョン滞在2日目はぶらぶらと

旧市街散策でもしてみようか。

昨日マグダラの洞窟&ゴッホの療養院の

メインイベントも無事終了したし

あとは世界遺産の歴史建造物を眺めたり

時間があれば市内の美術館巡りなどいいかも。

ホテルから遠くても1キロ圏内だしね。

 

我ながら珍しくぶっつけ本番で行くことにした。

 

ホテルの朝食いちばん乗り~♪

 

 

天気はというと、ご覧のようになんとも雲行きがー

怪しくてもいいからさ、どうか雨よ降らないで。

 

そんな思いでまず向かった先はここ。

 

ユネスコ世界文化遺産の「アヴィニョン教皇庁」

 

 

アヴィニョンと言えばここを抜きには語れない。

何と言っても歴代の教皇がローマから移り住んだ宮殿。

とは言えべルサイユ宮殿の豪華絢爛とは程遠くまるで「要塞」

すでに入り口付近では見学待ちの団体さんの列が。

 

で、私は語らずに写真1枚撮っただけでスルー。

大きすぎて横に長すぎて引いても全部入りりゃしない。

(歴史に興味ある方は御自分で調べてね)

 

 

 

教皇庁前広場では、曲は忘れたけど

一人哀愁ある音色でラッパを吹く人が。

思わず聞きほれてしまった。

 

 

プチトランに乗れば旧市街の見所をスイスイと回れるらしい。

 

 

次に向かったのは……

 

<アヴィニョンの橋の上で🎵>の歌と踊りで有名な

「サン・べネゼ橋」

 

 

はい。ここも見逃し厳禁、もちろん世界遺産に登録され

スルーするなんて信じられないと誰かに怒られそう。

だけどやはり外から写真に収めただけで失礼。

 

 

そんなに急いでスルーし続けていったい何処へ行くの?

って声が聞こえてきそうだけど

サン・べネゼ橋をこうして後にする頃には

頭の中に次の計画が閃いていたというわけ。

 

 

一面とは言い難いラベンダー畑の向こうに

見えるサン・べネゼ橋に背を向け

 

エネルギーそのものの権化のような

糸杉の向こう側を目指して歩いて行った。

 

 

そこには対岸へと続く一本の橋が架かっていた。

 

 

(因みにサン・べネゼ橋は途中で切れている)

(何度も言うけど歴史に興味ある方は御自分で調べてね)お願い

 

 

橋の入り口まで辿り着くと

覚悟を決めて歩いて渡ることにした。

ある時間までに辿り着きたい場所があったのだ。

 

でもいったいどのくらいかかるのだろう?

橋の向こうにあるのは対岸の見知らぬ町。

バスだと20分。電車は本数も少なく不便そうで

下手すれば往復時間だけで日が暮れてしまう。

明日はPARISへ向かわなければならないのに。

 

歩けばかなりの距離がありそうだが

それでもそのほうが確実に思える。

 

1時間位は覚悟する気で歩き始めた。

昨日のハードな山登りも同様こういう時こそ

自転車なしで歩き専門の普段の生活が物を言うのかも。

 

エドワード・ダラティエ橋の途中で教皇庁方面を振り返る。

 

 

 

二車線の両脇に一応歩道は整備されている。

行き交う人の姿も疎らでクルマの通行量も多くはない。

 

 

最初の橋を渡る。

これはセーヌじゃなくて「ローヌ川」

遠くに小さく見えるのがサン・べネゼ橋。

 

 

川のある街が好きだ。

海でも湖でもなく川の流れる街。

そういえばひとつ前のブログに書いた

御岳渓谷のさらさらとした渓流を思い浮かべる。

川が好きなのはきっと

辿り着く先があるからかもしれない。

緩やかだったり急だったり停滞しているようだったり

或いは途中幾つかに分かれたりしても

最後には必ず一つの場所に行きつくはずだから。

 

その流れを変えることはできないし

そこがどんな場所かは想像するしかない。

大きな命という渦に取り込まれ

永遠に生き続けるのかもしれない。

 

 

しばらくいくと川が途切れた。

 

ローヌ川の中州にあるバルトラス島

(PARISで言うならサンルイ島やシテ島)

 

 

植物が繁茂する他は何も見当たらない土地。

どこまでも真っ直ぐ続く道をひたすら歩き続ける。

 

 

そして、中州を渡り切ったと思うとまた川が見えてきた。

 

 

もちろんこれもローヌ川。

 

渡り始めて間もなく安堵の気持ちが込み上げてきた。

対岸がすぐ向うにもう見え始めているではないか!!

「あと、もう少しだ」

私の心はもう見知らぬ対岸の街への

期待や思いで一杯になった。

 

メモ2つ目になる橋の名は「Pont du Royaume」

中州のバルトラス島と対岸の街を結ぶ橋で

エドワード・ダラティエ橋の延長となる。

 

 

無事、橋を渡り切る。

 

対岸の街の名は『ヴィルヌーヴ・レ・ザヴィニョン』

 

舌を噛みそうな名前だが、どうか覚えてほしい。

 

時計を確かめると30分ちょっとだった。

想像したよりずっとずっと早くに到着チョキ

この分なら余裕で間に合いそうだ。

情報よりも自分の勘に頼って正解だったこと

体験して初めてわかることもあることに改めて納得。

 

 

橋を渡ると川沿いの緩やかな坂道を上って行った。

ほとんど一本道なので道に迷うこともなかった。

 

 

実はぶっつけ本番と言いながらも

日本で事前に一つだけ予約を入れていた場所があった。

 

イタリア料理のレストラン「バンビーノ」

 

アヴィニョンでの思い出の一つに

対岸のローヌ川が見えるレストランでランチをしたい!!

調べるとなかなか評判が良さそうだった。

 

 

店内を外から眺めた様子。

高台にある窓際の席のすぐ前にローヌ川が眺められる。

 

 

 

イタリア料理といってもごくごくカジュアルな感じ。

ピザが評判だということだが

自分の苦手なウナギがメインのものを

注文してしまい避けて食べる羽目に。

 

 

さて食後はレストランの前の一本道を上って行った。

 

「フィリップ美男王の塔」

 

 

アヴィニョンの川岸からもよく見えるこの堅牢な建物は

例のサン・べネゼ橋の往来を見張る監視塔だった。

(ということは13~14世紀、橋はまだ途切れずにいたわけか)

 

だが塔には登らずにもっと上の方を目指す。

そこからの道はかなりハードだった。

私がまず目指したのは本物の要塞である。

そこへ至る道はだんだんと狭くなり

石畳の急な上り坂が容赦なく続いた。

歩いているのは自分の他に見当たらない。

 

やはりその間の写真が一枚もないのは

それどころではなかった証拠なのだ。

 

 

ようやく城壁と建物の入り口らしきものが見えてきた。

 

 

 

 

 

 

 

振り返るとかなり高くまで上ってきたことがわかる。

 

 

 

 

「サンタンドレ要塞」の案内マップ

 

 

 

 

巨大過ぎる門に圧倒されつつ、入り口を入っていく。

 

 

 

 

この急な石畳の道をさらに上へ上っていく。

あの看板の場所がたぶん内部への入り口のはずだ。

 

 

(続く)

 

 

ベル次回は素晴らしい内部の様子と庭園からの眺めを

ご紹介する予定です。

 

 

 

 

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