(前編)4度目の正直?Alain Vaghタイルギャラリー | PARISから遠く離れていても…/サント・ボームの洞窟より

PARISから遠く離れていても…/サント・ボームの洞窟より

わが心の故郷であるパリを廻って触発される数々の思い。
文学、美術、映画などの芸術、最近は哲学についてのエッセイも。
たまにタイル絵付けの様子についても記していきます。

  今回の旅の中心となるカルチェ・ラタン散策に、アレーヌ(古代ローマ遺跡/lリュテス闘技場 )に隣接するホテルを選んだのには理由があった。

 といってもこの遺跡に特別な興味があったというものではない。(ホテルの窓から広々としたアレーヌや街の景色を眺めるということは魅力だったが)

 一言でいうなら、ホテルの面するこのモンジュ通り(Rue Monge )が自分が訪れたいと思う多くの場所へのアクセスにとても便利であるということなのだが、その目的の場所の一つに例のタイル店があった。

 ずっとブログを読んで頂いている読者の方なら覚えているかもしれない。

 今回はその続きの話である。

 

 右初めての方はぜひこちらの記事から→ アラブ世界研究所の見える場所にて 

 

 パリ到着日の夕は明日からの散策に備えて休息をとった。

  ただ近所のパン屋やスーパーの場所の確認と翌朝の朝食の買出し、それにメトロのカルネの手配だけはやっておいた。

 翌日滞在2日目は前回のブログにも書いたようにソルボンヌへ。(その他訪れたオデオン座やサン・シュルピス教会などについてはまた後日に)

 パリ滞在3日目の午前は、週2回すぐそばのモンジュ広場で開かれる朝市に出かけ、いったんホテルへ戻って荷物を置き小休止をした。

 それから午後3時頃に再びホテルを出てアラブ世界研究所から目と鼻の先にあるその場所へと向かった。

 

 

 今ではここはパリへ来る度に必ず訪れる恒例といってもよい場所である。だが何故かいつも店のドアは閉まっていた。(最初に訪れてから10年の月日が経っている )

 店が閉店したなら仕方ないと諦めもしたろうけど、前回2014年に訪れた時は店の看板はまだ健在でシャッターが降りていた。

 昨年ホームページを覗いたら『若きアーティストの活躍のための場として10月再オープンに向けて働きかけている』とあったので今回こそはと内心期待するところもあったのである。

 前回はそういう理由で一時的に店を閉めていると判明した訳だが…だが最初の時も次の時もシヤッターは降りていないにもかかわらず店のドアが閉まっているというのは何故なのか?

 

 

 

とにかく再オープンしていることを願うだけだ。

もしシャッターが降りたままだったら仕方がない…

でもドアが閉まっているだけならば今回はホテルからも近いし

滞在している間に何度か訪ねてみたらそのうち開いている日に出合えるかもしれない

 

 

ヒマワリ

 

 

 モンジュ通りを下っていきセーヌ川方面へ。

 途中からアラブ世界研究所の建物が右にある通りへ曲がりしばらく歩くと看板が見えてきた…。

 道路を隔てた先に見えたのがこれである。

 

 

  

 

 『あっ、やっているみたいだ!!シャッターも降りていないし…』

 小躍りしそうになる心をいったん抑えてしばし看板を見つめる。

 『Vagh氏の店であることは間違いないのだけど、何かが違うようだ』

 

          

           こちらは前回2014当時の看板

                   下差し

  

 

 通りの向こう側に渡ってみた。 

 店の前まで来てそれははっきりしたが、私はドアに手をかけた。

 それはく呆気なくスッと開いた。 (一体今まではなんだったのか )

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最初にこちらを向き私を迎えてくれたのは大胆な後ろ向きのミニスカートの女性。

 その足元で仰向けに横になりこちらを向いている女性の視線。

 その女性たちの大胆なポーズに息を呑んでいると――

 

                  

                 ヒマワリ  ヒマワリ  ヒマワリ

 

 「Bonjour!」

 そう声がして奥の空間から私の前に姿を現したのは1人の女性だった。

 

 

                                               ― 続く ―

 

 

 

 

よろしくお願いします

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