ダンナが修業時代に勤務していたのは、東京にあった（今はもうありません）老舗の同業者でした。
大物顧客も大勢抱えていたこのお店では、社長さんが毎月のように出入りの営業さんたちを集めて宴会をしていたそうです、ちなみに費用はすべてお店持ち
単に宴会がお好きな方だった……ことも大きいとは思いますが、それにしても太っ腹な話ですよね
それを見ていたダンナは、単なる宴会にとどまらず、複数の会社の営業さんたちが集まっていろいろな業界ネタを語り合うことに、興味を持っていたとのこと
ですから、自分が経営者となってから、是非とも同じような機会を作りたいとずっと考えていたのでした。
もちろん、うちのような零細企業に毎月宴会を開催する余力などありませんから、ダンナが実行したのは「新年会」です。
最初に開いたのはもうずいぶん昔のことで、確か初めてのときは地元の居酒屋で、参加してくれた営業さんは３人でした。
その後、営業さんたちがもう少し来やすいようにと場所を名古屋に移して、何年かは名古屋のお店で開いていました、参加者も徐々に増えて、１０人を超えたこともありました。
最終的には、お気に入りのレストランができてしまった（ワガママを聞いてもらえる上に、名古屋と比べて圧倒的にリーズナブル）せいで、会場はまたうちの店の近所に戻りましたが、駅から近くて行きやすい場所です
日にちも、他の地方から出張で来られている営業さんたちのために、名古屋で開催される業界の新年会の翌日に設定しています。
参加者は毎年大体７、８人で、いい感じで続けてきたのですが……。
コロナのせいで、急に開催が叶わなくなってしまいました
営業さんたちも（何しろタダで飲食できるわけですから）、結構楽しみにしてくれていたのに、まったく残念なことです。
コロナの渦中は当然ですが、昨年は、迷った末に断念。
そして今年、ようやく４年ぶりの再開にこぎ着けることができました
けれど、４年の間に営業さんの顔ぶれはかなり変わってしまい、変わっていなかったのは２人のみ。
うちの商品から撤退されてお付き合い自体がなくなった会社もあるし、もっとも長く来てくれていた担当さんが昨年末で交代されたり、いろいろでした。
その中で、今回の会に参加してくれたのは４人です。
先代からの長いお付き合いがある会社も、前任者とはとても親しくさせていただいていた会社も、今の営業さんにはアッサリお断りされました
もちろん勤務時間外のことですし、それぞれ事情がおありだと思うので、断られたからといって、その営業さんに何か含むところができたわけでは、決してありません。
で、来てくださった４人のうち、２人は以前から継続の方で、過去にも何度も参加してくれています。
残り２人のうち１人は、まだ交代したばかりでなんと初対面でした。
ですから、この方はちょっと溶け込みづらそうにしておられたけれど、盛り上げ上手な方がいてくれて、おかげさまで会は楽しく進行しました
お料理を取り分けなくちゃという意識が先走り、デザートが来るまで写真をまったく撮り忘れていたわたしは、間抜けすぎますが……
それにしても、同業他社の営業さんと個人的に話ができる機会って、そうないんじゃないでしょうか
ダンナが開催にこだわるのも、まさにこれが大きな理由です。
実は、わたしも若い頃営業の仕事をしていたことがあるのですけど、もしわたしだったら喜んで参加したでしょう。
ヘタレですが、人見知りが激しいわけではないんです、わたし。
人と話すのは大好きですし、会社の名前を背負って仕事上で会う方々ならば、常識的なお付き合いもできます。
重ねて言いますが、仕事に対する考え方の違いはあるし、本当に都合がつかなかったのかも知れないので、不参加の営業さんたちを非難する気は毛頭ありません。
だけど、せっかくちょっとその辺では味わえないシェフの美味しいお料理と、飲み放題のお酒（とソフトドリンク）がタダなのにな～
シラフではなかなか引き出せない業界裏話も毎回聞けて、すっご～く面白いですし
一度参加してくれたら、絶対また来る気になると、思うんですけどね。
さて、来年はどうかなぁ