エゴイスト/高山真(浅田マコト)
友人が同名の映画を観て、とてもよかった(要約)と言っていたので
それならまずは原作を、と読んでみた
著者の高山真さん
小学館のプロフィールより抜粋
東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業後、出版社で編集に携わる傍ら、エッセイストとして活躍。
著書に『恋愛がらみ。不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』(小学館)
『羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界』(集英社)
『愛は毒か 毒が愛か』(講談社)など。
2020年没。
コラムニスト、エッセイスト、編集者として活躍されたという高山真さん
映画の話を聞くまで高山さんのことは知らなかった
「エゴイスト」は
高山さんが2012年に「浅田マコト」名義で発表した自伝的小説で
2020年にお亡くなりになってから1年後
「高山真」名義で復刊されたとのこと
本がとても良かった(要約)
ので、著者の高山さんのことを知りたくなった
ご本人の画像は、お顔をご著書で自ら隠されているものや
モザイクをかけたものしか見つからず
徹底して顔出しは避けていたのかな
高山さんのブログを見つけた
「推定6人の読者の皆様」
憎い(良い意味で)表現をされる方です
自らに向き合って、身を削る思いで書いたであろうただ1冊の小説本
生涯で、こんな本を遺せたことはとても意味のあることに思う
読み終わっても、言葉や場面が幾度となく蘇る
◇以下ネタバレします
はじめの一行からひきこまれる主人公浩輔の世界
田舎に帰る、それだけのため、わざわざ高い服を買う。
こういう簡潔で内容ぎっしりの一文
すごいなと思う
何度も推敲したのかな
すっと書いたのかな
主人公には田舎がある
今は別のところに暮らしている
高い服を買える
高い服を着た自分を見せたい気持ちがある
高い服ははったりに使っている
ということが分かる
だけじゃなくて
何となく、幸せではないのかもしれないということまで
エディ-スリマンが手がけていたディオール
アン-ドゥムルメステールのジャケット
ドルガバのtシャツ
グッチのジャケット
映画の中ではこれらが映像化されているらしい
浩輔の鎧
ハイブランドの鎧
を鈴木亮平が着る
龍太は、僕が読んでいる途中で取り上げられてしまった本の続きを持っている男だった。
続きを持っていることが後付けの理由だとしても
どうしても惹かれて
少しかすれた、張り上げる術をとうの昔に忘れてしまったような声
電話越しの声の描写
浩輔が初めて聞いた龍太の母の声
様々なことを連想させる
僕と父と龍太は、みんな違う人間で、みんなおんなじだ。
僕の母と龍太の母は違う人間で、みんな同じだ。
大事なんだから、しょうがない。しょうがないから、やるしかない。
生きていれば、しょうがないことってある
みんな同じ
みんなある
僕の父は言った。
「しょうがないだろう」と。
父の言葉はどうしようもなく正しい。
こう生きるしかない。
しょうがないんだよ。
生きるしかない
遺されたものは
「今からすぐ、俺んちに来い」
このくだりは号泣
本当にひとの気持ちを思いやれる友人の存在
そばにいる、というとてつもないやさしさ
どうしてぼくは、先に死んだ人に謝るような生き方しかできないんだろう。
しかできない
自分でしばっている状態から抜け出せない
周りの誰にも聞き取れないだろう、小さな声で、龍太の母親が僕に語りかけていた。
周りの誰にも聞き取れない、という配慮と
そこから生まれる親密さ
恋人を見送るための場所で、もう、恋人を悼むためだけに涙を流しているのではない自分は、
どうしようもなく愚かで不謹慎だと思った。
けれど、もう止められない。
えぐられた部分を満たしてくれたのは、夢見ることさえ罰当たりだと思っていたものだったのだから。
しかたない
生きていると進んでいく
子供が、薄く印刷された手本の上をなぞって漢字の書き取り練習をするように、僕は仕事をして、食事をして、眠った。
薄く印刷された手本の上をなぞるように
時間をこなしていく
とてもよくわかる
似た者同士、「ちょっと」ってもんをつなげていけばいいじゃないですか
ちょっとだけならつなげられる
龍太が死んでから洗えなくなった自分の部屋の枕カバー
ああ、実体験なのだなと思う
映画のプレミア上映会でのトーク
このYouTubeをみて、ますます映画を観たくなる
松永大司監督のインタビュー記事
映画もぜひ観に行きたい
映画「エゴイスト」のオフィシャルサイトはこちら↓















