死にがいを求めて生きているの/朝井リョウ | VIKI(びき)のブログ

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死にがいを求めて生きているの/朝井リョウ

 

 

 

 

 

「螺旋プロジェクト」という

8作家による限界突破コラボらしい

他は未読

 

 

 


3つのルールに従って、古代から未来までの日本で起こる「海族」と「山族」の闘いを描く

「小説BOC」1~10号に渡って連載された、8作家による壮大な文芸競作企画

とのこと

 

 

 

面倒くさそう、よく引き受けたよねーなんて思ってしまったけど

縛りがあるのも、やりがいあるのかな

 

 

 

なぜ引き受けたか

伊坂幸太郎さんに誘われたから!らしい

 

伊坂さんは、枷がある仕事はけっこう多く

何もないところから「好きなこと書いて」というより

「こういう条件でやってみて」と言われたほうが

よし、その枠組みの中でなんとか読む人をギャフンと言わせられたら! 

と思えると

 

朝井さんは、小説の最後の部分を書くとき

「ああ自分はいま、噓をついてる!」という気持ちが強くなってしまうという

 

 

 

そんな二人の対談が読める記事

 

 

 

 

 

 

 

ナンバーワンになるために競争して脱落する辛さではなく、オンリーワンになれと言われた先の何もない地獄のほうが、私には心当たりがある

 

 

 

キーワードは「抱かなくていい罪悪感」

 

 

 

 

 

 

 

このインタビュー記事読んだら

シーソーモンスターもすぐ読みたくなった

https://ddnavi.com/interview/529258/a/

 

 

 

 

タイトルみてすぐに思い浮かんだのは

人生論/亀井勝一郎

 

同士、いるかな

 

 

 

 

 

◇以下、本の話(ネタバレします)

 

 

 

 

 

 

とても大切な人なんですね、なんて、決して質問形式ではないけれどそれ以上の情報を引き出したいという気持ちが丸わかりの言い方をしてしまったのは、なぜなのだろう。

 

「情報を引き出したいという気持ちが丸わかり」

こういう言語化、朝井さんの魅力

 

 

 

母が、舌の上であらゆる選択肢を転がしながら、

自分自身を傷つけることなく相手には正しく意味が伝わる言葉を選びとろうとしていることがよくわかる。

 

言葉を選ぶ時間の描写も独特

 

 

 

「あ、うん」

心の声は、一文字だって言葉にはならない。

一洋は、猛烈に、今の自分をすごくすごく嫌いだと思った。

 

雄介に、物言えない自分

 

 

 

よく知らない人たちの中にいるというだけで、これまでずっと仲良くしてきた智也が、よく知らない人に見える。

 

あるある

 

 

 

本人は意識していないだろうが、あらゆる局面での競争に勝ってきたという生物としての自信が全身から漂っている。

 

「生物としての自信」

生命力に満ち溢れた人を突き放すように俯瞰で見つめる朝井さん

ご自身はそうではないのだろうか

 

 

 

全盛期を過ぎたSNSには若い人間は寄り付かなくなり、そこには周囲に喧伝したいことで両手がいっぱいの同世代しか残っていない。

 

喧伝したいことで両手がいっぱい

 

 

 

弓削も彼らと同じように太ってきているが、それは蓄えるべきものを蓄えてスーツが似合うような貫禄が出てきたわけではなく、好きなものばかりを周囲に並べた結果、幼さが物質化して体にこびりついてしまっただけだ。

 

幼さが物質化

 

 

 

髭の似合わない少年のように細い顎は、歯ごたえのある経験を飲み下したことのない人生を象徴しているかのようだ。

 

歯ごたえのある経験を飲み下す

 

 

 

その重さは、疲労は、あまりにも甘やかだった。

 

 

 

自分のためだけに食べて、うんこして、寝て、自分が自分のためだけに存在し続けるほうが嫌な仕事するより気が狂いそうになること、

どこかで気づいてんだろうなって

 

 

 

俺は、死ぬまでの時間に役割が欲しいだけなんだよ。

死ぬまでの時間を、生きていていい時間にしたいだけなんだ。

 

生きがいがないと生きていけない人間

 

 

 

大切なのは、その、人と競ったり対立する気持ちっていうのが、

その人自身や他者を傷つけることに向かないことなのかなって

 

 

 

 

平成ー次代への道標

 

 

平成考

未来を生きるヒント

というNHKのインタビュー記事