はじめてついた師から受ける影響は大きい。
何年経っても、20年経っても、
ふとした時に、師の言葉がよみがえる。
仕事で疲れていても、
冷たい板の間に長いこと座ると分かっていても
座り続けて、おしりや背中がバリバリになると分かっていても
ときには、
話の途中でうつらうつら意識がとんでしまうことがあっても、
それでも
師から聞ける話はおもしろかった。
かなり極端な話もあった。
極端な話が多かった。
食に関する話もたびたびあった。
一貫していたのは、「食べるな」ということだった。
「食べ過ぎは、体を疲労させ、腐敗させる。」
「日本人が健康だった時代は食糧難だった戦後である。」
「空腹のときに体は回復する。」
「空腹のときにホルモンの分泌がよくなり、肌もきれいになる。」
「空腹のときに精神は統一される。」
「ダイエットしたいなら、霞でも食べていろ。」
「この時期は、こんにゃくでも食べれば充分だ。」
「人間は、食事だけをエネルギーとしているのではない。」
「睡眠や、呼吸、思想からもエネルギーは摂取できる。」
そう断言する師は、
それはそれはむだのない体をされていた。
体脂肪率ひと桁間違いなしの。
その、仙人のような風貌とあわせて、
何だか近寄りがたく、気軽に話しかけられない雰囲気だった。
それでも、
いまだに、師の言葉はよみがえる。
多大な影響を受けた。
ありがたいことです。