『命の格差は止められるか』(イチロー・カワチ) | 読書ン!大魔王

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ハ ハ 読書ン!
くしゃみひとつで 呼ばれたからは
それがわたしの ご主人さまよ〜
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評価 ☆☆ (二つ星)

第1章 日本人はなぜ長寿なのか

灯台下暗し

絆がもたらした健康

絆社会が形成された理由

日本が向き合う健康問題への答えは、世界の処方箋

問題を上流から解決する―ひっきりなしに溺れる患者

病気を治すのは医者、では「健康」を考えるのは誰?

日米の平均寿命の差は4年もある

国民の健康に影響を及ぼすものとは?

肥満対策を〝上流〟思考で考える


第2章 経済格差が不健康の源
生き残ったのは誰?―タイタニック号の悲劇
収入や学歴、職業による健康格差
世界的に広がる所得の不平等
格差は、「負け組のみならず「勝ち組」の健康にも影響する
必ず起こる健康格差を最小化するために
格差は次世代に引き継がれる―生まれる前から肥満になるか決まっている?
世代を超えて引き継がれる格差を止めよメキシコの挑戦


第3章 格差是正のターニングポイント教育と仕事と健康の関係
学習の適齢期―ネイティブレベルの英語力習得は7歳までが肝
我慢できる子ども、できない子ども

充実した教育を受けると、健康になる理由

幼少期の教育が本当にその後の健康を決めるのか?

教育への投資は非常に利回りがよい

労働による日本の健康格差―管理職も現場も危ない

負荷の大きい日本の管理職

非正規雇用は健康にどのような影響を与えるか

非正規雇用は本当に健康に悪いのか―韓国のケース

「流れ作業」ストレスをが高める

自分の仕事に意味を見いだせないと生産性が低下する

能動的・受動的、負荷が大きい・小さい―仕事によるストレス分類

ストレスの種類によってかかりやすい病気は異なる

同じ仕事でもやり方次第でストレスは減らせる―ボルボの場合

男女ではストレスを感じるポイントが違う

育児休暇、最低賃金―ストレスを減らす方策


第4章 健康に欠かせない「人間関係」の話
人が怖くて外に出られない―シカゴを襲った熱波
日本が世界に誇れる社会の「絆」
人とのつながりと死亡率の関係
お見舞いに来てくれる人の数が病気の回復を決める?
肥満の友達は肥満になる?
絆、お互い様地域の結束力が生活に与えるもの
地域の「絆」の測り方
日本の伝統的な会合が長寿の秘訣?
つながりを健康に生かすためのこれから―日本に寄せられる期待


第5章 社会全体の健康はこうして守る
この人物は誰でしょう?
ずっと謎だった脳卒中の原因
川野上流、下流第
社会全体を健康にするための基本的な考え方
①病気は徐々になるものであって、「今日」からなるのではない
②大多数の「中リスク」の人たちに多くの患者が潜んでいる
③ハイリスクアプローチの落とし穴
④ちりも積もれば山となるポピュレーションアプローチ
⑤病気のリスクは相対的なものである
虫歯予防のため水道水にフッ素を入れることも
個人の少しの努力が社会全体をよい方向に導く


6章 果たして、人の行動は変わるのか

私の肥満原因を告白します

何を食べるかよりも、どう食べるか

アメリカ人の健康が改善しない理由

民間企業の涙ぐましい努力と成果

「健康に良くないとわかっているのに」やめられない理由

人々は直感に近い思考プロセスで行動している

ワクワクするものが食べたい!

メニューに野菜が写っているとヘルシーに見えてしまう

理性は感情に勝てない

民間企業の手法から学ぶ

行動経済学からのヒント

社会の仕組みを変え、人の行動を変える―健康格差をなくすためにできること