昨夜は東文で、グリゴリアンを聴きました(Aプロ)。

 

グリゴリアンは1981年、リトアニア出身のソプラノ。

 

プログラムの解説によれば、両親のルーツはアルメニアとのこと。

 

共演はドゥルガリャン 東フィル。

 

ドゥルガリャン(Karen Durgaryan)はアルメニア出身。

 

現在、アルメニア国立オペラ・バレエ劇場の総監督。

 

前半はドヴォ、チャイコ、ティグラニアン、後半はオール・プッチーニ。

 

オケのみの演奏を挟み、グリゴリアンが歌ったのは8曲。

 

グリゴリアンは5/11にMETで《蝶々夫人》を歌った後、来日。

 

グリゴリアンを最初に聴いたのは、2022年11月 ノット 東響の《サロメ》。

 

突き抜けた声でゾクゾクする感動を覚えました。

 

 

今回はグリゴリアンの声で色々な歌を聴けるのを楽しみにしていました。

 

ドラマティックな声で響きが落ちないのは流石。

 

特に中低音の厚みのある響きは申し分なし。

 

第1部の白眉は、《オネーギン》のタチアーナの手紙の場のアリア。

 

グリゴリアンはどこかで《オネーギン》を演じたのかな。

 

レアな《スペードの女王》のリーザのアリアも上手かった。

 

グリゴリアンは今年2月、バイエルン州立歌劇場の《スペードの女王》でリーザ役を歌ってます。

 

アルメニア出身のティグラニアンの《アヌッシュ》のアリアは、エキゾティックで美しい。

 

第2部はプッチーニの4つのオペラから。

 

4作品とも、グリゴリアンが過去に演じたものばかり。

 

そのためか表現に深みがありました。

 

《トゥーランドット》からはリューのアリア。

 

ウィーン国立歌劇場で演じたのは題名役でしたから、リューとは意外。

 

《マノン・レスコー》はフランクフルト歌劇場で題名役を演じてます。

 

《蝶々夫人》は先日までMETで歌ったばかり。

 

アリア1曲ですが、東京でも聴けて嬉しい。

 

《ジャンニ・スキッキ》のラウレッタ役は、2022年のザルツブルク音楽祭で歌ってます。

 

アンコールは《トスカ》より 「歌に生き愛に生き」。

 

正直、今回は《サロメ》を聴いたときのような感銘は受けませんでした。

 

オペラのステージのほうが輝きを増すのは当然か。

 

あと、もう少し上手いオケだったら、印象も違ったかも。

 

東フィルということになってますが、知ってる人がいない。

 

コンマスの女性も知らない人でした。

 

ドゥルガリャンは椅子に座って指揮。

 

グリゴリアンとは何度も共演しており、グリゴリアンの信頼は厚そう。

 

昨日の演奏を聴く限り、ドゥルガリャンの良さはよく分からなかったな。

 

【第1部】
ドヴォ《ルサルカ》より
序曲*
「月に寄せる歌」

チャイコ
《イワン・サマーリンの思い出》* 
《エフゲニー・オネーギン》より 「私は死んでも良いのです」
ポロネーズ*

《スペードの女王》より 「もうかれこれ真夜中... ああ、悲しみで疲れ切ってしまった」

ティグラニアン《アヌッシュ》より 「かつて柳の木があった」

【第2部】 ※当初発表から曲順変更
プッチーニ
《トゥーランドット》より 「氷のような姫君の心も」

《マノン・レスコー》より 「捨てられて、ひとり寂しく」
間奏曲*

《蝶々夫人》より 「ある晴れた日に」
《菊》* 
《ジャンニ・スキッキ》より 「わたしのお父さま」
 


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