映画、見て参りました
そもそもこの映画を知ったきっかけは・・・・
TOKYO MXテレビで放映されている、5時に夢中という番組の木曜日を担当されている
作家の岩井志摩子氏と週刊新潮出版部長の中瀬ゆかり氏
このお二人の掛け合いがクセになり見られる機会があれば見ているのですがー
その月1コーナーで、エンタメ番付という映画や本などを紹介するものがあ
ベスト3形式で、中瀬ゆかり氏が紹介されている中のベスト1だった作品
普段は興行やオススメなどのランキングを、ほとんど意識しないで選ぶのですが
この時は私が好きな演者さんが
衝撃のラストでしばらく席を立てなかった
映画を観た後、誰かと語り合いたくてたまらなくなった。
この映画を観た方、私と語り合いましょう!
とまで述べられていたので・・非常に興味をもったという訳です
年末から機会を狙っていたものの、映画となると2時間前後まとまった時間が必要・・
なかなかチャンスが無かったのですが、年が明けて3週目のレディースディに
ようやく観覧する事が相成りました
結論から申しますと・・・・
どこから説明しても、ネタバレになってしまいそうな内容なので
感想を述べるのも非常に難しいのですが
一つ、言えるとすれば・・・トラウマになる映画ではあります
後味の悪さが、必ず1回以上襲ってきます
エンディングについては、時系列をどうとらえるか・・など
観る側に委ねてくれているという事らしいのですが
それも・・・必ず一度は、後味の悪さをあじわってからの事です
私はジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品を、これ以前に観た事が無く
主演のジェフリー・ラッシュ氏の他の映画も観た事がありませんでしたので
全くのNo知識、No先入観での観覧でした
ニューシネマ・パラダイスも海の上のピアニストもシチリア!シチリアも、どういうタイプの映画かも知りませんでしたし
パイレーツ・オブ・カリビアンのヘクター・バルボッサと全然イメージが違う!と言われても、ピンときませんでしたし
この映画が、どこの国の製作かもよく分からないまま見始め・・・・
ただ見始めてから、予備知識として音楽がモリコーネである事を想い出し・・・
一昨年の冬にシルヴァーノ・アゴスティ特集で見掛けたな ・・・という事はイタリア映画・・・とぼんやり思ったりしていました
天の高みへ も、観た後しばらく決して気味の良いものではないものが残りましたが・・・
いやぁ・・・やっぱり、私はハリウッド大作が向いてるのかも
安心と安定のハッピーエンド
イタリア人って、陽気なラテン系のイメージがありますが
創作物に関しては、決して明るいものでは無いのですよね・・・
絵画も映画も、そう言えば・・・暗黒のキリスト教支配が一番厳格だったのはイタリアだと聞きますし・・・
根気とモラルは薄いけど、心臓は強いというか神経が図太いというか・・・戒律で自死を選べないというのもあるかと思いますが・・・
日本人は根気や配慮はあるけど、精神面は基本繊細ですから
最後はもうあれ以上行動出来ないと思うんですよね・・・というか息の根を止められるのではないか・・・と
そういう意味では、時系列をあやふやに出来るだけの行動力と精神力がある、救いの部分はあると思われます
ストーリーを書くと、些細な事でもネタバレになるので
訳が分かりにくと思いますが、悪しからずですm(__)m
潔癖症で狡猾さもある腕利きの鑑定士が、絶対に顔を見せないうら若き資産家の令嬢クレアからの依頼を受ける・・・
これだけで、惹きつけられるものがあるストーリー
私は顔を見せられないのは、物理的に精神面に及ぼす身体的理由があるからだと捉えていたので
実際、比較的早い場面で女性が姿を現した時・・思わず、普通じゃんとつぶやいてしまいました
やはり女性が姿を見せたくないと思うからには、それなりの余程の理由があると思っていたので
私がクレアだと思っていた女性は、違ったんだ・・・と思ったのですが・・・
という展開
主人公の偏屈で潔癖症な彼は、もうお爺さんという年齢・・私は80歳は行かずとも70歳は超えていると感じたのですが
ネットで感想を拝見していると、60歳位?というものもあり・・外国人の年齢はよく判りません
彼の名前、ヴァージル・オールドマンというネーミングからして暗示的なのですね・・・Virgil・Oldman(赤文字部分がヒントです)
その名の通り、潔癖であると同時に純潔な彼は
この齢にして、初めて生身の女性に恋をし結ばれます
映画の基礎知識も無く、吹き替えのため特にストーリー展開にのみ集中していましたし
直ぐにすんなりと彼に感情移入し、俯瞰で見る事をしなかったので余計
ミステリーではなく、純粋なラブストーリーとしてハラハラしつつも応援する気持ちが一気に・・・
が、一度の後味の悪い展開後の
彼本人の台詞の全く無いストーリー部分、最後のシーン
そして彼女の残した何が起きようと、あなたを愛しているという台詞と彼の身上であるどんな贋作にも必ず真実はあるという言葉を信じ
きっと彼は養老院で手紙を受け取り、きっと彼女はあの席にやってくると信じたいと思います
結局私も、観終わった後にスクールへ行ったものの
全く勉強が手に着かず・・・ネットで皆さんの感想を見まくる~という結果に
(そこでビリーとロバートを勘違いしていた事に気付いたり、あのでっぷりビリーがドナルド・サザーランドだった事を知ったのですが)
中瀬ゆかり氏の言葉通りの展開に・・・あの語り合いたいは、そういう意味だったのか・・・
大抵はかわいそう(´・ω・`)という感想が多いのですが
私と同様、プラハ のシーンに希望を持つ方もちらほらいらして・・ひと安心ε=(´◇`*)ホッっ
どうか、どなたかこの映画をご覧になって
私と語り合って戴けたら幸いです
他人をトラウマに引きずり込むのも心苦しいのですが、うーん・・・やっぱり誰かと共有しあいたい!
美術館の様な彼の秘密の部屋、数々のオークション品
絵画・芸術好きとしては、かなりの目の愉しみもありましたよ