今日の午後
チイチャンは学校のプールへ行きました。
ソウチャンはバアバーの仕事場に行く事になりました。
自宅の玄関を出て歩き出してからソウチャンは
「バアバー先に行ってて」
と言って家に戻りました。
バアバーが仕事場で午後の仕事の用意をしていると、
ソウチャンガ真剣な顔をして入ってきました。
「バアバーザルガニの一人がもう一人に食われて死んじゃった、まだ茶色のが少し残っているけど」
目を真っ赤にしてバアバーに抱きついて肩を震わせてかわいそうと言って泣きました。
「折角なまえまでついたのに、ペコリンとパコリンだよ、」
「どっちが食われたの」
「パコリンだよ、死んだらもう生き返らないんだよ」
泣きじゃくりながら
「お墓を作ってやろう、バアバー、そしてそこに花を埋めてやろうよ」
「そうね、今朝ネイネイがスザリガニの水槽を掃除してくれたし、ネイネイが
帰ったらネイネイにも相談して、お墓作ってやろうね」
そして
「バアバーちっとザリガニを見てみて」
ソウチャンはだいぶ落ち着いてきました。
自宅に戻って、ソウチャンと水槽のふたを開けて、
石の所に少しザリガニの身体が見えるので、
石を退かすとザリガニが動きました。
「アレ、死んでなかった、アアよかった」
ソウチャンはおおきく深呼吸するように言いました。
ザリガニは17日の幼稚園の夏祭りでソウチャンが買ったのです。
いまや
ソウチャンの大事な家族なのです。
ソウチャンの優しい心、そして生き物は死ぬと二度と生き返らない
事といことが心にあることを知って、安心しました 。