二子山に行った時、歩き始めるとすぐ、奇妙な赤い色したものが落ちていた。一番後ろを歩いていた私は、「あれ、何」と思わず大きな声を張り上げた。
すると皆が立ち止まって、誰かが「どんぐりじゃない」といった。すぐにまた皆は歩き出した。
私の前を歩いてたSさんが 「Tさん、ほら、芽が出ているのがあるわ、来て見て」と,立ち止まって奇妙な赤い実を眺めていた私を呼んだ。そして芽が出たドングリを手のひらにのせてくれた。
Sさんは「ここにもドングリがおちているわ」と言って、ひとつ拾ってドングリの果皮を剥き始めた。ドングリの果皮の下から、落ちていたあの奇妙な色した実が出てきた。
Sさんは「不思議な色してるのね、これが割れて芽が出るのね」というとそれを谷側に放り投げた。
二人はこんなやり取りをしているうち、皆からだいぶ離れてしまった。
私はこの芽の誕生に深く感動した。この小さな芽が無事に、ここに根付いて、そしてまた私が訪れた時、小さな木になってくれる様にと、「頑張ってね」といって皆の方に急いだ。
後になってこのドングりがあった所の木を確かめなかった事を後悔した。樫の実のようであり、コナラの実であるようだから、ドングリはブナ科の中の、コナラ属、シイ属、マテバシ属に属する堅果をいう。ブナはドングりではない。
朝、雨の中、黒い金ボタンの付いた制服を着た新中学生4,5人が、私とすれ違うと「おはようございます」と大きな声で挨拶をしてくれた。私は「おはようございます、もう授業ですね、気をつけて、いってらしゃい」と言うと大きな声で「はい」といった。その声がなんともウイウイしく新鮮である。 ドングリの芽のようである。
今日はなんとなく気が滅入っていた。パソコンに向かって必要なことを済まして、ブログを見て今日は寝ようもと思ったが、読者登録をさせて頂いてるブログを見ることにした。すると、その方のご子息がブログ開設をしたと書いてあるのでよってみた。このブログはこのあいだ見たドングリの芽のようで、 嬉しくなって、おもわず読者登録をさせてもらちゃいました。おばあちゃんでごめんね。
どの芽も大きな樫の木の様に育ってと思いながら、 私が元気を頂き、今日もブログを書いた。
■ 日時
2005-04-12 23:01:16