曇りのち晴れ
朝うっすらと雪が地面を覆うていた。午後になり太陽が出た。
労演の定例会があった。
今夜は京都の「茂山千五郎家」の狂言であった。
狂言は流派が大蔵流、和泉流とあり、
「茂山家」は大蔵流に属する。
狂言は流派が同じでも「家」によって
その演ぢかたが違うそうです。
今夜は京都の「茂山家」の狂言をじっくり見てください。
舞台は見る人演じる人で作るから
「面白くなかったら貴方のせい」
<「面白かったら私達の演技が上手かったから」
いかにも狂言的な解説で始まった。
今日の演目は「二人大名]「棒縛」「蝸牛」
あっさした舞台で、歩く距離、ドアを開ける音、
藪の分け入る音など、さまざまのこと
を言葉で表現するのが、とても興味深い。
若い時、父が仕舞いを趣味としていたので、
時々父のお供で能を見に行った。
能よりも、私はこっけいな物語の多い狂言が目当てであった。
うすれていった昔のことや、父の事を思い出した夜になった。