【がん】鼻腔内リンパ腫 鼻腔内腺がんの子は腎不全に注意 #がん#腎不全 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

 

↑眼窩 鼻腔内リンパ腫が寛解して5年以上が過ぎているいちごちゃん

 

がんの子は食欲が落ちます。

鼻腔内リンパ腫や鼻腔内腺がんの子は、鼻詰まり、鼻水、鼻血がなどの症状が出てきます。

そのため、食べることが面倒になり水もあまり飲まない子もいます。

 

それは、がんのためではあるのですが、水を飲まないことをほっておくと、腎不全になってしまう子がいます。

 

先日、鼻腔内腺がんの子が食欲不振、吐くということで来院。

 

可能性としては鼻腔内からのどの方にがんが転移した可能性がありますが、CTやMRIの画像診断は麻酔をかけないといけな、麻酔のリスクがある、診察代が高額などの理由からまずは、血液検査をしました。

 

その結果、腎不全であることがわかりました。

 

このような子は多いのではないでしょうか。

特に猫は腎臓が弱いので、腎不全になりやすいです。そのうえ、がんの子は高齢の場合が多いです。

 

高齢の猫でがんを持っている子は、飲水量が減っていないかをしっかりチェックしてあげてください。もし腎不全になれば、その治療もしながら、がんの治療もしましょう。

 

木を見て森を水の治療はよくないので、しっかり体全体を見てあげましょう。