【がん】 がんは変装して強くなる #がん#ETM現象 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

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↑眼窩、鼻腔内リンパ腫が、寛解が5年以上続いているいちごちゃん。

 

がん治療を多くしています。

抗がん剤を打って来られるもふもふちゃんが、来院されます。

 

抗がん剤は、がんを叩くための薬なので、効いてない子、効きの悪い子もいます。

リンパ腫などは、一度、寛解したのに再発しやすいのでやっかいです。

 

●なぜ、抗がん剤は効かないのか?

*正常な細胞は、いろいろなところに行かないけれど、がん細胞は、血流に乗って、他のところに行く。

*体の中で自由奔放に動く。

*これらをETM現象※といいます。

*ETM現状が起きると、免疫細胞からスルリと逃げる。

*がん細胞は、変異のわざを身につけている。

 

※ETM現象とは、ETMは、上皮細胞が間葉系細胞へと変化する過程であり、がんの浸潤や転移に関与することが知られています。ETMは、がんの治療抵抗性や再発の原因としても考えられています。

 

これらのことがあるので、体をがんに負けないないように、変えないといけないのです。