【プロサイトOne】を導入 がんの再生不良性貧血が迅速にわかります #がん #貧血  | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

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小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

IDEXX プロサイト One 自動血球計算装置

私たちは、がんの治療を多く診察しています。

他院と違うところは、がんは慢性炎症だと考えて治療をしていることです。

 

そのため、リンパ球を正常に働いてもらいたいと考えています。

それで、リンパ球を迅速に測定できる機械を導入しました。

 

CBC※が測定できる機械です。

 

※CBCは全血球計算の略で、CBC(complete blood count)とも呼ばれています。

 

がんの子は、貧血をする子が多く、貧血をしていても再生貧血ならいいのですが、そうではない場合も多いのです。

 

このプロサイトOneが測定できる項目の中に網状赤血球数が瞬時にわかるからです。

赤血球の項目は以下です。

 

【赤血球】

  • RBC(赤血球数)
  • HCT(ヘマトクリット値)
  • HGB(ヘモグロビン濃度)
  • MCV(平均赤血球容積)
  • MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)
  • MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)
  • RDW(赤血球分布幅)
  • RETIC(網赤血球数および割合)
 
つまり再生不良性貧血の有無がわかる

血を作る骨髄がうまく働いていないと、網状赤血球が生産されません。そうなると、がんの治療もしながら、造血も促す必要があります。

・造血ホルモン

・ヘム鉄

 

このようなことをしながら、寛解に向けて治療をしています。