【がん】がんにはヒートショックプロテインが必要 暑い日の冷えは禁物? #温熱療法#がん | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

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↑眼窩 鼻腔内リンパ腫が4年以上寛解しているいちごちゃん

 

暑くなってきました。

 

もふもふちゃんは、熱中症になりやすいので室温管理が重要です。

過度に冷やしすぎると、ヒートショックプロテイン(HSP)が減少するため、体温管理も大切です。

 

【ヒートショックプロテイン(HSP)】

レタスを例に取ると、元気のないレタスを50℃のお湯に浸すと、シャキッとした状態に戻ることが知られています。これはHSPの働きによるものです。

 

HSPは熱ストレスにより増加し、酸化を防御して鮮度を回復させる役割を果たします。HSPは私たちを含む多くの生物が備えているタンパク質であり、さまざまなストレスから体を守ってくれます。

 

あまり冷やしすぎるとヒートショックプロテインが減るので、体温管理は大切です。

動物の細胞は主にタンパク質で構成されており、HSPは細胞内で増加し、異常な状態になったタンパク質を修復して健康を保つ優れた存在です。HSPを増やし、自己回復能力を向上させることで、病気の予防や免疫力の向上に役立ちます。

 

【飼い主さんができること】

暑い日には、もふもふちゃんが熱中症にならないように室温を適切に管理しつつ、四肢が冷たくなっていないかを確認しましょう。もし四肢が冷たくなっている場合は、綿の服を着せたり、四肢をマッサージしたりするなどして温めてあげましょう。

また、私たちの動物病院では温熱療法も行っています。